青の風の案内人 宙(そら) 前書き・および 登場人物紹介それと全20話の内容を網羅しました。
読者が、心豊かになれる一冊と願ってつづります。気持ちは、十分入っています。どうぞ、宜しくお願いします。
前書き
この物語は、やわらかなSFファンタジーとして描く連作短編です。
遠い国の争いや、身近な心の痛みを見つめながら、それでも「人はまだ呼吸を取り戻せる」
という願いを、青い風の物語に託しました。
大きな勝利ではなく、見捨てないこと。急がせず、壊さず、席を残しておくこと。
その静かな強さを、宙と仲間たちとともに歩いていただけたらうれしいです。
あらすじ
青い風のように現れる不思議な存在・宙。
三十八歳のジュンは、宙と出会い直した夜から、心の傷や言えなかった思いが
異次元空間として現れる「境界」の世界へ足を踏み入れていく。
やがて、水の地図を読むあくあ、笑いで空気をほどくえれん、白い灯りのように寄り添うみか、
静かな水鏡の澪、涙になれない感情を拾う雫が集まり、青い風の仲間たちが生まれる。
彼らは敵を倒すのではなく、傷ついた心へ呼吸を取り戻すために歩いていく。
遠い国の争いの痛みも、近くの町の不安も、恋の揺れも、老いも若さも抱えながら、
それでも人を見捨てないために――。
泣きあり、笑いあり、やわらかな希望ありの群像SFファンタジー。
作品テーマ
・愛は、心を救う
・平和は、誰かを追い出さない席から始まる
・戦わない強さと、呼吸を取り戻すやさしさ
・老いも若きも、もう一度夢を持てる物語
登場人物紹介
宙 10歳
青い風のように現れる、不思議な存在。人の心の境界に立ち、
壊れた場所へそっと寄り添う。深刻そうな顔で、時々とんでもなく核心を言う。
合言葉は「すー……はー……青の呼吸だよ」。
ジュン 38歳
物語の語り手。若さだけでは渡れない痛みも、夢をあきらめきれない気持ちも知っている大人。
仲間たちを見守りながら、実は自分自身も救われていく。静かな優しさと、不器用な強さを持つ。
あくあ 20歳
水の揺れ、境界の膜、感情の流れを感じ取る少女。静かで繊細。
見えすぎることに長く苦しんできたが、その力は「つなぐ地図」になる。
本気になると、誰よりもまっすぐ。
えれん 19歳
笑いと体温を持ち込む存在。重くなりすぎた空気に、すっと風穴をあける。
軽やかに見えて、実は誰かの痛みに敏感。泣きたい夜にも、ちゃんと笑える人。
みか 22歳
白い灯りのように寄り添う女性。喪失や別れの痛みに、やさしく触れることができる。
慰めすぎず、急がせず、相手が立ち上がれる場所へ灯りを置く。大人びた静かなあたたかさを持つ。
澪 16歳
水鏡のような静けさをたたえた少女。少ない言葉で、本質を見抜く。
見たくないものから目をそらさず、痛みの前でも静かに立ちつづける強さがある。
その静けさの奥に、まだ名前のない感情を宿している。
雫 18歳
涙になれなかった感情を拾う少女。泣けない心に、そっと水を通す役割を持つ。
やわらかいのに、芯は明るい。悲しみの中からも、小さな希望の粒を見つけることができる。
全20話一覧
1. 青い風の入口
2. 噴水の底の星あかり
3. あくあの水の地図
4. えれんは夜にも笑う
5. 青の呼吸だよ
6. みかの白い灯り
7. 澪の水鏡
8. 雫が拾う、小さなひかり
9. 商店街の空色ポスト
10. 七人目の席
11. 遠い国の風が泣いている
12. 境界線のない地図
13. 怒りの森、赦しの雨
14. ジュンの見えない闇
15. 眠れない街の子守歌
16. 裂け目の向こうの庭
17. わらわら作戦会議
18. 誰も敵になりきれない
19. 青の風は、戦わない
20. また呼んで、心が曇ったら
全編、20話で完結です。 お楽しみに。 今日から、行きますね。お付き合いください。




