お出かけデート
「良いよ。お願い、言って。」
お願いの内容を言う前に許可が出てしまった。
「薬草畑を増やしたいのです。管理する人手も出来れば増やしたくて。」
薬草が育つまで時間かかかり、薬になって金貨になるまで長期戦になるけれど、ここから始めたい。
「良いよ。今、薬草畑を管理してくれているのは、変わらずリグさんだから、伝えよう。人手に関しては、領民の中で、やってみたい人を募る?」
「ありがとうございます。リグ様、久しぶりに私もお会いしたいです。人手についてもお願いします。将来的に、その中で製薬まで担える人材を育てたいです。ついでに私も学びたいです。」
事業内容を理解していないと良い悪いの判断も出来ないし。
「じゃあ、これからリグさんに会いに行こう。今丁度、畑にいる時間だから。」
屋敷を出て、叔父と薬草畑までおでかけ。しかも手を繋いでいる。これってアレじゃ。お出かけデートってやつじゃ。
気持ちの良い風が吹き、日差しはまぶしい。リズが帽子を用意してくれたので良かった。
草原を抜けると、木の柵で囲まれた薬草畑に着く。見渡す限り畑の景色に、人が立っている。あの人がリグさんかしら。
「おーい、リグさん。」
叔父が声を掛けると、畑の人がクワを肩に担いでこちらにやってくる。
「おお、ジル様か、よう来た。お連れさんは、ソニアお嬢様じゃろう。久しぶりじゃなあ。」
「ソニアです。お久しぶりです。いつも薬草畑の管理、ありがとうございます。すごく立派な薬草たちですね。」
「そう言ってもらえると、やりがいがあるのう。ほんで、今日はどうした、なんかあったんか。」
「お願いがあって来ました。これから先、薬草畑を大きくして、つくる薬を増やして行きたいのです。」
「ほう。」
どこかの魔法学校の校長先生ばりに蓄えた髭を撫でながら面白そうに笑う。
「畑の規模を増やすんか、薬草の種類も増やすんか?」
薬草の種類を増やすかは考えてなかった。叔父を見ると、これまた面白そうに笑っている。
「面白そうだから、種類も増やすと良いよ。」
貴方がそう仰るのならそうしましょう。
かくして、薬草畑拡充計画が始まった。




