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コスプレ
「なにこれ?」
「さっき追っかけて来た同族、殺しただろ? 死体だ」
「え? 魔族って死ぬとチリになって消えるんじゃ?」
「人間界での話だ。それは。そういうお前こそ、魔界の瘴気で異常は無いだろ?」
「それはー、回復魔法を常時かけてるからであって……」
「凄い魔力量だなぁ……」
「えっと……それで……何これ?」
角、尻尾、血の入った小瓶が並べられている。
「全部付けろ」
「やだ」
「人間だってバレるだろ」
「付けてもバレるって」
「遠目から見て大丈夫なら、それだけマシだ」
――魔族のフードを被るだけ、という妥協案に落ち着いた。
「匂いでバレるだろ。血を塗れ」
「リク君が匂い、付け直せばいいでしょ」
「何言ってんだ、お前」
そう言いながら、レイは抱きつく。
「完璧」
「どこが?」




