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至福のお昼寝

 快晴の朝、いつものつなぎを着た私は、薬草畑にいる。


 今日は、薬草を収穫して、乾燥させる作業を行う予定だ。

 根こそぎ収穫するのではなく、成長した葉や根、花や実を必要な分だけ選び、薬草本体はそのまま残すのだそうだ。生い茂った場所もあるので、間引きがいがありそうだ。


 大きな枝やトゲのあるものなどは慣れてないと危ないから、初心者はこっちと畑の隅に連れて行かれる。

 手で千切れるからよろしくとリグさんに言われ、タンポポのような植物の葉を千切る。

 沢山生えた葉のどれを千切るのが良いか分からず、手当たり次第千切っていると、横からマンドラゴラが出てきて、身振り手振りで色々アドバイスをくれる。最近、ちょっとずつ、言いたいことが理解できるようになってきた。


 気になって、パックにどうやってマンドラゴラと会話しているのかを聞いた。


 「何となく?」


 と返答され、パックの真似は出来ないと諦めた。


 リグさんは藪のようになっているところを大鋏で剪定し、叔父は革手袋を嵌め、ナタを使いトゲのある枝を落としている。パックは熱帯雨林にありそうな自分の身の丈程もある葉を一生懸命地面から引っこ抜こうとしている。


 皆には負けていられないと思い、マンドラゴラの指導の元、葉っぱを千切りまくる。山盛り木箱4個分程収穫した頃、リグさんが様子を見に来た。

 

 「おお、頑張ったのう、お嬢様。」


 褒めてくれてありがとう。私も自分で頑張ったと思います。

 汗を服の袖で拭いながら、笑顔が浮かぶ。

 皆もそれぞれ沢山収穫していた。

 果実水を飲んで一服し、お次は収穫物を温室に運ぶ。乾燥させるのに雨が当たらないので丁度良い。ガラスで出来た温室は、室温が高くなりやすいので窓や扉を全開にする。幸い、まだ涼しい頃なので、作業がはかどる。

 手頃なものは麻紐で束ね、張られたロープへ逆さまに吊るす。大きな枝は邪魔にならないところに間隔をあけて並べる。私が千切った葉っぱ達は、床に布を敷き、重ならないように広げていく。


 全て並び終えると、本日の作業は終了となった。

 やりきった感がすごい。

 汗だくになって何かをすることがこれまでそんなにないので、新鮮な気持ちだ。

  

 皆で屋敷に戻り、汗を流すべく、湯浴み中だ。マンドラゴラはパックと一緒に体の洗っこをしているらしい。


 私も湯浴み中。ひと仕事終えたあとのお湯は格別だ。

 風通しの良い薄手のドレスに着替え、食堂へ。マンドラゴラとパックはきっちり椅子に座り、待機している。お行儀が良い。

 少し遅れて、叔父とリグさんもそれぞれ、着席する。

 今日のお昼ご飯は、チキンサラダとパンとヴィシソワーズだ。チキンサラダの上には、朝採った薬草のうち、生で食べられるものを散らしてある。薬草の香りが良く、余計に美味しい。料理長、調理場の皆ありがとう。


 食後は、皆それぞれ別れていく。

 畑仕事をするようになって、私のルーティンに追加された事、それはお昼寝だ。そんなに長くは眠らないのだが、活発に動いたあと、お昼寝をする方が午後の勉強等がはかどるのだ。

 たまに、叔父も部屋に来て、ソファとベッド別々に、二人お昼寝をするのが至福である。


 


 

 


 


 

 

 

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