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部活動 3-6.1

亀の更新です。


ここまでお読みくださりありがとうございます。


試験勉強編、この後の出来事に絡みがありますので、

手こずっていますが、もう少しお付き合いください。


ではでは~

あくる日の昼休み。


「「おじゃましまーす」」

橘ひよりと丸美音奈が生徒会室を訪れた。


「やあ、いらっしゃい。開いているところを使っていいよ」

堀田さんが出迎える。


「「ありがとうございまーす」」

ふたりは、入り口側の席につく。


「わあ、すごいお昼ですね」

「ほんと」

長机に広げられた昼食を見て後輩ふたりは驚いた。

一品ずつ量は少ないが、種類が多い。

女子力の修行の成果が並べられていた。


「みんな、すごいんだよ。俺なんか出汁巻きだけなのに」

「いいのよ。みんなでシェアしようと決めたのだから」

「そうですぅ。みついし君は遠慮なく食べなさい」

「ふふ、わたしも少しは上達したからね」


「くふふ。ひよりちゃんも参加する?」

「え、いいんですか?」

「別にいいのよ。わたしと正輝君は参加していないけど」

「それって、何か理由があるんですか?」

含みのある言い方に丸美音奈が反応する。

「別に理由はないわよ。お弁当を作るのが面倒な時が有るからよ」


「ああ、参加人数で分けるんですもんね」

「橘、わたし無理っぽい」


「俺は、通学時間が、無いからできてるんだけど、だから、みんなすごいよ」


「ボクも寮に入ろうかな」

「いいんじゃないか。通学が楽だぞ。てか、ほぼ0だ」

「先輩、部屋に遊びに行っていいですか?」

「俺、夜中までバイトだぜ」

「そうですか」

橘ひよりは、しょげてしまった。


 = = = = =


「先輩、卵焼き交換してください」

「いーよ。ほい」

鉄臣君、後輩の願いを叶えるために弁当箱を差し出す。

「わーい」

獲物を捕らえ、パクっと咥え、くむくむと出汁巻きを食べる橘ひより。

鉄臣君、丸美音奈と一緒にその愛くるしい姿を眺めていた。

交換した卵焼きを口に放り込む

「ぅお!」

(甘い卵焼きだー、うー、苦手だー)

そのまま味わずに呑み込んだ。


「先輩、これ、出汁巻きって、いうんですよね?」

「そのつもりなんだけど」

「そうですよね。卵焼きは甘くするんですもんね」

鉄臣君、橘ひよりの家庭の味が、なんとなくわかった。


 = = = = =


「音奈ちゃんはひよりちゃんとおかず交換しないのかしら?」

「み、弥刀先輩。わたしはそんなこと別に何とも」

「そう?ひよりちゃんにあげたくて、作ってきたんじゃないの?」

「そ、そんなこと、ありませんよ」

「そうなの。ひよりちゃんのおかず、早くしないと三石君が食べちゃいそうよ」

弥刀さんの言った先では、橘ひよりから一方的におかずを勧められるおまけ先輩の姿があった。



「先輩、すごい食べっぷりです!かっこいいです!」

「い、いや。俺しか食べてないから、そう見えるんだよ」


「三石くん、橘君のだけ食べるのは感心しないわね」

「はい、さといも好きでしたよねぇ」

「今日は筑前煮を作ってみたの」

会長と副会長達は、わざわざ用意していた紙皿に各品一人前ほどの量のおかずを盛り付け差し出した。


「橘さんもどう?美味しそうだよ」

「先輩、ボク、もうすぐお腹いっぱいです」


「た、橘、あんたはもう少し食べなさいよ。ホラ!」

「丸美、ありがとう。美味しそうだね。ちょっと欲しかったんだ!」

「・・・///、バカ、遠慮なんかいらないわよ」


「クフフ、音奈ちゃん、良かったわね」

「弥刀しぇんぱい!」

「いやー、引継ぎもうまくいきそうだ」

次期書記長を温かく弄るリア充カップルだった。


昼食の進む生徒会室の中で、一人だけ3人分近い量を食べることになった男子生徒がいた。


 = = = = =


「あー、苦しかったぁ。体育が有ったらリバースしてたな」

鉄臣君、6時限後にはパンパンに膨らんだ腹が収まりつつあった。

「失礼しまーす」

橘ひよりが元気に戸を開けて挨拶をした刹那

一瞬の沈黙がその場を支配した。


「「「キャーキャー。ひよりちゃんだー」」」

「・・・」

「ヤバイ、ゼッテー、ヤバイ」

「近くで見たら、マジかわいいな」


鉄臣君、室内の空気が一変したのは、肌で感じた。いいのか?やばいんじゃないのか?



橘ひよりの後ろには、丸美音奈が居た。

『橘、なんであんたが、腰ぎんちゃくを呼びに来てんのよ?』

「丸美、怒るよ。ボクは先輩を尊敬しているんだからね」

「な、何よ」

いつもと違って、ぷりぷり怒っている橘ひよりにたじろぐ丸美音奈だった。


「橘さん、丸美さん。二年生の教室に何の用かな?」

鉄臣君、まるで他人事のように後輩に話しかけた。


「先輩、体育館に来てください」

「わたしは付き添いだからね。先輩なんかに用なんてないんだからね」

ふたりの言葉で教室にざわめきが広がった。

ざわ ざわ ざわ ザワ



テスト前に関わらず、ある男子生徒が、喪部の後輩のラブラブとツンデレとに手を出して三角関係で修羅場ってるとスレが乱立し、水平ちゃんねる(ひらちゃん)が炎上した。

いかがでしたか?


ぱずるの体験が少し混じっています。

食生活が充実していたのはいい思い出です。


次話をお待ちください。

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