部活動 部費戦争 終結
ここまで読みいただいてありがとうございます。
部費戦争はこのお話で一旦終了です。
ではでは~
「正輝君、かっこいい」
「要、からかうのはナシだよ」
「うんうん。かっこいいよ。惚れなおしちゃう」
「ありがとう。がっかりされないように頑張るから」
「フフ、お願いね」
「ああ、オレにまかせとけ」
「プッ。口調がおかしいよ」
「ひどいなぁ」
林の中でデート状態のリア充カップルだった。
= = = = =
「ウオーーー、敵襲!敵襲!撃ちまくれー」
「同士撃ちになるなー、敵を捜せー」
「クイーンを護れー、集中砲火ー」
サバゲ部3チームは奇襲を受けて、混乱した。
通常なら対処できたはずが、精神的には美少女参加の超ハイテンション。
瞬く間にトリガーハッピー状態に陥り、弾切れで自滅。
女子たちは、どこからともなく飛んできたヘロヘロ弾が当たって≪ヒット≫。
= = = = =
「生徒会チームのしょーりー」
ニコニコと勝利宣言をする弥刀さん。
どよーんとした会長と副会長ふたり。
ある意味満たされたサバゲ部部員たち。
鉄臣君、特に何もなく、後片付けをする。
生徒会とサバゲ部と長い一日は終わった。
= = = = =
解散後、生徒会室にて。
「三石くん、予想以上に凄かったわね」
「ウチの警備員さん並かもですぅ」
「練習の時と動きが全然違ったのだけど」
会長副会長ふたりは、少し興奮気味に感想を口にした。
「俺、昔から大人に混じってゲームしてたんで、慣れてるだけですよ」
(((((それだけで、3チームに奇襲なんて絶対おかしい)))))
「しかし、意外でした。みなさん、結構慣れてるんですね。マガジン交換とかスムーズで」
鉄臣君、正直に感想を述べる。
「サバゲ部は毎年のことらしいの」
困った顔の久遠寺さん。
(困った顔もかわいいんだよな、この人って」
「何よ。鉄臣くん、わたしが何なのか聞きたいわね」
「え?いえ、ボクは何も」
「≪この人って≫って言ったじゃない」
「すみません、すみません。独り言です」
「ふーん、そうやって、心の奥では、かわいくない女とか思ってるんでしょ」
「そ、そんなことは絶対ないですよ。今だって、困った顔もかわいいなって思ってたんですから。あ」
「///、べ、べつにあなたがどう思ってくれても、わたしはわたしよ」
鉄臣君、照れる久遠寺さんが抱きしめたくなるほどかわいいと思った。
「話の続きですけど、毎年の恒例行事だから上手いんですか?」
「それはそこ、喪部だから、OBに仕込まれるんだよ」
鉄臣君の質問に堀田さんが代わりに答える。
「わたしは、警備員さんに教えてもらってますぅ」
「へえ、桃園さんちの警備員さんって?」
「えーっと、ウチに来る前はぁ、ぴーえむえすしーの人たちだったそうですぅ」
「それ、プロの人じゃない?」
「そうなの?詳しくないからぁ」
(桃園さんちって何屋さん?なんて聞けない)
「気づいたんだけど」
「え、何?」
鉄臣君、楠木さんに話題を振った。
「楠木さん、護身術以外に日舞か何かしてるよね」
「わかるの?」
「足の運びがそれっぽかったから」
「え?ど、どこから見てたの?」
「後ろから、ついて行ってたけど?」
「全然気づかなかった」
「鉄臣くん、わ、わたしは、どこから見られていたのかしら?」
「久遠寺さんは、木が多くて視認はできていません。風下だったので、だいたいの位置はわかっていました」
「風下?」
「はい、すごい勢いで突撃してきていましたから、迂回したんですけど、幸い風下でした」
「何か引っかかるわね」
「そうですか?会長の匂いで位置がわかるんですけど」
「鉄臣くん! 今のはセクハラですからね!」
顔を真っ赤にする久遠寺さん。
「そんなー、いい匂いでわかっただけなのにー」
「もう、それ以上言ったら、ひどいわよ」
鉄臣君、俯いた久遠寺さんに袖を摘ままれた。
「あらあら、紫苑さん、三石君にどんなひどいのするのかなぁ?」
「・・・」
弥刀さんの問いには久遠寺さんは何も答えなかった。
ただ、久遠寺さんは耳まで真っ赤で動かなかった。
「鉄臣君、わたしは見られてましたぁ?」
桃園さんは、興味津々だった。
「桃園さんのチームは強かったんで、弾切れになるまで近寄れなかった」
「じゃあ、見てくれなかったんですかぁ?」
「? 桃園さん、俺、発見されると撃たれるんだけど」
「もういいですぅ。えろいし君は紫苑さんとあおいちゃんを見てれば満足なんでしょ!」
「ごめん、何を怒ってるのかわかんない」
鉄臣君、桃園さんの怒りの原因がわからなかった。
= = = = =
次の日、新聞部特報が貼りだされ、ネットに配信された。
<生徒会 サバゲ部に圧倒勝利><生徒会 森の支配者><サバゲ部 追加部費ならず><今後の部費戦争の行方は!>
<受け継がれる戦闘能力>[<セクハラ事件発生か?森のストーカーの正体!>]
最後の記事だけ紙面に後から貼り付けてあった。
いかがでしたか?
なんかサバゲはどうでもよかった話で終わってしまいましたね。
また、機会があれば書こうと思います。
次話をお待ちください。




