表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
160/168

部活動 5-7.16

ここまでお読みいただいてありがとうございます。


ようやく合宿もクルーズ船の帰港で終了します。


ではでは~


もうすぐ帰港するので、乗客は帰り支度を済まして、フロアに集まっていた。


「今年の夏は、なかなか刺激的だったね」

「彼らは、まだまだやって(・・・)くれそうな気がする」


「あーあ、俺たちの時も結構刺激があると思ってたんだけど、爆弾まではなかったもんな」

「わたしたち、まだまだ経験不足ね。普通に過ごすのもいいけど、刺激的な生活も捨てがたいわ」


「俺と刺激的に過ごすのは?」

「後ろのダーリンを説得してくれたら、考えてもいいわよ」

「お前、その性格を直さねえから、独身なんだぞ」


「長生きするものだな。頼もしい後輩ができてくる」


「俺の娘は、耐えられないだろうな」

「男の子でも、なかなか難しんじゃない?」


夏合宿を振り返って、OGOBたちが口々に話していた。


 = = = = =


「短いようで長かったなぁ」

鉄臣君、合宿を思い出していた。


またも現役代表として挨拶させられた。

ユートさんと出会った。

殺されそうになった。

橘きゅんがおとこの娘とわかって、弱点を握られた。

サフラさんとクリスさんにからかわれた。

桃園さんが殺されそうになって、2度死にそうだった。

アレ?ユートさんのを合わせると3度死にそうでした。

竹腰さんの従姉のおねえさんふたりと知り合った。

マッサージチェアが貰えた。


桃園さんの胸には(きず)があった。

久遠寺さんは、進んでた。

ユートさんと友情の挨拶(キス)をした。

楠木さんの・・・・は水に浮く。

サフラさんのいたずらは堪える。

水着は眩しい。

男子高校生としては、意識しない方がおかしい。

ついつい、にやけてしまう。


振り返ると色々あり過ぎた気がした。


「明日から、バイト頑張らないとな」

鉄臣君、バイトに精を出す意識を新たにする。


「かな坊ここに居たんだね」

「あ、お姐さん。戻ってこられたんですね」

「戻るも何も、ずっ! そう、そうさ。さっきね」

鉄臣君、戻ってきたアヤメさんに挨拶する。


「かな坊、この後の予定は、どうするんさね?」

「寮に帰って明日の準備をしたら、今日は眠ろうかと」

「予定はないんだね?」

「はぁ。特には」

「じゃあ、決まりだ」

アヤメさんは、ご満悦だった。


 = = = = =


クルーズ船の帰港に合わせて、迎えの車両が駐車場に整然と並んで待っていた。


鉄臣君、その様子を展望デッキから眺めているとき、歓迎会に誘われた。

「かな坊、ユーちゃんの歓迎会をするから、顔出すんだよ」

「はぃ、そぉさせていただきますがぁ」

「なんだい? 渋るねぇ」

アヤメさん、鉄臣君の態度がひっかかる。

「あのぉ、仕事でない限り、俺なんかは竹腰さんの居られるところに顔を出すのはどうかと思うんですけどぉ」

鉄臣君、ビクビクしながら、思っていることを口にする。


「何言ってんのさ。毎日ウチに来て会っているさね」

今更ながらといわんばかりのアヤメさん。


「バイトは、その、お金をいただくためということもありますが、せめてもの償いの気持ちも込めた料理を召し上がっていただこうと思っているわけで」

鉄臣君、遠回しに立場を忘れていないことを伝える。


「はぁーーーーーーー」

アヤメさんは、長い溜息をつく。


「ですから」

「じゃあ、償いの気持ちで真綾の横に座って、世話をしな」

アヤメさんの命令は、鉄臣君への刑執行の宣告だった。


 = = = = =


アヤメさんが乾杯の音頭をとる。

「それじゃあ、ユーちゃんを歓迎して、カンパーイ!」

≪≪カンパーイ!≫≫

「ありがとう。これから、よろしく」

照れくさそうなユートさん。


桃園家の大広間でユートさんのささやかな歓迎会が行われていた。

桃園さんの警備を考えて、場所は桃園家が選ばれた。

畳の大広間に座卓が並び、ふかふかの座布団に座っていた。


上座にユートさん。

その隣に堀田さん。

反対側に鉄臣君。

鉄臣君の隣が竹腰さん。

この位置関係から、鉄臣君は、ユートさんと竹腰さんの世話をすることになる。


堀田さんは、座卓の角を挟んで隣になる副部長からわき腹をつつかれ、時折身もだえていた。


「真綾、こっちおいで」

竹腰さんを呼ぶアヤメさん。

みんなとは別にテーブルが設けられ、薫子さんとソファに座って飲んでいた。


「はい。お曾祖母様、何?」

「あー、ひ孫の真綾だよ」

竹腰さん、テーブルに居る初老の男性に紹介される。


「真綾様、お目にかかれて光栄です。わたくし、ユートライフェン様の遠戚にあたります」

「真綾です。お見知りおきを、駐日大使閣下」

「ご存知でしたか」

「先ほどユートライフェン、様から伺いましたもので」

社交モードに素早く切り替わっていた竹腰さんは、その物腰に隙がなかった。


「ソンマーバックさん、日本にいる間、お願いします」

ユートさんが母国語で話かける。

大使が到着したとき、簡単に挨拶を済ませていたが、改めて会話に参加する。

「ソンマーバック、命を賭してお役に立ちます」

「普通でいいですよ」

「しかし」

「大丈夫です。思ったより早くなじみました(・・・・・・)から」

「左様ですか。さすがとしか言いようがありませんね」

「父上同様、わたくしも日本と相性が良かったみたいです」


 = = = = =


「ほのかちゃーん」

「マ、ママ、みんな見てるから」

ほのかママ登場、そして仲のいい母娘。。


「ほのかちゃん、一緒に」

「皆さん、当家の事情でご迷惑をおかけしましたこと、「当主に代わり深くお詫び申し上げます」」

母娘は、土下座で謝った。

メイドたちもそれに倣って、深くお辞儀をする


ほのかママの登場から母娘のお詫び。

「誰も気にしていないんじゃないかと思うので、そろそろ歓迎会を再開とか」

「けじめというものがあります」

それに対し無頓着な鉄臣君と逆に厳しいほのかママの言葉。


「クリスさんとサフラさんのおかげで誰も危なくなかったですし」

「ブッ!」

鉄臣君、間の抜けたこと言った。大丈夫か、後ろでサフラさんが噴いてるぞ。


鉄臣君、クリスさんに首を掴まれネコのようにぶら下がったサフラさんから謝罪されたが、恐縮していた。


 = = = = =


「さあさあ、ママさんもこっちおいで」

アヤメさんがほのかママに声を掛けたので歓迎会再開。


桃園母娘が歓迎会に戻っていった。


「真綾、ユーちゃん、呼んで悪かったね。かな坊が追い詰められているみたいだから行ってあげな」

ふたりは、クスクス笑いながら、席に戻って行った。

それを見送るアヤメさん。


「大奥様、我が国としてもマーリンベルク伯家の怪聞は避けたいのですが」

神妙な面持ちの駐日大使。


「ありゃま、もう知れてるのかい?」

「小国ではありますが、情報部は優秀ですので」

「大丈夫さ。あの子たちなら上手くやるさね」

いかがでしたか?


ユートさん()秘密を持っています。


次話をお待ちください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ