アメリカ転勤前【九條家の野郎共】
アメリカ行く前の話です。
僕の妹弟となった双子、空と海は3日も一緒にいると少しづつ元気になり
笑顔も見せるようにもなった。
僕の事は【りっくん】と呼ぶ。双子達はお父さん、お母さん、お兄さんという言葉に
吃る。おそらく虐待してた人の名称で今はまだ呼べないみたいだ。
本当はお兄ちゃんと呼んで欲しかったけど双子達に【りっくん】と呼ばれると
デレてしまう僕はちょろいのかも‥‥この双子達可愛い過ぎ
顔の腫れや痣が薄くなった顔はキレイ系かと…二卵性双生児だけど将来
美男美女かと思う。
勉強道具やお絵描きセットを持ってきた父にそう話すとシスブラコンと笑われた。
そういう父と祖父も双子達に落とされデレッデレッだ。
九條家について少しばかり
九條総司 49歳 祖父
九條財閥の総帥であり、あらゆるジャンルの会社を海外に持つ
世間では−−魔王−−と呼ばれてるらしい。ワイルドイケメン
武道の達人
九條大河 29歳 父
九條家の跡取り、妻が病死し、5年後に再婚。妊娠8ヶ月の妻持ち
祖父に似ず、爽やか系イケメン…腹黒王子らしい
空手、剣道師範代
九條彩夏 27歳 義母
現在、妊娠8ヶ月 財閥令嬢で容姿端麗だけど気さくで優しい
合気道師範代
九條陸 9歳
小学3年 普通の小学生かと……たぶん
空手を習い中
祖父、父共に18歳で結婚、20歳で子持ちという九條家である
双子達に父を紹介…
「空、海この人が、おと… パパだよ」
「パパって呼んでくれるかい?」
「パパ」「パパ?」
「そうだよ」
「りっくんのパパ?」
「空と海と陸3人のパパだよ」
「空のパパ?」「海のパパ?」
「そうだよ。陸と一緒に守るよ」
「パパ守るの?」「パパ強い?」
「強いから空と海2人一緒に抱っこ出来るよ」
「出来るの?」「ホントに?」
「ホント!試してみるかい?……おいで」
両手広げて待ってると双子達は左右別れて肩に手をまわしてきた2人の肘裏に手をまわし持ち上げると
「すごぉい」「たっかい」「パパカッコイイ」「パパ強い」
双子達の歓声にデレッデレッ………父もチョロかった
次の日、祖父と義母が対面
「じい様とママだよ」
「じい様ってなに?」「じい様知らない」
「じい様ってパパのパパだよ」
「パパのパパ?」「パパのパパも強い?」
「パパより強いよ」
「王様だ」「王様も護る?」
「お、お、王様…強いよ。九條家の皆を守らないとダメだからね」
僕は海の耳元で (じいちゃま抱っこって言って) と、囁いてみた
「じいちゃま抱っこして」
「おぉ おいで海」
抱っこしたじい様は海に
「じいちゃまのお顔カッコイイ、じいちゃまの抱っこポカポカするぅ」
海の小さな手で顔をペチペチされる祖父は腰が砕けたのかベッドに座る空も祖父の膝に乗り、胸に顔をくっつける
「ホントだぁ、じいちゃまの抱っこもポカポカする、パパとりっくんのポカポカ一緒だね」「ポカポカ優しいね」
双子達の攻撃にメロメロのデレッデレッ…………祖父崩壊
九條家の双子達の溺愛が決定した日でした。