部活動 2-6.6
最後のイベントも終了しました。
山荘を引き揚げて、帰路につきますが、その前に後片付けです。
ではでは~
鉄臣君、ふたりの美少女の感触を覚えたまま山荘まで戻ってきた。
= = = = =
みんなで手分けして帰り支度に取り掛かる。
鉄臣君、山荘から持ち出した道具を手入れして、元あった場所に片付けた。
ふと、庭を見ると洗濯ものはよく乾いて、風になびいているところを弥刀さんと楠木さんが取り込んでいた。
(あれ?楠木さんが名残惜しそう)
各部屋を泊まった人が簡単に掃除をした。
食器類を洗い、棚に戻した。
後の細かい片付けは和田さんがしてくれる。
= = = = =
「今年の連休は、記憶から消えないと思います」
「三石君、何か言い方おかしくないかい?」
「え?そうですか。記憶から消えないと思うんですが?」
「イヤイヤ、そうじゃないだろう」
「すいません。意味がよく解らないんですが」
「うーん、こういうのは【思い出】って言わないかい」
「まあ、精神的に堪えない場合はそうだと思いますが・・・」
「・・・」
「いえ、疲れることがあっただけで、基本、楽しかったですよ。時間が経つときっと【思い出】になるんだと思います」
「・・・」
「あのー、堀田さん?」
堀田さんは、しばらく動かなくなった。
= = = = =
「若旦さん、後はお任せください」
「和田さん、よろしくお願いします。片付けはしたんですが、慣れないもので。いつもすみません」
「いえいえ、これが仕事ですから。じゃあ、駅までお送りします」
「ありがとうございます。助かります」
「これくらいお安い御用です。ところで若葉は、ご迷惑ではなかったですか?」
「そんな、とんでもない。こっちに来ることがあれば、また一緒にと約束もしましたから」
「そうですか。あれはそそっかしいところがあるんで、心配しましたが。良かったです」
「・・・和田さん、心配性ですよ」
= = = = =
「若葉ちゃん、時間あったら、メールちょうだいね」
「わたしもお願いするぅ」
「うん、絶対する。紫苑さん、時々いいですか?」
「あら、わたしには確認するのね?」
「え、いえ、そんな、その」
「うふふ、冗談よ。わたし、こういうところがかわいくないのだと思うわ」
「そんなことはありません!紫苑さんがとってもかわいいです」
「若葉さん、その、恥ずかしいわ」
「それです。照れてる紫苑さん、サイコーです!」ふんすっ
鼻息が荒くなった迫田さんだった。
「若葉ちゃん、わたしはのけ者なの?」
「いえいえ、要さんはお姉さまとお呼びしたいくらいです」
「かわいい妹ができたのね」
「あ、わたしなんか、全然かわいくなんか」
「あら、ほかの3人が危険視したくらいだから、かわいいと思うけど」
「え、そうなんですか?わたしなんかで」
迫田さんが弥刀さんの言葉で3人の方に目を向ける。
(うわ、みんな視線を逸らしてる。過大評価だよ、絶対)
= = = = =
「そういえば、三石君はどこかな?」
「そろそろ出ないと特急を一本乗り過ごしてしまいますよ」
「ちょっと探してきます」
= = = = =
「すみませーん」
「ああ、三石君。そろそろ行こうか」
「はい」
「何してたんだい?」
「包丁を研いでました」
「どうして?」
「ここの包丁、いい感じだったので、研ぎ具合を見たくて」
「研ぎ具合?」
「はい、特に深い意味はありません。研ぐのが好きなだけですから」
「僕にはわからない次元だな」
「普通の人はそんな感じだと思います]
= = = = =
「お待たせー、じゃあ出発しよう」
「えーと、忘れ物ありませんか?一応、一通り見てきましたけど」
「「「「え゛?」」」」
「うぉ!ど、どうしたんですか?」
「鉄臣君、セクハラですぅ」
「鉄臣、あなた、無断で入ったの?」
「鉄臣君、見損なったわ」
「三石さん、変なモノなかったですよね!?」
「あらあら、みんな部屋で何していたの?、正輝君、耳塞いでて」
「あ、あの、入り口から見渡しただけなので中に入っていません、ごめんなさい」
「あ、あのこっちこそ、感情的になってしまったわ。その、変じゃなかった?」
「え?いえ」
「ねえねえ、わたしの部屋はぁ?」
「はい、何も」
「鉄臣君、わたしの部屋も大丈夫だったよね?」
「はい?そうですけど」
「三石さん、わたしは?わたしは?」
「迫田さんの部屋は・・・、やめておきましょうw」
「えー!何よー」
鉄臣君、ポカポカと迫田さんの制裁を受ける。
「痛い痛い、アハハ。何でもありませんでしたよ。冗談です」
「もう、三石さん、いじわるー」
(((若葉、お前ディスるからな)))
無事に合宿が終わりました。
書き終えた達成感が、続きの意欲を湧かせます。
次話をお待ちください。




