部活動 5-7.15
ここまでお読みいただいてありがとうございます。
おそらくはお宝映像のお話です。
ではでは~
鉄臣君、味のないサンドイッチを食べていた。
普通なら美味しいはずだった。
目の前では、ケイティさんがノートパソコンのモニターに画像を映して見せてくれる。
鉄臣君の頭越しに映る画像を眺める【本人】たち。
「これで全部。どれをコピーしよっか?」
鉄臣君、サッドイッチを黙々とモクモクして無反応を装った。
「ほーらー、三石ぃさーん。・・・もう、とりあえずサフラの画像は確定しておくね」
「ちょ、待ってくださいよ」
「何、 物足りない?」
「そ、そうじゃないですよ。どれも綺麗に写っていますね」
鉄臣君、言葉を探すが思いつかない。
「じゃあ、全部コピーね。【桃園永久保存版】も追加しようか?」
「な、なんですか、それ?」
鉄臣君、ケイティさんの言葉に釣られてしまった。
「お! 興味ある?いいねえぇ、その反応。どんなのがいい?盗撮風?コスプレ?思い切ってヌード?」
悪乗りし始めたケイティさん、言い終わると同時にクリスさんに落とされた。
「全く、懲りないですね」
ヤレヤレ感のクリスさん、ちらりと鉄臣君を見る。
「ヌードは無理ですが、お嬢様のご指示があれば、メイド全員、下着までなら」
頬を染め、とんでもないことを口走るクリスさんだった。
= = = = =
鉄臣君、結局、画像全部をコピーしてもらうことで収まった。
一応、女子全員に回覧して不要な画像を消去して貰うことにした。
「あー、ゴメーン。ほとんど消えちゃった」
てへぺろと頭をコツンする竹腰さん。
「真綾さん、あなたの画像以外が消去されているみたいね」
次の番だった久遠寺さんが竹腰さんを睨む。
「わたしって、慣れていなくって、ダメねぇ」
コロコロと笑う竹腰さん。
「わざわざ新しいファイルに置き換えているみたいだけど」
ファイルの作成時間を確認する久遠寺さん。
「しょ、しょれは、み、み、見せた、た!見せたくなかったからね」
言い切った竹腰さん、ちらりと鉄臣君に視線を向ける。
鉄臣君、ユートさんと会話をしていて気が付いていなかった。
「真綾さん、わたしの目を見てくれる?」
濁りと微笑む久遠寺さん。
「うーーー。紫苑さん、これでも食らえ。ちゅっ」
(◇▼※~△#■¥@*!!)
追い詰められた竹腰さん、久遠寺さんの唇を急襲し、その場をごまかし逃げっていった。
咄嗟のことで、動転した久遠寺さん、対処できなかった。
「紫苑さまぁ。データをコピーしますねぇ」
ケイティさんはヤレヤレとばかりに元データからコピーする。
すでに桃園さんの指示で、あらゆる災害、妨害に遭っても消失しないように5ヶ所のサーバーにバックアップされていた。
= = = = =
「カナミ、僕の画像をコピーさせてよ」
ユートさん、自分の画像をねだる。
「ユ、ヒエンの画像だし、ボクに確認しなくても。でも、どうしてですか?」
鉄臣君、意図が判らなかった。
(自分の画像って要る?)
「さっき見てたら、いい感じだったから、記念にね」
「はあ」
鉄臣君、やっぱりわからなかった。
(もしかして、ナルシスト?)
ユートさんはじっと鉄臣君を見ていた。
「僕はナルシストじゃないから」
「へ?」
「自分で撮ると動きのない写真になるし、カメラを意識して自然じゃないからだよ」
「あーー、なるほど」
鉄臣君、納得してしまった。
「判ったら、いい。で、カナミ、感想を必ず頼むよ」
「あー、って、感想?」
鉄臣君、また疑問が生じてしまった。
「そうだよ。君から見てどう思うか、参考にね」
「俺から見てって、何かの参考になりますか?」
「友情を深めるために色々さ」
クフフと微笑む様子がなぜか妖しいユートさんだった。
= = = = =
『いかがですか?お嬢様。とっておきのを混ぜておきますか?』
『え?どんなの?』
『これです』
ヒソヒソと桃園さんに話しかけるケイティさん。
ケイティさんがもう一台デジカメを持ち出し、画像を見せる。
『もう、こんな角度で撮ってたんですかぁ』
顔が赤くなる桃園さん。
『大丈夫ですよ。これくらい。ネット上なら、おとなしい方です』
『変な風に思われたら、イヤだなぁ』
『何を言っているんです、次期代表!武器は最大限に活用しないと』
『うん、わかった』
押し切られる形で納得する桃園さんだった。
「ほのかちゃん。【友達】に見せる画像にしては、大胆だよね」
気配を消して後ろから眺めていた楠木さん。
「ひっ!あおいちゃん!にゃんのことかにゃ?」
「ケイティさん、わたしのもあるんですよね? それで手を打ちます」
= = = = =
『あーん、どうしよう』
『丸美ぃ?どうしたの』
『だってぇー、先輩たち、かわいいんだもん』
『で?』
『先輩に渡って、わたしだけ消去されたらショックじゃない』
『だったら、先に消しておく?』
『橘、あんたはどうするのよ!?』
『ボクは、全部、見てもらうよ。だって、クフフ、ジュル』
『ちょ、何よ、そのいやらしい笑い』
『えへへー、内緒だよぉー』
『ぶー。もう消されても良いぃ!全部残すぅ!』
= = = = =
『鈴蘭先輩は、どうします?』
『うーん、そうねぇ。見られても困らないから、いいかな』
『え!そうなんですか?』
『要ちゃんも全然気にしていないみたいだし』
『そういうものなんですか?』
土肥原さんは、笠木さんに相談していた。
『美紅ちゃんは、嫌なら消してもいいんじゃない?』
『ひとりだけだったら、感じ悪いじゃないですかぁ』
『彼は、そう思わないんじゃないかな』
笠木さんは、合宿を通して<三石鉄臣>という人物を理解したような気がした。
そして、導き出した結論は【彼は、自分を知るべき】だった。
いかがでしたか?
渦中が禍中のような鉄臣君でした。
次話をお待ちください。




