部活動 5-7.18
鉄臣君、キス初体験でしたが脳内ではノーカウントのようです。
ではでは~
「あの、大奥様」
明らかに動揺しているがソンマーバック駐日大使。
情報部の報告は、同世代の青年とだけ伝わっていた。
容姿は勝手に想像し、美男子だと先入観があった。
「かな坊があの様子だとまだ始まってもいないさね」
察したアヤメさんがヤレヤレとばかりに説く。
デリバリーのピザに手を伸ばし、パクつく。
「そうですか。マーリンベルク様は、お相手を確認するようにと申されてまして、わたくしといたしましては」
その言葉に口元を紙ナプキンを拭って答えるアヤメさん。
「かな坊がユーちゃんと一晩過ごしたというのは本当さね。証人は何人もいるしね」
「はあ、そうですか。ですが、その、わたくしといたしましては」
「だから【一晩同じ部屋で過ごした】のが、事実なのさ」
駐日大使は、アヤメさんの意図するところが判らなかったが、アヤメさんの威圧に対して、これ以上踏み込むのは憚られた。
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「ユートさん、あなた、鉄臣くんとは昨日が初対面のはずだったわよね」
「あ、ああ、そうだよ」
久遠寺さんの迫力に押されるユートさん。
「なぜ【親密な挨拶】をしちゃったんですかぁ?」
「い、いや、みんなともしているつもりだよ」
桃園さんの尋問にいい訳をするユートさん。
「わたし、ユートさんからキスされた【きおく】ないなぁ」
「そ、そうだね。で、でも抱擁はしていたじゃないか。カナミとは抱き合ったりしていないから」
楠木さんの指摘を逸らそうとするユートさん。
「ユーちゃん!抱き合うって何!」
「していないって言ったよね」
竹腰さんの確認を確認で返すユートさん。
徐々に座卓から離れていくユートさんだが、4人はそのユートさんを取り囲む。
鉄臣君、よくわからない包囲網の中心にいるユートさんを眺めていた。
(なんで大騒ぎしてるんだろう? 外国人だったら、あんな挨拶珍しくないと思うけど」
後半思ったことが口から出ていた。
その言葉に5人が同時に振り向いた。
信じられないようなものを見た瞳が並んでいた。
真ん中でユートさんががっくりと崩れていく。
しばらくすると4人が蹲り、彼女の背にそっと手を置くのだった。
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別の座卓には、喪部部員たちがピザを頬張っていた。
「丸美ぃ、タバスコもう少し」
「これぐらいが美味しいじゃない」
辛いのが苦手な丸美さん、対して橘きゅんは平気だった。
「ふたりは仲いいね」
少しうらやましい土肥原さん。
「書記長と会計長って、リア充じゃないと引継ぎできないのよ」
この場では信じ込みそうなことをいう笠木さん。
「え! 水平ってそうなんですか?」
他校から参加の桧山従弟が乗せられる。
「そんな伝統はない。ただ、ここ数年は偶然が重なってるみたいだけどな」
フライドポテトを齧って、すぐに否定する桧山従兄だった。
偶然にも前書記長、会計長もカップルだった。
そして現職では、婚約が成立しなかったため、リア充カップルに引き継がれた。
「なあなあ、橘と丸美って、いつも一緒だけど付き合ってるか?」
歯に衣着せぬ渋沢君。
「付き合っていません」
「橘、少しは意識しなさいよ!」
即答で否定する橘きゅんにツッコむ丸美さん。
「だってーさぁ、ボク、丸美のタイプじゃないもん」
「勝手にわたしの好みを決めないでよ!」
「イケメンが好みって言ってたじゃないかぁ」
「う、そ、それは」
ふたりの中で橘きゅんはイケメンではないらしい。
「ひよりくん、わたしと交際しない?」
「笠木先輩、ボク、好きな人がいるので。ごめんなさい」
「あーあ、フラれちゃった」
「た、橘、好きな人って、誰よ」
直接聞いてしまう丸美さん。
「えへへー。気になる?」
「う、べ、別に。保護者代わりとして把握しておかないといけないだけよ。おじさまとおばさまに頼まれてるから」
どこから見ても【ツン】の丸美さん。
「それはねぇ。丸美も知っている人だよ」
「そんなのヒントにならないじゃない!」
「教えてほしい?」
「べ、別に」
橘きゅんのペースにズブズブと嵌った丸美さん。
当事者以外には、ちょうどいい玩具として弄られている。
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「正輝君、見て見て、あっちもこっちも。はぁーーん、まるでおもちゃ箱よ」
「要、本人たちの前じゃ絶対言っちゃダメだから」
「クフフ、わかってる。仲がいいから安心して見ていられるの」
「そうだな」
リア充カップルの会話には、余裕さえ感じられえた。
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≪ピコーン・ピコーン・ピコーン≫
侍女隊が跳ね上がり、周りを確認する。
「何かしら?」
ほのかママの問いに侍女隊は答えられなかった。
「あの、俺の携帯です。ちょうどアラームをセットした時間なんで」
鉄臣君、ちょっとまずかったかなと思った。
いかがでしたか?
グダグダ感充満です。
次話をお待ちください。




