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1話 美少女がいるようです

初めまして。

これが初の投稿となります金下 真です。


文章は短く短く投稿してしていこうと思っていますので楽しく読んで頂けたらと思います。


これからよろしくお願いします

とある神はその神話をこう綴った。

まず最初に、定例文として様式美として

ーー昔々、世界は滅びかけました、と。

その神話は語り継がれ今も尚、有名な話だ。そして、その話を人々はこう語る。


ーー救世主と孤独の神、と。


さぁ、あなたは平和な日常を望みますか?


◆◇◆◇◇


なんということだ。

俺ーー刀藤 翔は目の前に広がる光景に戸惑いを見せていた。

幅5メートルほどある道路は人によって埋め尽くされ、今では道路の基本的な色である黒っぽい色は見えない。

それほどまでに人は集まり、今も尚集まり続けている。まさに人の地獄だ。しかも、その大半が女性である。女性が苦手な俺にとってやはり地獄でしかない。

とは言っても今の時間は8時25分ほどであり、遅刻までの時間を考えると5分程度しか時間は残されてない。だが、女性は苦手なので声を掛けたくもない。

なるほど、どうやら俺は詰んでいるらしい。

現状を確認出来たので少し考え込む。そして、俺が出した答えはーー。

声を掛ける。というものである。

考えてもみてほしい。それ以外に何があるというのだろうか。転校初日である俺はこの道でしか学校への行き方を知らないのである。そして、真面目である俺は遅刻など許さない。

結果ーー声を掛けよう!となるではないか。


そしてもう一度、人集りに目を向けて見た。何に集まっているのかは知らないがきっと、野菜などの特売日なのだろう。主婦も朝から大変である。

その中でも優しそうなおばs……オネエサンに声を掛けてみようと心に決め俺は一歩踏み出した。


「あ、あの!と、とと通し……」

「あん?」

「……す、すすすみませんでしたぁぁあ!」


無理だ。

俺のスキルである対女性コミュ障はかなり発揮されたようでこのザマだ。

これでは、通れないぞ?と考えながらも腕時計を見てみると既に時間は30分を過ぎていた。

これが意味指しているのは遅刻である。

(もう、いっか……帰ろ。異世界人が攻めてきたとかなんとか言っておけば許されるさ)

自信のある言い訳を思いつきながらも人集りに背を向けて歩き出す。来た道をもど……


「刀藤 翔様?」


訳にもいかないようだ。

横から聞こえた声に反応しすぐにその声の主を見る。なんと、そこにいたのは美少女だった。

清楚感を漂わせる黒髪を横に緩く束ねて、俺を宝石のような紫色の瞳で見つめているその女子生徒。

彼女は綺麗すぎた。きっと誰もが認める美少女だろう。だが、そこは問題ではない。今、問題なのは彼女の後ろに修羅が見えるということだ。


「そちらは学校とは反対方向にですが?」

「…ごごご、ごめんなさい!べべ、べつに、か、かえろうとし、していたわけでは!」

「では、何を?」

「げ、下校を……」

「へぇ?そうですかぁ。時間感覚を直した方が宜しいのでは?」

「そそ、そうで、ですねっ!」


このままいけばなんとかなる……

と少しでも考えていた自分を殴りたい。

お陰で今は絶賛怒られ中だ。あのまま逃げ切ろうと思って色々と駆使してみたが彼女は悪魔のような笑みを向けるばかりだ。その笑顔は他の人から見れば天使なのだろうが俺にはとてもそんな風には見えない。そんな彼女に俺は謝ることしか出来ていない。


「反省しているようなので、学校へ行きましょうか」

「……は、はいぃ」


どうやら許されたようだ。

説教時間は軽く10分程度だ。それがとても長く感じたのはきっと彼女の威圧がヤバかったからだろう。


普通に生きるために転校した学校。その学校の始まりからしてコレなのだ。今から始まる日常に対して嫌な予感に駆られながらも彼女の3メートル後ろを歩きながらため息をついた。





さぁ、あなたは平和な日常を望みますか?


ーyes

ーno



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