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部活動 3-3.1

お待ちいただいた皆さま、こんなの時間の次話投稿ですみません。


お読みいただいてありがとうございます。


ではでは~



「生徒会と喪部にふさわしい人間じゃないので、辞めさせてください」


「・・・ダメよ」


「じゃあ。学校を辞めます」


「卑怯よ、そんなの」

久遠寺さんは表情なく言った。


「卑怯ですよね。認識していただいて助かります」

鉄臣君、カバンを持って生徒会室から出ていった。


 = = = = =


昼休みの生徒会室は、一人足りなかった。


「そんなことがあったんですかぁ」

「もう、彼、すぐに拗ねるんだから」

「あおいさん、そうは言うけど、彼に向けられた妬みを直に見ると想像以上だったわ」

「三石君の入部条件は、一般生徒は知らないからなあ」

「そうねぇ。会長や副会長たちも知らないものね」


「あのぉ、会長も知らないんですかぁ?」

桃園さんが意外そうにしていると

「そうよ、言ってなかったかしら?」

久遠寺さんが、当然よとばかりに答える。

「え、え?じゃあ、どうして生徒会に入ったんですか?」

「あおいさん、それを知ってどうするの?」

「い、いえ、別に何も」

「じゃあ、些細なことはいいじゃない」

久遠寺さんは頬が紅潮しながら、楠木さんの疑問を打ち消した。



「優先することは、三石君との繋がりを取り戻すこと」

「そうね、そうじゃないと安心して引継ぎできないもの。ね、正輝君」

堀田さんの言葉を補う弥刀さんだった。


一呼吸おいて、久遠寺さん半ば発令した。

「今日から、放課後は勉強会を体育館で行います」

「ほのかさん、あおいさん、鉄臣くんを引っ張ってきて」

「「はい」」

「わたしは、場所を確保しておくわ」


 = = = = =


鉄臣君、HR直後に副会長ふたりがS組の教室に突入してきて、掴まった。


「ちょ、ふたりとも何するんですか?」

「みついし君を連行します」

「勉強会は体育館に変更になりました」

がっちりと両手を恋人つなぎに握られ連行されていった。


鉄臣君、カバンが置きっぱなしなので、勉強ができないぞ。


 = = = = =


体育館の入り口に近い隅に長机が2台並べられていた。

ちょうど体育館を見渡せる。

会長、書記長、会計長が座って、鉄臣君が連行されてくるのを待っていた。


「会長、三石君を確保。こちらに連行されてきます」

「クフフ、拉致成功ですよ、会長。いろんなことができますよ」

「な、要さん、へ、へんなこと言わないで」

「へんなことするのかなぁ?」

そういうとひらりと席から離れる会計長。身のこなしが社交ダンスのようにしなやかだった。

会長が顔を真っ赤にして、突進していった。

含みを持たせて言い方にまんまとハマった久遠寺さんだった。


 = = = = =


「ボクのことは、もう無関係にしてくださいよ」

「そんなこと、するわけないでしょ」

「そうですぅ。もう見られてるんだしぃ」

「ちょー、それ関係ないでしょ」

「「いいから一緒に来て」」

鉄臣君、抗議むなしく、ぐいぐい牽いていかれた。

「手、汗かいてる?」

副会長ふたりは、その問いに答えず、視線を合わそうとせずに体育館に対象者を連行していた。


 = = = = =


「ふたりともお疲れさま。わざわざ手を繋いでまで連れてきてくれたのね」

「あーあ、紫苑さん。かわいそう」

『要さん、何か言いたいことでも』

『いーえ、ただ同情?しちゃったかも』

久遠寺さんは、キッと弥刀さんを睨む。

お構い無しにくつくつと笑う弥刀さんだった。


「まあ、いいわ。三石くん。座って。勉強会よ」

「・・・」

「ここに居る生徒の前で、わたしの膝に座らせましょうか?」

「会長、それ、わたしがやります。会長に変な噂が立っても困りますし」

「あおいさん、あなたに迷惑がかかりそうだから、却下よ」


「じゃあ、わたしの膝ぁ。わたしだと変な噂になりませんからぁ」

「ほのかさん、何を根拠にそう思うの?」

「紫苑さんやあおいちゃんは、どこでも注目されるくらいかわいいから変な噂になるんですぅ。わたしだったらセーフ」

「ほのかちゃん、全然理由になってないよ」

「だって、ふたりみたいに美人じゃなくて、わたし普通だもん。大丈夫でしょ?」

「「「「「・・・」」」」」

鉄臣君、彼女の基準と思考が全く理解できなかった。

おそらく他の生徒会役員も同意見だろう。


「ボクが女の子に座るってことが問題なんだけど」

(それに桃園さんちって、鏡無いの?」

鉄臣君、疑問が口から出てしまった。


「ひっどーい。鏡くらいありますぅ。服のコーデとか、髪型とか気にしてるんですからね!」

「いやいや、そういう意味じゃなくて」

「わかってますぅ。でも、鏡を見ても顔は変わんないもん。もうちょっと鼻が高かったらとか、眼は垂れないほうがいいなとか。もう!キリがないから、いいのぉ」

自分の独り言で切れた桃園さんだった。


「三石君、三石君」

「弥刀さんまで座らせようとするんですか?」

「えー、ここは指定席だから。ごめんね」

「知ってますよ」

「この際、三石君の女の子の好みをはっきりさせといたほうがいいと思うんだけど」

「な、なんですか?いきなり!」


弥刀さんの言葉に傍らで見ていた堀田さんまで固まった。

いかがでしたでしょうか?


親知らずの抜歯、花粉症のおかげでかなりきついです。

すみません、いいわけです。

書き溜めしているので、お待ち下さい。


次話をお待ちください。

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