部活動 2-5.8
らめー、我慢できないー
ということで 次話投稿。
すみません、ウハウハではありません。
ただ、あるキャラに注目していただくと
次話をお楽しみいただけます
ではでは~
「堀田さん!ダメですって!着火剤に引火しますよ!!」
「え、そうなの?」
「火から離れてください。ヤケドしますから!」
鉄臣君、堀田さんを一旦コンロから引き離す。
「炭が燃えませんでしたか?」
「うーん、そうなんだ。なんか表面的に燃える感じで燃え尽きるんだよ」
「わかりました。ちょっと見ていてください」
鉄臣君、団扇を持って炭の周りでチロチロ燃える火を勢いよく煽ぎだした。
灰が巻き上がるがお構いなしにどんどん煽ぐ。
数分ほどのところで炭からパチパチと爆ぜる音が聞こえ始め、炭から炎が上がる。
「おお、火が付いた」
思わず感動する堀田さん。
「まだまだです。もうちょっと」
鉄臣君、ダメ押しでバタバタと煽ぐ。灰が舞う。
「もんなもんでしょ」
「凄い凄い。火がついてるね」
テンションが再び上昇した灰まみれの堀田さん。
すごいすごいとはしゃぐ堀田さんと息の荒い鉄臣君。
そのすぐ横で弥刀さんが目を瞑って鼻をつまんでいた。
「火も用意できましたー」
鉄臣君、女子に声をかける。
「じゃあ、持っていきましょう」
灰が飛ぶでのコンロから離れて準備をしていた女子が食器、テーブル、食材を運んできた。
桃園さんはバットから零れ落ちそうだった串を数本両手に持っていた。
「きゃっ」
短い叫び声とぼとぼとと地面に放り出された串。
「ほのかちゃん、大丈夫?」
弥刀さんとテーブルを持っていた楠木さんが心配して声をかける。
「うん、でも落としちゃった」
鉄臣君、桃園さんに駆け寄りサンダルの脱げた足を見る。
「大丈夫、ケガはない。足捻ってない?」
「ええ、躓いただけ。でも串が」
「ああー、洗ってくるから大丈夫」
そういって、串を拾って洗い場に歩いていく。
堀田さんが後の準備を整えたところで鉄臣君が落とした串を洗って帰ってきた。
「鉄臣君、ごめんさい」
「別に俺に謝ることじゃないし、焼けば大丈夫」
「じゃあ、わたし食べるから」
「いいよ、桃園さん。他のが焼けたら食べといて」
「でも」
「いいわ、わたしがいただくわ、会長だから」
「えー、それ関係ないですよ。俺が食いますから」
「ダメです、落としたのわたしだから」
結局、鉄臣君が焼きながら巧みに串の位置を変えて全部自分で食べてしまった。
迫田さん、目ざとくそれを見ていて、鉄臣君に問いかけた。
「三石さんって、もしかして、彼女が多いとか?」
「へ?何それ?」
鉄臣君、迫田さんの言葉に理解力が追い付かない。
二人のやり取りにほかの5人の意識が集中する。
「迫田さん、彼女の多い少ないって、なんかおかしくない?俺の思ってる『彼女』と違うみたいなんだけど?」
「いーえ、何でもないわ」
チラリと周りを見回す迫田さん。
= = = = =
そんなこんなでワイワイと食が進み、バーベキューは胃袋に収まった。
「どうします?もうちょっと焼きますか?」
鉄臣君、皆に確認する。
「・・・、わたしはもう満足よ」
久遠寺さんがお腹に手を当てて、返事をした。
はたと気が付いたのが、ほかの女子。
「そ、そうですね。もうお腹いっぱいです」
「わ、わたしも」
「正輝君、お風呂どうする?」
「ああ、みんながよかったら、予定通りだけど」
「ええ、アレって、マジだったんですか?」
「そうだよ?なんだと思っていたんだい?」
「えーと、俺は「大丈夫、ちゃんと買ってあるから」、いつの間に?」
= = = = =
鉄臣君、後片付けをしながら、立って思案していた。
「・・・」
「何か気になるの?三石君」
(もしかして?三石君、また仲間外れって思ったの?気にし過ぎよ)
鉄臣君、気になったことを口に出す。
「迫田さん、どうやって帰るの?」
「後でおじさんが迎えに来てもらうけど、どうして?」
「ああ、そうだね。迎えに来てくれるよね」
「え、え?何かおかしい?」
「うーん、食事のときにお酒飲んだら運転できないなぁって」
「・・・、あーー!、おじさん夫婦、必ず飲んでる!あの、電話貸してください!」
バタバタと山荘に駆け込む迫田さん。
暫くして、居心地が悪そうに帰ってきた。
「あのぉー、迎えがダメになりました」
「じゃあ、若葉ちゃん、お泊りだね」
ぴょこぴょこ飛び跳ねる桃園さん。
「堀田さん、よろしいでしょうか?」
「歓迎するよ。和田さんにもお世話になってるし、みんなもいいよね?」
「なんか、みなさんお邪魔して、すみません」
「堀田さんの周りって、かわいい人がどんどん集まりますね。・・・いいなぁ」
「「「「「!!!」」」」」「///」
鉄臣君、今、地雷を踏んだぞ!
次です、次には必ず。
次話をお待ちください。




