アメリカ転勤前【九條家vs片岡家、沖田家】②
執事の柊に抱かれた海と朝倉が応接室に来た。
総司が海を呼ぶと、トテトテと走りながら足の間に来る
柊と朝倉はドアの前で控えている
総司は海の頭を撫でながら
「海、お勉強出来たかい?」
「空ちゃんと、お絵かきしたよ。じいちゃまとパパとママとりっくん」
「上手く書けたかな?」
「うん!色もお勉強したよ」
「後で見せてもらおうかな。」
「あのねあのね、パパもママも見てね、空ちゃんも上手なの」
「そっか…海、お客様にご挨拶出来るかな?」
「うん、僕出来るよ。りっくんと練習した」
「じゃぁ、ちゃんと立ってご挨拶しようか」
海は前を向き、一礼しながら
「九條海です。よろしくお願いします」
照れながら相手を見た。突然頭を抱え座り込み
「うわぁァァん、こ、怖い…ポカポカない…じいちゃま助けて」
総司は抱き上げ歩きながら震えながらエグエグ泣く海の小さな背中を擦りながら小さい声で優しく海の耳元でささやく
「大丈夫、大丈夫、じいちゃまは強いからポカポカない人やっつけて守るよ。約束しだろ。パパも朝倉も居るから大丈夫、海を守るから安心していいよ。じいちゃまポカポカない人やっつけて来るから朝倉と一緒にご飯食べに行きなさい。今日はじいちゃまと一緒に寝ような。」
朝倉に海を託す
海は朝倉の首に手をまわし、小さい声で
「わかった…じいちゃま頑張って」
朝倉が歩き出した時、少し笑顔になった海が
「ママも一緒にご飯食べに行くの。ママが食べたら赤ちゃんも食べて元気なるってヒツジさん言った。ポカポカない人、赤ちゃんも怖い…ママも一緒に行くの」
大河は隣りの彩夏を促しながら
「海の言う通りだ。親父がキレてる、大魔王降臨してる。いつ産まれても可笑しく無い状態だし、お腹の子に聞かせたくない。柊、彩夏を頼む」
「了解しました。若奥様行きましょう」
柊に支えられながら歩く彩夏と朝倉達が部屋を出た