表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/41

マンドラゴラフィーバー

 「ひっ。」

 と声をあげたのは、侍女のアメリだ。今日はリズとともに給仕してくれている。


 分かる、その気持ち。

 パックが引っ張り出した植物らしきものは、顔がある。しかも怖い。シワシワにしぼんでるし。

 

 「それって、マンドラゴラかい?」


 程よい距離をとっていた叔父が近づいてくる。


 マンドラゴラって、あれかな?地面から引っこ抜かれる時に悲鳴上げるやつ。


 「そうだよ!やっぱりジルも知ってたんだね!」


 パックが興奮気味に話す。


 じっくりマンドラゴラを見る。目の部分であろうくぼみがなんとも言えない。手足に見える根もリアルだ。枯れているのかもしれないけれど、どうも生きている様に思え、じっと見つめると、ふと目があったような気がして、慌ててそらす。


 「このマンドラゴラに頼まれてるんだ。良いところに植えてくれって。これまで何回か場所を変えて試してみたんだけど、満足出来なかったみたいで、鞄に戻って来るんだ。良ければジルの畑にお試しに植えさせて貰えないかと思うんだ。どう?」


 そいつ(マンドラゴラ)喋るんだ。そして自分で移動出来るんだ。わあすごい。


 「ソニア、薬草畑にマンドラゴラ植えてみたいんだけれど、どうかな?」


 貴方がそう仰るなら。


 「もちろん、植えましょう。」


 

◇◇◇


 本日二回目の薬草畑へ。

 叔父とパックと連れ立って。


 日は傾き、もうすぐ夕焼けに染まるだろう。


 畑には、まだリグさんがいた。本当に好きなんだな。


 「なんじゃ、また来て。おっ、お前さん、手に持っとるもん、見せてくれんか。」


 パックが嬉しそうにリグさんにマンドラゴラを手渡し、話に花を咲かせる。叔父も加わり、大変盛り上がっている。マンドラゴラってそんなにすごいんだ…。


 ちょっとマンドラゴラへの理解を共有できなくてさみしい。


 隅っこで草をぶちぶち抜いていたら、不意に声をかけられる。


 「穴を掘ったから、ソニアがマンドラゴラ埋めてあげて。」


 いやだ叔父様、何故に私。

 そう言いたかったが、すごくいい笑顔の叔父を前に断れなかった。えー、マンドラゴラに噛まれたらどうしようとか考えながら、頑張って埋めて、土までかけた私は偉いと思う。


 





 


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ