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俺と彼女の死亡遊戯  作者: 松竹梅
第6章:消失
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無限ループ

「おい。いい加減起きろ」


頭を小突かれて、目を覚ます。


「ん……」


なんだよ。藪から棒に起きろって。


「! かy……」


覚醒する前の微睡みの中で、俺は眠る前の事を思い出し、起き上がろうとするが。


「いっ……!」


——瞬間苦痛が走り、体が言う事を聞かない。


「一応応急処置的なものはしておいたが、なんとか喋れるだろ」

「喋れ……ねえつうの」


呼吸はなんとか出来るが、一言発するだけでもかなり体力を使う。

応急処置とか言ってるが、一体何したんだ親父よ。


「それだけ反応できれば、大したもんだ。さて、もう時間もないことだし、お前俺に何か聞きたい事とかあるだろ。今ならなんでも答えてやれるぞ」

「……佳世はどうした」


まず第一にそれだ。


「そんな事話してる場合じゃねえが……、ほらあそこだよ」


親父が後ろに指を指し示した先には、血に塗れ路地に倒れこむ佳世がいた。


「っ……! 佳世! 佳世!」


自分の体を顧みず、俺は佳世の元へ駆け出そうとする。


「落ち着けっつーーの」

「がっ!」


思いっきり腹に蹴りを入れられ、座り込んでいた場所に戻されてしまう。

愛する息子にそりゃないだろ。


「つーー……」

「あんなので倒せたら、苦労なんてねえんだよ。安心しろ。死んでねえし、俺には殺せねえんだよ」

「……は? 意味分かんねえよ」

「まあ、そんなのはどうでもいいんだよ。どうせ忘れちまうんだし。さっそくだがな、達海よ」


親父は嘆息一つつき、再度口を開く。


「——佳世ちゃんを生き返らすってのは、諦めた方がいいぞ」

「………………………………………………………え?」


刹那の間目の前が真っ白に染り、思考が止まる。


「な、なんで親父がそれを……」

「それも話すと長くなるから省くぞ。話を戻すが、俺も宗教に関してはそれなりに知識がある。だけどな、霊体として人間の前に現れるというのは頻繁に起こる現象だが、それを生き返らせる事に成功したなんて話は聞いたのなんて本当に伝説の中の御伽噺にぐらいしか無い」

「だ、だけどそれでも生き返らせた伝承は」

「それはデマか、本当に神、仏を心の底から信仰している奴らのほんのひとつまみの人間にしか起きない奇跡なんだよ」


親父の一言一言が、俺の中に染み込んでいく。

確かに、頭の中ではもしかしたらと考えたことはあった。

それでも——


「奇跡ってのは、諦めない奴に起こるんじゃねえのかよ……」


それだけを信じて頑張ってきた。

挫けそうになっても、辛いと感じても地獄の中に垂らされた頼りない一筋の蜘蛛の糸を掴むように一歩一歩進んできたんだ。

しかし、それを親父は哀れみの視線を向けてくる。


「違えよバカ。人生を掛け金にして勝つか負けるかのギャンブル——それが奇跡だって言ってんだよ。お前みたいなペーペーにそんなバンバン奇跡なんて起こってたまるか」

「…………」

「まあ、百歩譲って蘇生が可能だとしても、佳世ちゃんの場合はそんな事望まないんじゃないか?」

「……何処までこの状況把握してんだよ」

「やっぱりか」


短くなったタバコを捨て、新しいタバコを取り出す親父。


「お前は佳世ちゃんの苗字は知ってるよな?」

「——不知火だろ」

「そうだ。不知火って名前は一部で知られる特殊な一族で、佳世ちゃんもその末裔なんだが、この不知火一族ってのは…………まあ狂った奴らでな。一時期は『影の財閥』なんて言われたもんだ」

「影の……財閥?」


なんだ。その厨二全開の一族は。


「不知火が始まったのは平安まで遡る。不知火一族は低級貴族だったんだが、ある不知火一族の女が嫁いだ先で様々な幸運に恵まれた。中々生まれなかった男児の誕生、権力争いでの勝利。噂は尾ひれがついて回り、『不知火の女を手にした者が天下を掌握する』と呼ばれ、近代に至るまで日本の財閥供の寵愛を受けてきた……んだが、近親交配を続けた結果、今では御家断絶の危機に窮しているって訳だ」

「近親交配?」

「大戦中に焦った野郎供が不知火の血を濃くし、幸運を招こうとしたらしいが、逆に一族の存続が危ぶまれる事態にまで陥って負けちまうんだから、笑い話にもならねえ」

「それと……佳世とどう関係あんだよ」


そんな昔話に佳世が関わっていたとして、蘇生を望まない事と繋がりがなさそうに思える。


「分かってねえな。不知火の女は今では貴重って事だろうが。そんなの何処の誰だろうが欲しがるに決まっている。一族の中で何が起こったかは知らねえが、おそらく俺たちが思っている以上の仕打ちをされたんだろう。なんたって一族再興の足掛かりが出来たんだからな」

「そりゃおかしいだろ。貴重なんだったら、大切にされるはずなんじゃないのか?」

「貴重だからこそ、物みたいに扱われんだろうが。人権なんか考慮しないのが、金の亡者供のやり方だからな」


胸中に沸々と怒りが込み上げてくる。

一体佳世に何をしやがったんだ。


「まあ、その結果佳世ちゃんは追い詰められて自殺。お前の元へとやって来た」

「そこも引っかかってるんだ。なんで、佳世は俺のとこへ来たんだ?」

「幽霊が未練のある奴の元に現れるのは、古今東西変わらない常識だろ」

「じゃあ、他の奴らにも見えなかったり、それについて話すことも無視されるのもそうなのか?」

「そうだ。……ってこんな話はどうでも良いんだよ。お前の元へ来たいってのは多分生者の時の願いだ。この世全ての生物は例外を除いて肉体、精神、魂で構成されている。その魂だけが飛び出して活動しているのが、幽霊ってことになる。そいつらをそのままにしているとどうなると思う?」

「どうなるって……自然に成仏とかすんじゃねえのか?」


漫画知識だが、そのまま現世に居座り続けることはないんじゃないか?


「違う。失くした肉体と精神を求めて生きている人間を襲い始めるんだ」

「なっ…………!」


それじゃ、幽霊ってよりゾンビじゃないか。


「昨今の日本じゃ、呪いレベルの心残りなんて誰も持たないからな。ほとんどが成仏していくが、佳世ちゃんはそれに省かれちまったんだ」

「その……心残りってのはなんなんだよ?」


そんなの自分で分かっている。

分かっているが、それじゃあ佳世を幽霊にしたのは……。


「これは勝手な考えだが、佳世ちゃんは——お前とまた遊びたかったんじゃないか?」

「…………」


………………………………。


ああ、そうかよ。

…………なんだよ。やっぱそんなことかよ。


はは……。笑えてくるよな。だって、ただ遊びたいって……そんなのいつでも付き合ってやるつーーの。

本当…………アホじゃねえか。


「ちくしょう……。ちくしょうがよ……」


そうだよ。結局お前が見捨てたんじゃねえかよ、達海。

佳世が苦しんでいたのにも関わらず、それを知らずにノウノウと生きてきたのかよ、この馬鹿野郎……。


「悲しんでる場合じゃねえぞ。不知火家にはオカルト的な要素を含んでいる。それを利用してる奴が——」

「ハハ。嫌ですねえーー。そんな悪役みたいな言い回しは酷くないですか、冬幻さん」

「「!!」」


今まで誰も居なかったはずの背後から、親父の肩を叩く正体不明の男。

全身を紳士服で固め、シルクハットを被るそいつは誰もが想像する中世の西洋人の様相を思わせる。

それだけを見れば、人間のように思えるが、決定的な違いはその顔だ。

目も鼻も無く、漆黒の肌はその奥を覗こうとすると引き込まれてしまいそうに感じる。


「……もう来たか。もう少し時間があると思ったんだけどな」

「貴方の記憶を戻したのは、これが新しい分岐をしたからリセットは勿体無いと思っての事だったんですが……。少し喋りすぎたと思いませんか? 私は自分でアレコレ弄るのが趣味ですが、横から茶々を入れられるのは看過できないのは貴方も知っていますよね?」

「だからやってんだろうが」

「故意だったんですか〜〜」


男から距離を取り、普段と変わらない口調で話す親父だが、奴が現れてから一向に脂汗が止まっていない。

明らかに緊張している。

そんなにやばい奴なのか? いや、見た目からしてそうなんだけど。


「私が達海くんのお目付役として派遣しただけなんですから、もうちょっと自分の立場を考えたほうがいいですよ。消されたいんですか?」

「はっ。相性だけで判断しただけのくせに、なんだその口振りは。どうせこうなったら記憶も俺も消すつもりなんだろ? だったら、全部喋っちまったほうがマシってもんだ」

「覚悟はできてるんですね。では——」


一瞬だった。

どうやったかは理解できない。

それどころか、何をやったのか視認することすらも叶わなかった。


「失せなさい」


男が会話を止めたと同時に親父の首から上が滑り落ち、地面に転がる。


「え?」


転がった親父の首が此方に顔を向ける。

それは目を瞑りはしているものの、こうなるのを予期していたのか驚愕の表情を浮かべてはいない。

一方、体は対称的で、切断面から血液が噴出したかと思うと、手足をバタつかせながら倒れるが、それでも尚暴れている。

首だけチョンパした鶏が、血を撒き散らしながらしばらく走り回るように、人間も急に死ぬと筋肉が痙攣して似たようなことが起こるんだろうか。


——なんで俺はこんなに冷静なんだ?

普通、こんな光景見たら卒倒するか泣き崩れたりするもんだろ。

それが今は波風も立たない水面の様に全く揺れ動かない。


「は、はは……」


笑い声が聞こえる。

人がこんな目に遭っているのに、なんとも呑気な。


「ははははははははは」


いや違う。

笑っているのは。


「ははははははははははははははは」


俺だ。


「はははははははははははははははははははははははははははははははははははははハハハハハハハハハハはハハハハハはハハハハハはははははははあああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああああははははははっははぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!」


狂ったように髪を掻き毟り、体全身を詰めて引っ掻きまくる。


もう勘弁してくれよ。

こっちは幼馴染に殺されかかったり、弄られたくない心の傷を抉られたり、肉親を惨殺されたり。

一日に受けていいストレス量とっくに超えてるだろ。

ふざけんな。


「さて、こうなっては一から始めるのも面倒ですし、ネタバレも少しで済みましたし、とりあえず6章の初めから再チャレンジしてみましょうか。あ、そういえば達海くんにも少しハンデをつけてあげなければ、平等になりませんよね? 流石にアレと戦うには部が悪すぎますからね」


コツコツと靴音を立てながら、俺に近づいてくる男。

しかし、相も変わらずに全身を搔きまわす俺の剥けた肌からは体液と血液が混じったピンク色の液体が滴り落ちている。


「大丈夫ですよ」


男は俺の髪を掴み、顔を無理矢理上げさせられる。


「役に立たない物ではないとは思うんで、使ってやってください」


目の前まで男の指が迫るが、俺は抵抗する気も起きない。

その後、グチュ、と気持ち悪い音と共に世界が黒く染まる。











ああ、ようやく死ねたんだ、俺。












***


カチカチ。


「…………」


カチカチ。


「…………」


………………………。


「…………あーーっ、やっぱりねえか!」


パソコンの画面に吐き捨てる。

図書館同様、俺は死者蘇生に関してネットの世界で調べている。

しかし、本以上の情報は得られないし、ネットだからなのか妙に胡散臭い内容ばかりが散乱していた。

中には蘇生を約束する霊能力者の記事や、カルト集団の勧誘なんかもあり、下手に調べると、危ないことだけはしっかりと分かった。


「久しぶりに出しておいて、この程度にしか役に立たねえのかよ……」


俺や家族は昨今珍しく、ネットを使わない。というか、使えない。

お袋が興味を持ち買ったのだが、この家の全員がどうやって動かしていいかわからず、結果押入れ深くに封印されていた。

なので、これもゲーム同様型落ちだが、あまり使っていないからなのか、動きだけは無駄に良い。

しかし、俺自身も機械音痴の気があり、少ししか使ったことがないため、今のように、1時間以上も使用し続けると、目がチカチカしてくる。


「……休憩するか」


慣れない作業を嫌々やっても仕方がない。

電源を切って、椅子の背もたれに寄りかかり、おもいっきり伸びをする。

ポキポキと背中の骨が鳴る音が心良い。


「それにしても………」


気になることが一つ。

それは図書館での出来事。

俺が佳世に生き返らせてやると言うと、まるでそれを望んでいないかのような反応を佳世は示した。

後日、幾ら聞いてもしっかりとした回答はもらえかった。

もしかしたら、佳世は生き返りたくないのかもしれない。

なんでだ? 生き返ったらなにか良くないことでもあるのか?

そんなことあるのか。逆に死んでいた方が不便じゃないか。

この前のお袋の一件みたいに、みんなに無視されるなんて精神的にキツイものがある様な感じがする。

それにその状態がいつまでも続く保証がどこにある。

もしかしたら、この瞬間にも佳世は消えてしまっているのかもしれない。

そんなのは、嫌だ。

せっかく、昔のように親しくなったのに、サヨナラなんてもう二度としたくはない。

しかし、その心配をさせている張本人は今、何をしているのかと思えば……


「ねーー、ねーー、たっくん。これの三巻目が見つかんないんだけど」

「知らねえよ……」


パソコンを探している途中で見つけた、兄貴の置き土産の漫画を読み漁っていた。

俺がこんなに必死になっているのに、その後ろで読書三昧ですか。

イライラする。めっちゃする。


「たっくんも探してよ」

「なんで、俺がお前に協力しなきゃならないんだ!」

「探してくれても良いじゃん。たっくんのいけず〜〜」


ブウブウ言いながら、俺が手伝ってくれないと分かると、佳世は漫画が詰まったダンボールを漁り始めた。


「ああ……。こんなのいつまで続くんだよ」


情報を探し始めて、早一週間と三日。流石に嫌気もさしてくる。

テーブルに突っ伏して、目を閉じても、嫌なことばかりが頭に浮かんでくる。

これがマイナススパイラルってやつか……。


「そんなに根を詰めないで。ほら、外にでも出て、新鮮な空気でも吸ってきたら?」

「嫌だ。外暑い」


誰が好き好んで用もないのに外に出るか。


「出掛けるぐらいなら、家でゴロゴロしてた方がマシだ」

「たっくん本当に外嫌いだよね」

「嫌いなわけじゃねえよ。ただ、俺は無駄にエネルギーを消費したくないだけなんだよ。地球にも優しい」

「こんなにガンガン冷房つけてる人にそんなこと言われても地球も迷惑だよ」


確かに俺は地球を大切にしたいとは思う。

しかし、だからって我慢して自分に害を与えるのも間違っている様な気がする。

だから間をとって、クーラーの設定温度を18℃しているのに、どうやら佳世には俺の底知れない地球への愛は分からないらしい。


「でもさ、本当に外に出た方が良いよ。なんか最近、顔色も悪くなってきたし」

「そうか?」

「そうだよ。青みがかってて……。気持ち悪くないの?」


そういえば、最近胸の奥がムカムカとすることがある。だけど、そんなに気にしたことはなかったな。

しかし、そんなに体調が悪そうに見えるとはな。体力がないながら、少しショックだ。


「まあ、そんなに悪くないから、大丈夫だ」

「病院行った方が良いんじゃない?」

「本格的にダメになってきたらな」


一時のものかもしれないし、とりあえず様子を見ることにした。


……………。


なんか気を紛らわしたら、漫画が気になってきたな。

もしかしたら、掘り出し物があるかもしれない。絶版になってるのとかあったら、高く売れるかもしれない。

そう思って手を出そうとした時だった。


バーーーーーンッ!!


「達海いるか!」


勢いよく玄関のドアが開かれて、親父が家に飛び込んできた。


「なんだよ。藪から棒に……」

「おう、やっぱりいたな。昼間からパソコンでシコシコと……。お前はニート予備軍か」

「予備軍でもないし、シコシコもしてないわ!」


こちとら、幼馴染と暮らし始めてからご無沙汰なんだよ、チクショウ!!


「で、何の用だよ」

「ああ、そうだった! お前にしか頼めないことがあるんだ。ちょっと来てくれ」


そういうと、親父は俺の腕を引っ張ってきた。


「ちょっ、待て待て! 説明ぐらい……」

「来たら分かるから、しのごの言わずについてこい!」












「ざっけんな! 何されるか言うまで俺はここを動かねえからな!」


掴まれた腕を力任せに振り払う。

もし、外に出るなんて言ってみろ。その時は……


「釣りに行こぜ!」

「よし、行かねえ! 絶対行かない! てこでも動かないからな!」


やっぱりそうかよ。

なんだって、こんな真夏日に湿ったところで魚なんて釣りに行くんだ。

頭のネジでも飛んでんじゃないか。


「いや、だって……、今日はいつもは閉鎖されている波止場が解放される日なんだぞ。これ逃したら、今度はまた一年後。今日しかないんだぞ」

「さよなら、波止場。また会う日まで」

「マジで頼むって……。今回は西区の奴らにギャフンと言わせたいんだよ。味方は多いほうがいい。例え、戦力外の童貞野郎でも」

「もしもし、お袋? 今、親父がここに……」

「ちょ……、それは勘弁しろ!」

「だったら、出てけ」

「………………ちっ」


まだお袋の束縛から解放されていたい親父は舌打ちすると、家を後にする。


「良かったの?」

「良かったんだよ。始まる前から戦力外ってされてんだぞ。そんな奴らと魚釣りなんてしたくねえ」


昔はよく行ったが、いくら餌を垂らしても坊主だったし、行ったところで親父の言う通り、役立たずだろう。

ならば、ここで調べていたほうが時間を無駄にしないだろう。


…………。


「どうしたの?」

「いや、本当に行かなくて良かったな、って心の底からなんでか思ってんだよ、俺……」

「ずっと思ってたんだけど、やっぱり、たっくんって性格悪いよ」

「毒舌のお前には言われたくねえ」


なんで、こんなに胸の内がすっきりしているんだ?

いつもの通り、面倒くさいことを断っただけなのに……。


「やっぱり行っても坊主だったのか……」


そう思っても、しっくりくるものがない。


「まあ、いいか」


そんなに気にするものでもなし。

いつの間にか、疲れも吹き飛んでしまった。

さて、調べものを再開しますか。


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