部活動 2-6.4
ここまでお読みいただいてありがとうございます。
投稿と同時にアクセス数が増えますので、待っていてくれる方がいるんだなと
感謝の気持ちでいっぱいです。
展望台でピクニック。お天気で清々しいので、筆者はいつだったかの遠足を思い出します。
ではでは~
「三石君、だし巻きの審査をお願いします」
「は?審査って。美味しいのは堀田さんのお墨付きでしょ」
「師匠、わたしはだし巻きで世界の頂点を目指したいんです」
「ぷ、よしよし、では見てしんぜよう」
鉄臣君、小芝居で返して、弥刀さんお手製のだし巻きを食べる。
「美味しいですよ。ん?風味が・・・ゆず?」
「あたりー、入れたわたしもわかんないくらいなのに、三石君すごいんじゃない?」
「たぶん、自分で作るのと違うからですね。何回も失敗したんで、違いが判るようになったんだと思います」
「それ、料理人の領域じゃない?」
「この程度なら、半年も失敗したら、わかるようになりますから」
鉄臣君、そう答えるとおむすびにぱくつく。
指に付いたご飯粒を舐った時、一粒が頬に付いた。
10の瞳がそれに気づき、内6つがそれから目を離せなくなり、4つの持ち主は何が起きるか予想できた。
ただならぬ緊張感が晴れた空の下、一帯を支配することになった。
どうすれば、あの米粒が手に入るか。お百姓さんに感謝することができるか。諸葛亮孔明であっても容易ではないだろう。
ご飯粒は、楠木さんの反対側の頬だったので、存在自体に気づかずにいた。しかし、何かが起きているかは感じていた。
(何?3人が一か所に集中して、何を考えているの?)
桃園さんが動いた。鉄臣君の横にサラダを持ってしゃがむ。
「鉄臣、サラダまだ食べてませんよぉ」
「お、サンキューです」
鉄臣君、箸でサラダを摘まむ。
「あ、ご飯粒ついてる」
ごく自然振る舞いご飯粒に指を伸ばす。
「え、そう?」
鉄臣君、指が伸びて来ているのを見て、おおよその場所に手を当てる。
「ふむ、ぱくっ」
指先に手ごたえがあったので、それを摘まむ。ご飯粒だったのでそのまま食べた。
「あ、・・・」
桃園さんが動かなくなったのと同時に周りに漂ってた緊張感が霧散した。
= = = = =
「ごちそうさまでした」
桃園さんがサラダを勧めてくれた後くらいから、むくれてる。
(どうしたんだろ?)
弁当の後片付けを済まして、改めて景色を眺めることになった。
各々、写真を撮っている。
「ねえ、正輝君、みんなで記念写真撮らない?」
「いいねぇ。撮ろう撮ろう」
「じゃあ、わたし撮ります」
迫田さんが名乗り出た。
「これでお願い」
久遠寺さんがデジカメを差し出した。
「じゃあ、撮りますよー。はい、もっと引っ付いて」
「三石君、前でしゃがんで」
「あ、はい」
鉄臣君を挟んでカップルがしゃがむ。
後列で久遠寺さんが真ん中で左右に桃園さんと楠木さん。
「一たす一は」
「「「「「「にー」」」」」」
「はい、これでいいかな?」
迫田さんが久遠寺さんに見せに来た。
「うん、ありがと。よく撮れてるわ」
「じゃあ、俺が撮るから迫田さん、てて」
鉄臣君、両側からがっちり押さえ込まれて立てなかった。
「三石君、君はこのままでいなさい」
「僕らが写真を撮るからね」
堀田さんと弥刀さんがカメラを持って迫田さんの立っていた場所に歩いていく。
その刹那、二人の副会長が素早くしゃがむ。
鉄臣君からは見えなかったが、迫田さんは久遠寺さんの片方の眉がぴくぴくしているところを見ていた。
迫田さんは後列で久遠寺さんの隣に立った。
「若葉さーん、もっと引っ付いてー」
弥刀さんの声で久遠寺さんが迫田さんと腕を組み少し前かがみになって、鉄臣君の肩に手を置いて身体を支える。
迫田さんも鉄臣君の肩を使って身体を支える。
「三石さん、重くない。ちょっとだけ我慢して」
「ぜんぜん軽いよ。女の子は気にし過ぎと思うくらい」
「じゃあ、上に乗ってもよくて?」
「ええ、いいですよ。でも二人同時は無理ですかね。持ち上げるのはできると思いますけど」
(鉄臣の肩、硬い。やっぱり筋肉よね)
(つられて触ちゃったけど、見た目よりたくましい?)
後列の二人は鉄臣君の肩を見つめて動かなくなった。
「紫苑さーん、若葉さーん、撮るから前向いてー。抱きついちゃだめですよー」
弥刀さんの声に反応したのが副会長の二人。
コンマ何秒かで振り向いた。
「もう、あおいちゃんとほのかちゃんも前向いてよー」
もうニヤニヤが止まらない弥刀さんだった。
隣で堀田さんの口元を押さえ肩が小刻みに震えていた。
「撮りますよー。ににんが」
「「「「「しー」」」」」
後は、各々スマホで記念写真を撮る。
自撮り棒を誰も持っていなったので、撮り合いすることになったが。
鉄臣君、誰かと映る写真は両側から挟まれて撮られることに。
(写真の真ん中に写ると最初に死ぬって、迷信なんだけどこれって、いじめ?)
鉄臣君、後日気が付いたことに携帯には、撮った覚えがない生徒会役員と迫田さんが単独の写真とそれぞれの番号とアドレスが登録されていた。カップル以外は下の名前だけだった。
登録している名前に重複が無かったのでそのまま。
「鉄臣君、お湯沸かしてくれる?」
鉄臣君、出発前に楠木さんに頼まれていた湯沸かしの準備に取り掛かった。
いかがでしたか?
最後にお湯を沸かし始めました。
誰かの出産ではありませんw
楠木さんの趣味が少しわかるのが次話です。
次話をお待ちください。




