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プロローグ

蒼海 志記 (あおみ しき)には、肩書きがいくつかある。


一つ、高校生、17歳の日本人で、高校二年生

一つ、“元”勇者にして、異世界アヴァレンスの救世主。

一つ、“化け物”として、異世界アヴァレンスを震え上がらせた者。

一つ、変態。


これらを持つに至った経緯を、簡単に説明しようと思う。


事の発端は志記が14歳の時、偶々開いていたマンホールに落ちるというドジから始まる。

暗い穴を抜けると、何故か質素な石造りの部屋の中にいた。


「貴方様が勇者様でしょうか?」


という言葉から始まるテンプレ勇者ストーリー。


2年という短期間で、数多の大陸を駆け巡り、幾万の魔物を屠り、幾千の国を鎮め、最後は魔王を倒して大団円、になるはずだった。


しかし、魔王の最後に放った言葉が志記を疑心の円環へと誘った。


「お主は、全くもって世界を知らなすぎる。我らが何も考えずに世界を征服しようとしているとでもいうのか?ならば、お主の頭は相当…………」


そこまで言葉を紡ぎ、魔王は光の粒となり、世界の一部へと還った。

志記はこの瞬間初めて、自身を召喚した者と、その周囲を疑い始めた。


考えても答えが出ないことを理由に、一度王都へ帰ると、待っていたのは魔王を倒したことへの王都の民からの祝福だった。


初めは、この為に戦ってきたのだと自惚れていたが、段々と人間同士の戦争に駆り出されるようになってからは、おかしいと感じられるようになっていた。


「自分は、もう戦えません」


限界を感じ、志記は王にそう言うと、王の態度は豹変し、なんと志記を犯罪者として指名手配してしまった。


国民も、志記の強さをありありと見せつけられていたので、それを振るわれることが恐ろしくなり、誰も匿う者はいなかった。

どころか、家や宿に泊め、時間を稼ぎ、通報をして賞金をもらうものまで出てくる始末だ。


そうして始まったのが、半年に及ぶ大迷走。


全世界中を敵に回しながらも、逃げ続ける。

逃げながらも、魔法の修行をさらに続ける。


結果、17歳にして、漸く元の世界へと自力で帰ることができる魔法を発明することができた。


帰ってきた場所は、自身がマンホールに落ちた時と全く同じ時間の、同じ場所であり、肉体も、14歳の物に戻っていたため、性質の悪い夢かとも思ったが、魔法を使えることが何よりの証拠となってしまった。


結果として、志記は、肉体は14歳、精神は17歳、さらに化け物と呼ばれ続けたトラウマが残される結果となった。


だから志記は、もう二度とあんなことがないように、細心の注意を払い、親しみやすく、話しかけやすい、しかし他人は一定の距離以上の距離を置く。そんな“変態”の皮をかぶることにした。


これが、彼が多くの肩書きを持つ理由となる。そして、3年の歳月が流れ、志記が高校二年生の4月5日から、物語は始まる。

初めまして。今回が初投稿となります。元々、この設定を作ったのは数年前でしたが、踏ん切りがつかず、他作品を拝見させていただきましたが、なにせ、「変態」の皮を被ってるけど、「最強なのを隠してる!」という設定が見つからず、ないなら作ればいいと思い立ち、投稿に当たった次第でこざいます。面白おかしくは、難しいですが、知っている単語をつなぎ合わせて、継ぎ接ぎだらけながらも、一生懸命やらせていただきます!

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