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変態は怪しげな部活に強制入部なのか?

カラカラと音を立てて教室の扉を開くと、すでに三時限目の世界史の授業が終盤に差し掛かっており、志記に生徒と教師の視線が突き刺さる。


「おい、何処行っていた?」


「その、パ、パッション…………」


「はぁ、分かったから座れ。では授業を続ける………」


と、流された志記は席に着いて大人しくする。


「パッションって何?」


静がいつも通り上品にクスクスと笑いかける。


「パッションはほら、アレだよ、うん」


「もう」


とだけ言うと会話を終了して静は前に向き直ると、志記は机の上で腕を枕にして伏せると、疲労感からか、すぐに意識を手放した。


「お休みなさい。お疲れ様でした。志記」


と聞こえた気がしたが、既に志記の意識は夢の中に旅立っていた。




「ハッ!?今何時だ!?え?ちょ、四時!?」


志記が目が覚めたのは、キーンコーンカーンコーンという、ホームルームを終えるチャイムの音によってだった。


「では、これでHRを終了する。各自、勉強も部活も精を出すように!以上!解散!あぁ、蒼海は後で職員室に来るように!」


それだけ言うと、雫は立ち去っていく。


「蒼海君、何したの?」


静はクスリと笑い、志記は席を立ち、肩をすくめる。


「寝てたからかもよ?はぁ、行ってくるわ」


「はい、行ってらっしゃい」


職員室は、二年生の教室のある、二階から階段を下って、突き当りを右に曲がるとすぐに見つかる。


そこを軽くノックをして、カラカラとゆっくりとドアを開けると、雫が立ち待っていた。


「どうしたんですか?急に呼び出したりして…………?」


「あぁ、待っていたぞ、蒼海。その、何から話せばいいか。いや、単刀直入に聞くぞ。お前、百瀬が妖怪と戦っているのを見たな?」


雫は腕を組むと、志記を睨むと、志記は誤魔化す。


「いいえ、なんのことだかさっぱりです。帰っていいですか?」


「まぁ待て。確かに常識的ではないことに理解できないのは分かる。しかし、現代にも妖怪ってのはいるもんなんだよ…………っと、この話は別の部屋でしよう。着いてこい」


と言い、雫が職員室から出て行くので、志記も慌てて後に続く。


「ここだ」


着いた先は、三階にある、今はもう使われていない空き教室だった。


「こんな所に…………?」


「まぁいいから入れ」


雫に促されるままに志記がドアを開けると、中では四人の人物が談笑していた。


一人は言わずと知れた百瀬 曜。

二人目は同じクラスの人物で、制服の背丈があっていない 四掟 要であった。

三人目は煌びやかな金髪を携えた、とある大企業の令嬢ということで有名な四鏡院 イズナ。

四人目はなんと鳳 静だった。


「えぇ!?な、なんで君がここに?」


志記は静を指差して固まると、静はクスリと上品に笑って言う。


「あはは、色々と理由があって…………」


「さて、全員集まっているな?よし、では、ここ、“対魔部”の新入部員の紹介を行う。2年C組の蒼海 志記だ。こいつは変態だが、ヘタレだからな、発言さえ気にしなければ、特に何もないと思っていい」


「は?え?大麻部!?新入部員?ホワッツ?ホワイ?なにゆえでございますか!?」


「はぁ、訳がわからない。といった様子だな、取り敢えず挨拶でもしたらどうだ?」


はぁ、と肩を落とすと、志記はポツリとこぼす。


「よく分かりませんが、何か連れてこられてきちゃった蒼海 志記です。なるべくなら新人イビリとか止めてください。したらこちらも相応にセクハラします。勘弁してください。」


「ちょっと!大丈夫なんですの?この男!?」


金髪の女子、イズナが立ち上がり、志記を指差す。


「あぁ、私の担任するクラスの生徒だ。悪い奴ではないと思う」


「それにしてもなんで急に!」


納得がいかないという様子で、雫に食ってかかるイズナだったが、雫の一言で沈黙した。


「曜が浄化しているのを見られた」


「…………………はぁ、分かりましたわ」


「大変だね、蒼海君!」


「いや、うん………うん?」


志記と静の会話を聞いていて、志記を置き去りにしていたことに気がついた雫は、話を志記に戻す。


「さて、話の続きをしようか。蒼海」


「はい、もう逃げられないみたいなので、せめて話を聞かせてください」


「ふむ。いい腹の括り方だ。よし、では何から話そうか……………そうだな、この部の由来からにしよう」


ポツリポツリと雫は対魔部の由来を話し始めた。

明けまして、おめでとうございます!今年もよろしくお願いいたします!やっと書けました!伏線にもならない日常生活の描写は面倒なもので………って、言い訳ですね、すみません。ありがとうございます!

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