部活動 2-5.9
ダメだ、まだ届かない。
ちょっとだけエッチです。
ではでは~
「かね・・・、三石君、あなた、外見しか見ないの?」
「そうです!かわいい人を見たら、見境なく声をかけたりするんですかぁ!?」
「か、鉄臣く、さん、見損ないました!」
「え、え、え?どうしたの?」
「三石君、君は自分を知ったほうがいいよ」
「三石君、わたしも正輝君と同意見だわ」
「何?ボク何か変なこと言いました?」
鉄臣君、突然全員から責められ対処できずに狼狽えた。
「迫田さん、ボク、なんか言いました?」
「・・・、かわいい人って真顔で言ってたよ」
「ひぃぃぃぃ」
鉄臣君、がっくりと項垂れる。がんばれ!まだ混浴の修羅場が待ってるぞ!
= = = = =
「じゃあ、水着に着替えて、お風呂に集合ね」
と弥刀さん。女子は各々着替えに部屋へ戻っていった。
鉄臣君、堀田さんとそれを見送り、庭に残っていた。
「あのー、堀田さん、本当にボクも風呂に入るんですか?」
「うん、そうだけど。どうしたんだい?」
「ボクは、入らない方が・・・」
「何を言ってるんだい。良いに決まってるだろう」
「うーん、さっきのことでダメだと思いますけど」
「君は心配性だな。何なら全裸で入ってみるかい?」
「いきなり通報されますよってか、変態じゃないですか!」
「アハハッ」
「アハハじゃないですよ。堀田さんが弥刀さんと入りたいからって、出汁に使わないで欲しいんですけど」
「な、何てこというんだ。ぼ、僕はそんなこと考えていないさ」
(ちょー、狼狽え方がマジじゃないですか)
鉄臣君、拒否られた時の精神的ダメージを覚悟して、着替えることにした。
= = = = =
カポーンとはならず、山荘一階のお風呂はジャグジーだった。
「へー、個人の家にあるの初めて見た」
「父の知り合いが扱っててね、その人もここに来ることがあるから、安くしてもらったんだって」
「それでも高いでしょう」
「施工例で写真がパンフレットに載ってるから、宣伝費分引いてもらってるらしいよ」
「堀田さん、お得感出しても高いのは高いです」
「じゃあ、ボクはさっさと身体洗います」
鉄臣君、人に言えない期待である部分が、ちょっと元気になりつつあった。先に湯船に入ってしまおうと考えた。
座って素早く身体を洗い終え、シャンプーで髪を洗っていた時にドアの開く音がした。
キィ、パタ
「ジャーン。正輝君、お待たせー」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
鉄臣君、無言の複数の気配に固まって動けなくなった。
(やっぱりー、なんて言えばいいんだ?お先です?いやいや、今すぐ出ます?当てつけに聞こえちゃうよ。何より目を開けられない。シャンプーとは別の意味で!)
「正輝君、背中流してあげようか?」
「要、いいよ。みんな見てるし」
「えー、良いじゃない。変なことじゃないしぃ」
「堀田さん、要さん、変なことだけは止めてね。チッ」
「紫苑さん、今チッって言った!」
堀田さんと弥刀さんのイチャイチャぶりに久遠寺さんは我慢できなかったのだろう。
「先に身体を洗いましょう。鉄臣、わたしは、あの水着だから、もう見慣れたでしょ?」
「あー、(紫苑さん、なんかずるいぃ)」
「鉄臣君、シャワーかけてあげる」
「あおいちゃん!」
「ンひゃー!」
鉄臣君の隣に腰を下ろす久遠寺さんに桃園さんは不満を漏らす。伏兵楠木さんは鉄臣君の世話を焼く、ただし最初がなぜか水。
鉄臣君、あるところが鉄になってしまって危機だった。
(想像だけでコレなんだよ。見られたら、死んじゃうよ。いい匂いしてきたし)
鉄臣君、頭の泡は楠木さんが、ちゃんとお湯で流してくれたので、髪を手櫛で後ろに流しタオルで顔を拭う。
「ありがとう、楠木さん」
さっぱりした顔でお礼を言うと真っ赤なビキニで耳まで真っ赤な赤い顔の楠木さんが立っていた。
鉄臣君、ちょうど顔の前に水着のボトムがあった。一瞬凝視して慌てて前を向いてタオルでゴシゴシ顔を拭く。
(楠木さん、脚長いなぁ。あの一枚の向こうは・・・。ヤバイヤバイ、考えるなー、平常心平常心!)
「鉄臣君?、この水着似合うかな?///」
改めて振り返るとモジモジとしながら水着を披露する真っ赤な顔の楠木さんだった。
「(水着の赤が)綺麗だよ」
鉄臣君、素直に『水着』を褒めた。しかーし
「キャ」
「え゛」
「ジト」
鉄臣君、声の方を見回した。
(え?喜ぶ楠木さんは、なんで照れてる?桃園さんなぜいつもと違う?久遠寺さんジト目は何の意味?)
「じ、じゃあ、次の人ここ使って」
鉄臣君、言葉をかけつつ、頭の上に?を生やして本能が告げる危険から逃げた。若さゆえのパンパンの水着は言い逃れができない。さりげなく腰のあたりでタオルを持って、がっちりカモフラージュしながら湯船に移動する。
湯船はすでに泡立っているから、浸かってしまえば下半身は見えなくなる。
鉄臣君、上手くいったと湯船に入ったところで振り返るとシャワーのところで身体を洗う桃園さんと目が合った。
桃園さんらしい襟元がフリルで淡いピンクのかわいいビキニだった。ボディソープの泡がビキニを隠すように垂れ始めたおかげで、色も相まって見ようによっては裸よりエッチに見える。
鉄臣君、思わず瞬きも忘れ、脳裏にその姿を焼付作業を行い始める。
桃園さんは、ハッと何かに気づいた様子で、背中を向けてシャワーを浴び始めた。
スタイルの良い後ろ姿をずっと見られることに気づく余裕は、彼女には無かった。
入り口には、迫田さんがタオルで前を隠し立ち尽くしていた。
(うわー、みんなスタイルいい)
そういう迫田さん、タオルで隠しきれない2個の大きな膨らみを所有する着やせするタイプの女の子だった。
さあ、これから弾けますよー
次話こうご期待!




