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アメリカ転勤前【九條家vs片岡家、沖田家】①

 

 双子達が九條家に来て2か月が1ヶ月が過ぎた頃、やっと書類が揃った。


 応接室には九條家の総裁、息子家族の4人。双子達は別室で勉強中だ。対面には双子達の実の兄の長男と父方祖父母、次男と母方の祖父母が座ってる。弁護士もいる。 


「私は九條家の総裁、九條総司と言います。隣が息子の大河、その妻の彩夏、孫の陸。今日は何故ここに居るかお解りですよね。貴方方の双子のお孫さんを保護してます。放置した理由を伺っても?」


「うちの息子とは血が繋がってないし、面倒見る義理は無いかと」


「でも、そちらの坊っちゃんとは姉弟ですよね。それでも義理は無いと?」


「この子が嫌ってますしね」


「そうでしょうね、暴力振る程に嫌いだったんですね。で、父親本人は?」


「ドイツに出張中でして」


「出張ですか?まぁ、いいでしょう。じゃぁ、そちらは?」


「娘が病院に入ったりと何かと忙しくて…」

「あぁ、精神が病んだそうですね。そりゃ忙しいですね。処で双子達がいつ生まれたか御存知ですか?」


「そんなの役所で調べれば」


「そうですね。でも出生届け出されてないんですよ。その事で役所から再三、連絡いっますよね。挙げ句の果て施設にでも入れろですか?病院で、あの子達が何したか知ってます?大河お前が話せ」


「わかりました。あの日、息子の友人の御見舞の帰りの廊下で子供の『助けて…助けて』泣きながらの声が聞こえたんですよ。部屋に入って見ると片隅に小さな子供2人が居てね、近付くと男の子が『助けて…おねぇちゃんが消えるって、僕を置いて居なくなるって』と大人の私ではなく息子に助けを求めたんです。女の子はカッターを首に当てて刃を男の子が握り締めてたんです。息子が状況を把握、何とかカッターを離しましたが後が大変でしたよ。2人は何言っても全てを拒否ですから。虐待され見捨てられ絶望し自ら命を捨てようとする姉、それでも弟だけ助けてと一緒に産まれた弟を助けてと…それを聞かなければいけない、それを見なければならなかった弟の絶望。これがその時の写真です。息子が2人を抱き締め空、海と名前を授け、妹弟にし自分が2人を守ると、全部忘れて生まれ変わるよう暗示をかけ2人は陸を兄として受け入れ気絶?眠りましたよ。あんな小さな子が自殺ってどう思われます?片岡さん、沖田さん答えてくれます? これも見ます?医師、弁護士の立ち会いのもと撮った虐待の証拠写真です。顔の腫れや痣、体中の痣、姉の方が酷いですが。これ見て何かありますか?」


「どうして、こんな酷い事出来るの?イジメや暴力はダメって学校で習ったよ。じい様や父さん、母さんにも教わったよ。知っててやったんでしょ、理由教えてよ。」


 何も答えず、下向いてブルブル震えてるだけ。

 どうして、あんな事出来るんだろう、空も海も良い子で可愛いのに…僕が考えてるとじい様が電話をかけた


「柊か?海と朝倉を応接室に。」


『空様は?』


「空にはキツイな。」


『一緒についてきそうですが』


「陸に空の相手をしてもらおう。大人の話になるし」


『了解しました。陸様がいらしたら向かいます』


「頼む」


「陸、暫く空の相手を頼む。海が戻ったら先にお昼ご飯食べて昼寝よろしく」



 僕は仕方無く一礼し部屋を出た





 

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