メイドは笑いも心得る
短いですがこれくらいの物をポンポン上げられるときに上げると言うスタイルに出来ればいいなぁと思う次第です。
(コンコン)
「はいはーいどーぞー」
「待たせたな」
「・・・・・・・え?どこに戦争しに行くの?ジェイ」
「は?そんな物騒な事しないが?」
「え?・・・でもその武装・・・・ん?ん?しかも全部の装備、難関クエストの報酬じゃない!あたしが欲しかったのまで持ってるし・・・このチート野郎」
クリエラの言葉に俺は自分の恰好に目を向けクリエラの恰好と見比べドヤ顔で見下した様な顔を作る。
「ちょっとーーーーーー!あんた意味わかってないでしょ!こんな街中でそんな完全武装したイカレ野郎はあんたくらいよ!あたしの恰好は仕事着!」
いやいや・・・どう見てもファッションセンスの欠片も無い寝間着にしか見えんのだが。・・・・その「タコの着ぐるみ」は。
「なるほど・・・確かに街中で完全武装はマズいか」
俺はステータスボードを出し武装をその場で外し「漆黒のTシャツ」と「逝かれたデニム」を装備した。するとクリエラの悲鳴が部屋に反響した。
「ぎゃーーーーーーーーーーーー」
何とも品の無い悲鳴だ。俺は呆れた表情でクリエラを見る
「あんたねぇ!少しは隠しなさいよ!ちょっとイケメンだからってモロ出しはダメでしょ!今はモザイク機能ないんだから!」
「ほう。モザイクなくなったのか!あれはあれで面白かったのだがな!表情を映しちゃいけない程崩して顔にモザイク当てて被害者ごっこして遊んでたのにもう出来ないのか・・・残念だ。しかし何気に手で目を覆い隠していると思ったが指の隙間から見てるところも流石クリエラクオリティーだな!今の行動で本人だと確認できた!」
「あんたねぇ・・・何して遊んでんのよ。ちょっと面白そうじゃない!って、ちがーうこんなところで真っ裸になるなって言いたいの!もうここはゲームじゃないみたいだし!・・・・それにあんたのメイド何なのよ!すんごい速度で手に持っていたお盆であんたの・・・・おち・・・・股間隠して!おまけに自分は横目でバッチリ確認しているし!」
むふ・・・さすが我がメイドだな!それくらいは出来ないとな!
「ふむ。流石だエル」
「ありがとうございますマスター。そして素晴らしいモノを拝見出来光栄の至り」
「ほう。気に入って貰えたか」
「はい(顔を赤らめる)」
「ちょっとーーーーーー!何二人だけで盛り上がってるのよ!そして京はなんであたしの顔をわざわざ今持ってきたお盆で隠すのよ!」
「え?クリエラ様にはまだ早いかと思いまして」
「え?」
「え?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・長い沈黙の後クリエラは京と自分の体を見比べ絶望感が滲み出る程の表情でその場に崩れ落ちた。
クリエラが回復するのを俺はソファーに座り紅茶を飲みながら優雅に待った。一時間くらい。その時エルと京は俺の後ろでジッと控えていた。今、冷静考えると何故先程の様な自然なやり取りがエルや京に出来たのだろうか?WGにはNPCは居ないはず。しかしログアウトを知らない町民。この事が意味するところは・・・『俺達プレイヤーがこの世界に飛ばされた』と言う事実なのだろうか?確証が無い以上一人で考えていても意味はない・・・か。その為にクリエラに会ったわけだしな。
それにしてもこいつ、いつまでorzをしているのだ?
「おい!クリ「マスターここは(ごにょごにょ)」」
「それやるのか?」
「はい」
「仕方ない」
俺は京に言われた通りの事を実行した。
「はうっ!」
クリエラの思わぬリアクションに俺は後ずさる。
「え?え?ここは・・・あっジェイの家だ・・・・・」
ようやくクリエラの復活である。だが、何をされたのか全然わかっていないらしい。ちょっと面白いな。
因みに俺が教えられた事はただ一つ!奴のうさ耳を甘嚙みする事だった。それが見事にハマったらしい。京・・・恐ろしい子!
メイドさんに笑い&下ネタ成分とエンチャント!