↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/96

第4話 天使の寝顔

お待たせ致しましたー

 颯太(ふうた)君は、カフェラテを飲んだことがないのか……少しの間眺めていらっしゃいました。どうされたのでしょう??



「颯太君?」


「……ちょっと、もったいないな〜って?」


「え?」


「おん?」


「可愛いから。コーヒーの表面が。僕、あやかしとしては長く生きているけど、こう言うの飲んだことなかったんだよ」



 だからか、余計にじーっと眺めていらっしゃいました。



「大丈夫ですよ? 僕の奢りですし、いくらでも作りますから」


「柊司(しゅうじ)……お前の店でもあるけど、オーナー俺やで??」


「けど、賢也(けんや)君。颯太君がいなければ、沙羅(さら)ちゃんと出会うことは出来なかったんですよ??」


「そうやけど……」


「ふふ。んじゃ、遠慮なく」



 ゆっくりとカフェラテのマグカップを傾けた後、お約束と言っていいくらい……ビール程ではありませんが白いお髭が。そのお約束に賢也君がケラケラと笑い出しました。



「あはははは!? ふ、颯太……!! おま!!?」


「賢也君……笑い過ぎですよ」


「せやけど、お約束過ぎやで」



 ヒーヒーとお腹を抱えている賢也君のことは放っておき、僕は颯太君に感想を聞くことにしました。



「お味はどうでしょう?」


「うん、あんまり甘くなくて美味しいね? 僕、甘過ぎるの苦手なんだけど……柊司君のこれは美味しい」


「牛乳の質にもよるんですが、ミルクの泡立て方と温め方で……砂糖がなくてもほんのり甘いんです。市販のペットボトルなどでの甘味料の味が欲しい方の場合、一応お砂糖はおつけします」


「あれ、変に甘いんだよね? こう言うのが、自然な甘さって言うのかな??」


「恐縮です」



 妖怪さんに喜んでいただける味になれたのなら、腕前を認めていただけた気分になれます。この道に足を向けた意味が、報われた感じになれるんです。



「あーうーあう!」



 僕も自分のを淹れてみようかと思っていると、沙羅ちゃんがこちらに手を伸ばしてきました。コーヒーのコップはベッドに転がったままです。



「おや、沙羅ちゃん。おかわりですか??」


「あーう」



 ふるふると首を横に振るので、僕はどうしたら……と思いましたが、すぐにベッドに近づいて沙羅ちゃんを抱き上げました。



「はーい。高いたかーい!!」


「あう!!」



 まだ育てると決めて数日ですが、時々沙羅ちゃんの言いたいことがわかるようになってきました。明確に意思表示してくれるからもありますが、僕が彼女の可愛さにメロメロだからなのもあります。


 可愛い可愛い僕の養女(むすめ)。


 今こうして、抱き上げて喜ぶのも自分のことのように嬉しく思えますよ!



「……親子だねぇ?」


「……俺らくらいなら、別に子供おっておかしくないけどな?」


「顔立ちも、ちょっと柊司君ベースになってるし」


「柊司、美人顔だしなあ??」



 賢也君達……世間話をしているおばさん達のように見えますよ??


 賢也君の方が怒りそうなので、あえて言いませんが。


 沙羅ちゃんはその後に、ちょっと冷ましたカフェラテに使った豆カスをたっぷり食べた後……本当に天使のような顔でぐっすり眠りにつきました。


 颯太君はまた来る、と言って……いらないと言いましたのに、きちんとカフェラテの代金を払ってから帰られたんです。妖怪さん達は、人間の貨幣をどう工面しているのか気になりました。

次回はまた明日〜


明日からこちらでも一話ずつ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。