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毒にも薬にも

 ガツガツ、モグモグ。

 

 見ているこっちが清々しくなるほどの食べっぷりをモーリュが披露してくれている。


 朝食を皆で頂いているが、食いっぷりがダントツに素晴らしい。


 食べ物に関しての心配は不要だ。


 コンソメスープを一気飲みし、おかわりを求めている姿を見て、将来大物になるだろうと一人頷いた。



◇◇◇



 モーリュが生まれて2週間が経った。


 食事量もさることながら、運動量もハンパないので、日中は薬草畑に行き、マンドラゴラとリグさんとともに過ごしている。


 リグさん、マンドラゴラは薬草の面倒を見るのが好きなのもあり、甲斐甲斐しく世話をしているが、モーリュはどちらかと言うと、世話をするよりされる感じで、薬草畑の探検に勤しんでいる。


 植物コンビから、初めて葉っぱを頂戴したときは動揺したが、そこから2、3日に1枚ずつもらっている。

 

 マンドラゴラの体調も整ってきたようで、そのサイクルだと新しい葉っぱが出てくるので、安心した。


 モーリュは、千切っては生え、千切っては生えと新陳代謝が著しい。


 叔父とパックは二人して研究に没頭中だ。やってて楽しいことは時間を忘れるよね。


 食事は何とか一緒に摂っているが、それ以外は別行動だ。ぜひとも健康には気をつけて欲しいところだ。


 私は私で、植物コンビからもらった葉っぱでハーブティーを作ろうとしている。モーリュの葉っぱの効能は毒消し、魔法消しで、マンドラゴラの葉っぱは傷の治癒、鎮痛作用があるそうだ。


 ちなみに、植物コンビの根っこは毒があるそうなので、手出しはしないことにした。


 根っこでやばい薬出来るんじゃと思ったが、たとえ多量に摂取したとしても命に関わるほどではないそうだ。


 モーリュについては推測でしかないのだが、本人に聞くと、首を振って根っこは止めとけと言われたので、素直に従うことにする。


 植物コンビの葉っぱそれぞれの単品でのハーブティーを試飲したいと思う。


 「うん、普通。」


 飲んだ後の感想だ。いたって普通。


 今、毒を飲んだとか魔法かかったとか、ケガしたとか痛いところとかないので効果は分からない。


 フムフム、それでは、次に他の薬草と配合してみようとしていたら、叔父が部屋に来た。


 走ったようで、汗ばんでいる。みだれ髪再び。


 「ソニア、変わりはない?」


 「叔父様、私は何もないですよ、どうされました?」


 「胸騒ぎがしたから、ソニアに何かあったかと思って。」


 「嬉しいです、ご心配いただいて。この通り、無事なのでご安心ください。」


 胸騒ぎで走ってきてくれるとか、夢かよ。


 「丁度、マンドラゴラとモーリュのハーブティーを試飲していました。よろしければ、叔父様も試飲いかがでしょうか?味は普通です。これはモーリュのです。毒消しと魔法消しの効果については、まだ良くわからないのですが。」


 カップを差し出すと、ぐっと飲み干す。走って汗かいてるし、水分補給は必要よね。


 飲んだ後、叔父は何か考えていたが、そのままカップを返してくれた。


 「うん、そうだね。私の考えでは、おそらくモーリュの効果はあると思うよ。ソニアは引き続き、頑張って、私も戻って研究を続けるよ。」


 そう言うと、叔父は部屋を出ていった。


 叔父様は、効果が分かるのね、私ももっと精進しなければ。慌ただしくて忘れたけれど、そのうちマンドラゴラのハーブティーも試してもらおう。



 ◇◇◇



 ジルは、歩きながら考えていた。自分の研究でも薄々感じていたのだが、先程の試飲ではっきりした。

 

 モーリュの葉の効果はあった。なぜなら、ソニア自身にかけていた護身の魔法が解けたから。そして、自分で毒に耐性をつけるため、継続的に飲んでいる複数の微毒がスッキリ身体から抜けたのを感じたから。


 これは、正に毒を消したい時、魔法を消したい時に服用すべきものだ。


 ソニアの護身の魔法は先程再びかけ直したし、先日渡したネックレスにもかけてあるし、その他、部屋、広く言うと屋敷とその周辺にも結界を張ってあるので、まだ大丈夫だと思いたいが、そのうち、モーリュの葉の効果を超える魔法を構築しようと本末転倒なことを考えてしまっていた。


 何にせよ、強い効果のあるものは、特に慎重に扱わねばならないと初心にかえったのあった。


 




 




 




 

 


 




 


 


 

 


 



 


 

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