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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ぶっちゃけ放送

作者: 逢みんと




もう我慢ならん!鬱憤を解放してやる!






「いぇーい!お昼の放送の時間になりました!

皆は今食堂かな?それとも教室?

今日もどんどん放送していきまーす!」




今喋っている男は放送委員長。


放送部員は沢山在籍しているが

お昼のこの放送はこの男だけの時間だ。

声は男らしく活、爽やかな声をしている。




「えーまずは学園のニュースからいきましょうか!


1ヶ月前何かあったと言えばー!そう!転校生が来たね!

当初は皆生徒会の皆様に近付くなって言ってたけど、

転校生の宇宙人ぶりにもう言う人が少なくなってきたね!」





このお昼の放送の時間は…。





「俺もこの前絡まれちったよ!

あいつグイグイ来るよなー!」






本来お昼の放送は生徒達にとって癒しの時間である。

が、この時間はこの男のストレス発散の時間だ。




「ほんと発情期の犬みたい!」




放送が届いてる場所全てに居る生徒達は

食べ進めていた箸を止めた。




「て言うか誰も言わないから

いい加減言うけどさ生徒会と風紀趣味悪っ!




え?あの?ボサボサ頭の?グルグル眼鏡の?


どこが良いのー!?




俺すっごい不思議!七不思議だよ!

いやだって親衛隊の方が可愛いでしょ!

本当に大丈夫?頭イカれた?視力下がった?

元から?良い病院紹介する?」




この生徒の声の後ろで鳴っている

優しい音色が何故か怖く聞こえるのは

この生徒が怒りを

ぶちまけているからだろうか。





「食事する時に溢すのは仕方無い。

例えそれがわざとらしくても。

でもクッチャラーは駄目でしょ!

俺あの音すっごく嫌なんだよねー!

聞いてるだけでイライラする!


まだ犬のご飯タイム見てた方が良いよ。

たまに戻したりするけどさー。」




この男、皆が食事中だと

分かって言っているから余計に質が悪い。




「あとあいつ臭くない?

香水の付けすぎなんだよ!

絶対プッシュ8回位やってるだろ!」




その予想は当たっていた。




「香水は手首とか付けるだけで良いの!

1、2プッシュで良いの!それ以上つけると臭い。

付け方は間違えない方が良いよ!」



「あとさー!あの大声超煩い!

俺も大きな声出す方だよ。でもあれは異常だわ。

TPO考えろっつーの!


TPOが全く出来てないよね!

え?この放送もTPO考えてない?

俺はいーの!わざとだから!


あいつ食堂で暴動起こすしさー!

あの顔見た人居る?

生徒会長様のお顔晴れ上がってたじゃん!

凄く痛そうだったよねー!



まあ等の本人は悦んでたから

大事にはなってないけどさー。」




この男のマシンガントークはまだ続く。

それ程に怒りを抱いていたのだろう。




「あ、ねえ知ってる?

生徒会の皆様と風紀の皆様。

そしてあの転校生実は族関係なんだって!

いやー暴力はやだねー。いやまだ正義の味方っぽくさ、

弱気者を助けるって感じだったら万々歳だけど

転校生はただただ暴力振るってるだけだからねー。


なんであいつがAクラスに入ったのか不思議。

まあだからと言ってZクラスに入れるのも駄目なんだろうなー。


だってZクラスに転校生が入った日には

もうその日の内にあの世だよね!俺はその方が嬉しいけど!」



「そう言えばZクラスと言えば!

最近Zクラスの皆様がピリピリしておりますねー!



なんでか知ってる人ー!

俺は知ってるよー!知りたいー?



ならば教えてしんぜよう!

Zクラスにいらっしゃる猿の(おさ)

あっ違った。ガキ大将!あっまた違った!




Zクラスの番長!…いや裏門の方が格好いいか…。

まあなんと言うかクラスのリーダー!


西岡 謙介(にしおか・けんすけ)先輩が原因であーる!



西岡組次期組長兼若頭にしおかぐみじきくみちょうけんわかがしらである

西岡様にー!なーんと!

あの身の程知らずの転校生がアタックしているからなのだ!


なんと言うことでしょう…。

これは抗争待った無しだ!


だから仕事サボってないで

風紀委員長と風紀副委員長にはちゃんと働いてほしいね!」



「そう言えば転校生が『こいちゅらは今まで仕事してきたんだから休んでも良いりゃろー!うほうほー!』って

言ってたけどさ。(一部脳内変換しています)



いや馬鹿だろ。

生徒会と風紀って部活と同じだからな?

部活サボってんなら辞めさせられるじゃん?

辞めさせられて当然じゃん?


でもサッカーのエースみたいに

部活にとって大事だから。

戻ってきてくれるかも知れないから

リコールされてないだけであって。


このまま仕事しないんじゃ

お前らリコールだぞ。



正直2次元みたいにはいかないんだわ。

貴方達無しじゃやっていけないのお!って事じゃ無いから。


顔も良くて家柄も良くて成績も良い…っつーのいっぱい居るから。今度入ってくる一年にもいっぱい居るし

正直親衛隊の複数の子の方がお前らより上だよばぁか!





お前らの代わりならいくらでも居る!





今は生徒会特権とか風紀特権で

授業サボっても単位引かれないけど

リコールされてそれでも授業サボるんなら

退学になっちゃうぞー!


退学になったたどうなる?

家との関係はどうなる?世間体は?

就職は?今時御曹司が高校中退とか

就活嘗めすぎだろってなっちゃうぞ☆




もしこのままリコールになれば

お前らの人生は男娼として生きるしか無くなるぞー!

それかヒモ!あ、でもヒモって良いよねー。

何も仕事しないでただセックスすれば良いだけだもんねー。」



「まあそんな風になれば良いけどね。

そうゆう風になる前にZクラスの誰かしらが

お前らを裏に売り飛ばすだろう!

美形は高値でつくし、臓器も喧嘩やってたなら

頑丈そうだし言い値着くね!良いねも着くんじゃない?」




「ああでもZクラスの前に俺が

色々やっちゃうかもしれないからさ、

早く仕事戻って、あの転校生を始末しろ?




そうだなー!ここは放送員らしく

お前らの部屋に盗聴器でもしかけてネットに流すか!

それかお前らの家を脅そうか!」






マシンガントークをしていた生徒は

ふと話すのを止めた。




…かと思えば。





「いや寧ろこの手で心臓を抉り取って握り潰そうか…。」





と、今までの声とは想像出来ない程の低い声で呟いたのだった。





「おっと☆もう放送終了の時間が迫ってきたよ!


それでは放送終わりにするよー。

今日の帰り前の放送は皆のアイドル(もえ)ちゃんが

放送するからお楽しみにー!」




ーカチャンッ




そう音が鳴って放送が終了した。





そしてこの放送が終わるのとほぼ同時に

生徒会と風紀が転校生を置いて

食堂から出ていったと言う…。(目撃者談)







ここまでお読み下さりありがとうございます!

因みにこの主人公は平民です。声が良いだけの平民です。


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