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襲名!メリークリスマス

作者: しがらき
掲載日:2018/03/16

20XX年12月24日深夜都内某所


あるところに夢を失った男がいた...


かたやあるところに夢を配る男がいた...


これは2人の男たちによる切なくも熱い物語である。



静まり帰ったアパートの一室に、獲物を狙う獣が如く

息を潜め身構える

上下白スウェットの男の姿があった。


彼は待っていた。この日を、この瞬間を


ガチャ!深夜遅く普段なら開くはずのない窓が突如開かれ、全身を赤で覆われた男が部屋へ入ろうとしていた。


刹那、白の男は待っていたとばかりに部屋へ入ってきた男に襲いかかった!


「そのプレゼント、貰い受ける‼︎」


「何っ⁉︎」赤の男はすんでのところでこれを捌いた。


赤の男は間合いをとり襲ってきた男と向きあった。


「まさかとは思うが、

きみがひろし君ではあるまいな?」


すると白の男は

「俺がひろし君だ。俺はこの瞬間を待っていんだ!

就活に失敗し、酒とギャンブルにのめり込む日々

たがそれも辞めた。心改めて、今じゃコンビニで

アルバイトして生計をたてている!それに!...」


堰を切ったようように話を始める男を遮り赤の男は


「場所を変えよう、深夜のアパートで騒ぐのは良識のある大人のやることではない...

近くに公園があったなそこへ行こうか」と言った。


「わかった」騒いでいた白の男も了承し、


身構えるのをやめた。


赤の男はその油断を見逃さなかった。


「なははは〜貴様にくれてやる物

などカケラもないわ!さらばじャ〜」


ものすごい勢いで入ってきた窓から飛び出し、空中に

停車してあったソリに乗って宙を駆け出した。


「クソっ逃すかジジィ!」


男は脇目も振らず空へと飛び出した。


「何と⁉︎」赤の男は驚いた。


間一髪、白の男がソリの脚にしがみついたからだ。


「このまま、振り落としてくれても

構わんがそれでは

ワシの職歴にキズがついてしまう。」

赤の男は飛ぶ事を諦め近くの公園へと

降りることにした。


しかし、赤の男、タダでは降りなかった。

降りる途中、ぶら下がる男をすべり台へとぶつけたのである。


「うぉっ」白の男は悶えた。


「すまん、すまん、ソリが滑ったわい笑笑」


「チッ減らず口を、こうなったら、そこなプレゼント

全部貰わなければ気が済まんな」白の男は言った。


「なぜ、そこまでプレゼントに固執する。

君はもういい大人だ。自分で働いた金で

買ったらどうだね?」

赤の男は言った。


「俺はプレゼントが欲しいんじゃねぇ!

仕事が欲しいんだ。それもとびきりやり甲斐のあるやつがなぁ!」男が言った。


「ホッホッホッ、サンタ道は甘くないぞ。

して、サンタになろうという動機は?」


「一重にやりがいです。子供たちに夢を配る、夢とはお金では買えない!プレゼントは確かにお金で買えるものではありますがサンタさんはプレゼントと一緒に夢を配るそこにやりがいを見出したからです!」


白の男は応えた。


そして、赤の男はしばらくの沈黙の後


「理由は分かった。ならば

貴様の志の高さ計らせてもらう!

わしに負けるようであればサンタはあきらめろ...」

サンタは言った。


聖夜の公園で突如としてバトルは始まった!


拳と拳が交差する。肉と肉がぶつかり合い


骨と骨とがひしめき合う...


そしていつのまにか、赤と白だったものが


赤と赤へと変わっていた。


「待てぇい!」サンタは言った。


赤く染まった男は動くのをやめた。


「貴様の情熱、よく伝わった...認めよう、

今から君がサンタだ。プレゼントを

持ってどこにでも行くがいい、

ソリもくれてやるわい。」赤の男は言った。


「俺でいいのか?」は震える声でサンタになった男

は言った。


「何をいまさら言うとるんじゃ、そう言うとるじゃろ急げよ子供たちが起きてしまうぞ。」


「分かった。俺に任せとけ! ありがとなジイさん」

サンタは嬉しそうにプレゼントを背負いソリに乗り...


「ジイさん 乗ってくかい? 俺のソリに!」


「はんっ!当たり前じゃ」


2人のサンタは聖夜の彼方へと飛びだたった

子供たちに夢を配るために...


めでたしめでたし
























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