第二話
学校についたら何人かの生徒が何やら話していた。
どうせ暇だったのでその話しに耳を傾けた。
「今日のニュースみたか?」
「実験体やつ?」
「そうそう」
「噂だったらその研究所はこの近くにあるらしいぜ。」
「マジで!?」
「マジで」
「本気と書いてマジと読む」
「関係ないだろ…それは…。」
「「「……。」」」
「ま、まぁ…とにかく実験体は近くにいるんだよ」
そこまで聞くとチャイムが鳴った。……実験体は近くにいるのか
そう思っただけで妙に退屈な気分はなくなり久しぶりに授業を真面目に受けた。
本当に久しぶりに時間の流れが早いと思った。
時は放課後…
部活に入ってるものは部活に行き、そうでないものは友達と話したり図書室に行ったりするが、俺はそんな事をせずに足早に学校を出た。
帰ったらニュースを見よう。
もちろん実験体についてのニュースがないかを確認するためだ。何故ここまで実験体に執着するかはわからなかった。
けど…こんなに何かに執着したのは久しぶりだ。
軽い足取りで帰り道を歩いていたが…
しかし…フと足が止まった
“実験体を見つけてどうする…?”
さっきまで込み上げてきていた気持ちは一気に流されていった…。
また何時もの気持ちに戻りいつもの足取りで…いや足取りはいつもより重いかもしれない。
また退屈な気持ちを抱き家へと帰っていった……。
また時間の流れが元に戻った……。
〜つづく〜