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部活動 4-2.3

ここまでお読みいただいてありがとうございます。


堀田家竹腰家騒動の決着です。


ではでは~

竹腰さん転校初日の放課後。



生徒会室。

「ほーったさん」

乱入してきた竹腰さんがメンバーの前で堀田さんの腕に縋りつく。


「あらあら、真綾ちゃん、はしゃいじゃって」

反対側の腕にバランスを取るように弥刀さんが腕を組む。


(おー、修羅場だ。リア充の修羅場だ)

鉄臣君、チラチラと様子を見ながら、書類の整理をする。


「三石くん、これを何とかできないの?」

「もうぅ、気が散りますぅ」

「三石クン、どんな感じか試していい?」

「「あおいちゃん(さん)!」」


「会長、竹腰さんは、生徒会じゃないから席をはずしてもらうとかは」

「まー、鉄臣さん。ひどいですね。わたしの人生を「あー、すみません。でも、堀田さんの仕事のジャマをしたらダメなんじゃ」」

鉄臣君、生徒会に仕事に支障が出ると困るので牽制する。


「それもそうね。じゃあ、ジェラシー作戦に切り替える」

(お曾祖母様、ジェラシー作戦は効きません)

竹腰さんは二パッと笑うと堀田さんから離れた。


鉄臣君、お姐さん(アヤメさん)の若いときはこんな感じだったのだろうと想像に難しくなかった。


竹腰さんがトコトコと書類整理をする鉄臣君の傍らに近づいて立ち止まる。

適当に椅子に座ると作業をする鉄臣君を眺め始める。

「何か手伝えることない?」

至極まともな問いかけ。


「もう少しで終わるから。終わったら、お茶入れるから、待ってて」

鉄臣君、自然体で答える。

「うん、待ってる」

短いやり取りの中に何か男女的な感じを醸し出された瞬間だった。


「これから、三石くんの反省会を行います!」

「さんせーぃ」

「意義ありません」

「先輩!」

「もう、どうしてこんなヤツにー」

会長の強権発動にリア充カップル以外が賛同した。


 = = = = =


鉄臣君、突然始まった反省会に混乱した。


「あなた、ほかの誰かに変なことしてはダメよ」

「美人さんを見たら、目がエッチですぅ。ほかの人を見たらダメですぅ」

「わたし、髪を梳いてほしいな」

「先輩、ボクのご褒美は?」

「わたしも点数良かったから、何かしなさいよ」

内容は、命令口調であるものの同じベクトルが掛かっていた。


「鉄臣さん、わたしが堀田さんをゲットできるまで練習台だからね」

「れ、練習台?」

「そうよ。わたしが幸せになるために練習台」

「えーと、味見役みたいな?」

「そ、そうよ。味見役よ」

ふんすふんすと鼻息が荒くなる竹腰さん。


「ダ、ダメよ。真綾さん、そんなこと」

「何が?どうして?」

「だ、だって鉄臣、くんが、あなたの、その、味見なん・・・」


久遠寺さんは、紅潮した顔のまま黙ってしまった。


反省会はそのままお開きになった。


 = = = = =


「えろいし君、真綾ちゃんと弥刀さんと堀田さんのジャマをしたら、だめですぅ」

「わたしもほのかちゃんに賛成。そ、そうだ。真綾ちゃんの代わりをしてあげる」

「ぅー、ぁぉぃちゃん」

「ほ、ほのかちゃん、どうしたのかなぁ」

「むー」


「俺はもう味見役だと思ってたんだけど?」

「「え?」」


「え、違うの?」

鉄臣君、ふたり揃って驚くさまに戸惑ってしまった。


「そ、そんな。ほのかちゃん?」

「えろいし君! あおいちゃん! ひどいよ」

「え?いや、ほら、もう味見役で「「そんなことしてません!!」」」

鉄臣君、強烈に否定された。


「ごめん。お昼は、味見役だったと思ったんだけど、勘違い野郎だったんだね。俺ってダメだなあ」


((あわわ、鉄臣ごめん、そっちは忘れてた))

「ほ、ほら、お昼はシェアだから、味見役っていうより、なんだっけ、わけ」

「そ、そうよぉ、わけわけだから、違うと思ったの」

「ごめん、実はあんまり気にしないで食べてた」

「「もう、食べてるだけじゃない」」

((ふーー。よかったぁ))


 = = = = =


「正輝君、わたしも参加してしてきていい?」

「要、冗談に聞こえないから、僕、泣いちゃうよ」

「泣いちゃうだけ?」

「力づくとか?」

「もう、エッチ」

カップルの会話に遠慮は、なくなっていた。


 = = = = =


「丸美、なんか雰囲気変わったと思わない?」

「う、うん。なんか、なんか。・・・いやらしい、エッチ。橘までそうなの?」

「え?ボクは久しぶりに会った竹腰さんが、転校してきて元気になってるように見えるだけだよ」

「そ、そうよね。真綾さん元気になってるよね」

「ところで、エッチって何のこと?」

「橘は、そんなこと気にしなくていいの!」

丸美音奈は、橘ひよりより少し大人だった。


 = = = = =


「えーっと、お茶を入れるから、みんな座って待っててください」

鉄臣君、給湯室に歩き出す。


「あ、三石さん、場所教えて」

竹腰さんが後に続く。と同時に鉄臣君の制服の袖を摘まんでいた。


鉄臣君、それに気付いて摘ままれた方の袖は振らずに給湯室に歩いて行った。


残ったメンバーは、嵐の予感を感じずにはいられなかった。

いかがでしたか?


生徒会は、堀田さん、弥刀さんの引退を前ににぎやかになってきました。


次話をお待ちください。

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