授業中でも。
「みんな前に来てー、実験の説明するぞー」
みんながぞろぞろと教師専用実験机の前に向かっていく。
そんな中俺らは後ろのほうで見ている振りをしていた。
「いいなぁ、今回はやけどするかもしれんからふざけるんじゃないぞ〜」
白戸はだらだら説明している。
「正宗ー、口開けて?」
「ん?な………っっっっっ!」
俺は正宗の開いた口を俺の口で閉じた。
舌を正宗の舌に絡ませて正宗の熱を感じた。
ピチャピチャとつばの絡まる音がする。
「ま……さむ……ねっっっっっっ」
「んんんんっっっっっ!」
優しく正宗を抱いた。
ああ、いつもと変わらない匂い。
優しい温もり。
正宗の鼓動がドキドキと聞こえてくる。
「ゆ…………たっ………ぐ、、、るじ、、、、いぃぃぃ」
「ごめんっ!」
俺は正宗の口から離した。
そのあとに正宗を大切に抱いた。
申し訳ないという気持ちを込めて。
「もう、ゆたってば……」
「ごめんっ!正宗見てたら我慢出来なくなって……」
「はぁ……授業中なんだよ?休み時間ならまだしも………」
「ごめんっ!お願いだから嫌いにならないでっ!正宗いないと俺……俺っ……」
俺は泣きそうになるのを必死でこらえながら謝った。
「ゆた……… 大丈夫だって。 嫌いになんかならないよ。」
「正宗ぇぇぇぇぇ」
俺はたまらず正宗に抱きついた。
抱きついた頃にはもう涙で正宗の肩の部分は濡れていた。
「ははは。ゆた………。可愛いっ」
「正宗ぇぇぇ、正宗ぇぇぇ」
「はいっ、ゆた」
正宗は俺の首にキスした。
「正宗っっっっ、好きだ」
「わかってる、ほら授業中だから、ちゃんと聞こ?」
「うんっ!」
すっかり涙なんて飛んでった。
正宗が飛ばしてくれたから。
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このあと二人は実験中にもキスをした。
2人1組の実験でよかったよかった。笑
当然誰にも気付かれずに。
2人きりの世界で、気が済むまで。