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植木鉢のモーリュ

 モーリュという薬草について、私なりに情報を探してみたが、やっぱり分からない。


 ほんと、植えるてみるしかないよね、と思う。


 そうして2日後、いつもの薬草メンバーと、薬草畑へ。畑のどこに植えるのかなと周りを見回しているうちに、リグさんが用意したスコップを使い、叔父が植木鉢に土を入れている。


 パックはそばで植木鉢を支えて、手伝っている。


 マンドラゴラは、手に持ったジョウロで水をかける用意をしている。


 「じゃあ、ソニア、モーリュの種を植えてあげて。」


 またしても、いい笑顔の叔父に声を掛けられる。マンドラゴラ、埋めるのに勇気いったことを思い出す。


 指で植木鉢の中の土に穴を開け、種をそっと入れ、土をかける。


 待機していたマンドラゴラが水をかけてくれた。


 「植木鉢で良いのですか?畑じゃなく。」


 「貴重な種だから、芽が出てある程度大きくなるまでは、屋敷で育てようという話になってね。」


 「観察記録書かなきゃですね。」


 「そうだね、ソニアにお願いしても良い?」


 「私でいいんですか?やりましょう!」


 夏休みの朝顔の観察日記みたいで、懐かしくてちょっとはしゃいでしまった。


 「モーリュの植木鉢、しばらくソニアの部屋に置かせてもらって、世話もある程度お願いしたいんだけど、大丈夫かな?私も皆も手伝うから。」


 本格的に朝顔の観察日記の状態になってきた。寝起きに日記書いてたなあ。


 「うまく芽が出てくれると良いのですが。皆さんからのアドバイス、よろしくお願いします。」


 軽いノリで引き受けてしまった。頑張ろう。



 

 ◇◇◇




 ジルは一人、書斎でモーリュに関する文献を読んでいた。


 モーリュはある時から突然全ての株が枯れ始め、あっという間に滅んでしまったという。


 有用な薬草であったため、どうにかして食い止めようと当時の人々は手を尽くしたが、及ばなかったそうだ。


 ページをめくる手をふと止める。


 先日のソニアと霊獣の子どもの出会いには驚いた。モーリュの種を手に入れたことも。


 リグさんの言葉が思い出される。


 『ソニアお嬢様は、薬草に好かれとるからな。』


 いわゆる神からのギフトと呼ばれるものをソニアは持っているのだろうか。ソニア本人は何も気にしていないようだ。


 偶然なのか、必然なのか。


 考えたところで結論は出ない。


 何にせよ、ソニアが天使なことには変わりないと安定した答えを導き出して終了したジルであった。


 

 




 


 


 

 


 

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