部活動 2-3.2
合宿二日目~
お読みいただいてありがとうございます。
ラッキースケベをどうするか、悩み中です。
ではでは~
「鉄臣君、どうしたの?さっきから考えごとかしら」
「ええ、どんな生活してたのかなって」
「? 例えば?」
「かまどでご飯を炊けますよね。おひつに移すとき、どこにおひつを置いたのかなって、かまどの外側は熱くないのかなとか。あ、すいません、変なのは自覚はしています」
「あなたは、私と違う目を持っているのね」
「超エリートとパンピーは違いますから」
鉄臣君、久遠寺会長にほっぺつねり制裁を受けています。
「ひへへ、ふひはへん」
「鉄臣君、言ったと思うけど、あえて分類するとあなたも超エリートなのよ。怒るわよ」
「すいません」
「もう、あなたは自分を知るべきだわ」
「え?、それ堀田さんにも言われましたけど、どういうことですか?ごく普通の一般人ですよ」
「知らないわよ!」
「えー!ちょっと会長ー。」
「それ以上しゃっべたら、またつねるわよ!」
「会長の柔らかいきれいな指でつねられるって、萌え萌えでご褒美かもー、ハハハ」
「////」
鉄臣君、空気が固まったぞ!
副会長二人が自分の手を見つめて固まったー!!
「三石君、君ってやふは」
「正輝君、わたしの指はドウカシラ?」
「ははへ、ひひはひはふへひひほひひ」
「ふふっ、正輝君ありがと!」
(リア充、パネェ。いいなあ、こんな美形に混じっているなんて。やっぱり異世界だな)
「鉄臣、あなたも・・・その・・・、嫌じゃなかったら、私たちの友達なのよ。親友にはなってくれなさそうだけど」
「会長、すみません。ボ俺が死ぬまでに並んだら、胸を張ってみんなを呼び捨てにしますよ」
「ふふふ、あなたってジョークのセンスはダメダメだわ」
鉄臣君、その言葉にがっくりする。
「鉄臣、今、呼び捨てして、ほら、ほら」
「久遠寺さん、無理を言わないでください」
「どうして無理なの?」
「この際はっきり言います」
「!!」
「久遠寺会長は美人すぎて、ダメダメです!」
「・・・何・・それ・・・もう。卑怯よ」
「またまたー、言われすぎで、げっぷが出るでしょー」
「///、ションナ・・・」
「あー、鉄臣君、会長を困らせるなぁ]
「そうですぅ。鉄臣君は意地悪したらダメですぅー」
「うおっ、楠木さん、桃園さん!!」
「ふふっ、正輝君、楽しそう」
「要も楽しそうだよ」
= = = = =
生徒会は、醸造所に向かった。
醸造所に着いたころ、ちょうどお昼時。
醸造所も昼休み。
「お昼休みですねぇ」
桃園さんがのぞき込む。
「午後から仕込みの準備を見学させてくれるよ」
堀田さんが話を付けていた。
「匂いはあんまりしない」
「蔵は奥のほうなのよ」
楠木さんの疑問に久遠寺さんが答える。
「正輝君、お昼はどうするの?」
「となりで食事ができるらしい。予約しているから行こうか?」
= = = = =
「・・・、さすがというか、やっぱりというか」
鉄臣君、醸造所のとなりの直売所の入口に掲げられた札を見てつぶやいた。
<歓迎 堀田様 御一行様><貸し切り>
(大型連休の二日目の昼に貸し切り。思いついたのって今朝だったよね。堀田さんちって、何屋さん?)
6人は奥に案内され大広間に通された。
初老の男性が案内の女性と入れ替わりに大広間へ入ってきた。
「このたびは、堀田様、お越しいただきまして、ありがとうござます。粗末ではございますが、謹んでおもてなしさせていただきます。ごゆっくり、おくつろぎください」
「ご丁寧にありがとうございます。普通でよかったのですが、お心遣い感謝いたします」
(ああ、堀田さんもこの展開は予想外だったんだ)
「いえいえ、堀田様がお越しいただくとなりましたら、何をおいてもおもてなし致さねば罰が当たります」
「それは、叔父や父の場合で良いかと思います。私は、ただの学生ですので」
「堀田様のご援助がなければ、私の代で終わっておりました。本当に感謝しております。初心を忘れず、味噌づくりに日々精進している次第です。堀田様にお伝えください」
「はい、美味しいお味噌汁をいただきました」
「ありがとうございます。その言葉で私をはじめ職人達の労が報われます」
「実は見学を提案してくれたのは、彼なんです。美味しいお味噌の作っているところを見てみませんか、と」
(ええー!このタイミングでボクに振るんですかー!堀田さん何考えているんですかー!)
「そうですか、ありがとうございます。堀田様のご援助で手作業に戻して、美味しい味噌づくりをと心掛けてまいりました。若旦那さまやあなたのようなお若い方に味を知っていただき、このように嬉しいことはございません。これからも、ごひいきいただきますようお願いいたします」
鉄臣君、深々と頭を下げる初老の男性につられて頭を下げてしまう。
しばらくして、ベッドほどの広さの杉の一枚板の座卓が、運ばれてきた料理でいっぱいになった。
田楽や牛のみそ焼き、味噌をアレンジした小鉢が数品、味噌汁にご飯。味も量も食べ盛りでも充分だった。
女子には少し多かったらしく、残すのも失礼なので男子が食べることになった。
弥刀さんのは堀田さんがフォローした。鉄臣君はというとほぼ満腹のところに会長と副会長ふたり分を担当することになった。
鉄臣君、堀田さんの目が笑ってるぞ、睨んでやれ。
満足の昼食を終え、仕込みの準備を見学している。
大豆の選別、煮て、つぶして、麹と混ぜて、仕込む一連の流れを教えてもらった。
「手作業の方が美味しくできそうですね」
「はい。機械でやると大量生産が可能なのですが、どうしても味が落ちます。手を抜かないことを堀田様に諫められたのです」
「堀田さん、すごいじゃないですか」
「三石君」
「すみません」
「鉄臣君は堀田さんとはそういう話し方をするのね」
「えっ?・・・そういわれてみれば、そうですね。なんでかな?男同士だからでしょうか」
「正輝君は人を油断させるの上手いから」
「要、それヒドイ言い方だな」
「わたしがいつも油断させられていますからねぇ」
「はいはい、ごちそうさま」
「紫苑さんてばー」
堀田様御一行、味噌と醤油その他のお土産をもらって、帰路についた。
堀田さん、立ち止まって「あっ、お金払ってない」
地方に行くと地元のメーカーが有って
ついつい覗いてしまいます。
続きをお楽しみに




