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部活動 5-7.6

ここまでお読みいただいてありがとうございます。


事件が終息を迎えます。


ではでは~


襲撃は、クリスさん(チーフメイド)の策略にまんまと嵌った男を封じ込めた鉄臣君の働きで幕を閉じた。


着替えて屋台村に戻ってきた鉄臣君は、誰となく始めた拍手で迎えられた。


OGOB会の会長が、代表して鉄臣君と握手を交わす。

鉄臣君が挨拶の後、泣いているときに後輩だと励ましてくれた人だった。

「私から警視総監に話を通しておくが、どうかね?」

「ありがとうございます。でも、大したことはしていませんから。届いた手を必死のぱっちで握ってただけなんで」

「それが大したことだと思うのだけど。君は、自分を知るべきだよ」

「えーーー。それ、時々言われるんですけど」


≪アハハハハハ≫

鉄臣君の言葉は、フロアに居る人を笑顔にし、恐怖から一転アットホームな雰囲気で和ませた。


 = = = = =


鉄臣君の周りにいつものメンバーが集まってきた。

ついさっきの出来事なのにずいぶん長い時間が過ぎたように錯覚した。


「鉄臣くん、もう無茶はしないで。いい、禁止よ。破ったら、許さないから」

鉄臣君、久遠寺さんが手を握って真剣に話す様を見て、やっぱり自分が過ちを犯したと思った。

「でも、ちょっとかっこよかったわよ。死にたくなかったから、ありがと」

俯き加減で付け足す言葉は、優しかった。


「あーん、紫苑さん、それわたしのセリフぅ。かなみ君、わたし、責任取ってもいい!」

鉄臣君、桃園さんの【責任】の意味が解らなかった。

「あのー、【責任】をとるって何するの?クリスさんに助けられたから、別に何もないと思うんだけど。違う?」

鉄臣君の言葉にがっくり肩を落とす桃園さん。

隣りでクリスさんが苦笑いをしていた。

メイドさんたちは、ハンカチで涙を拭いていた。


「鉄臣クン、ひとり暮らしが怖くなった時、ウチに来てね」

「はい、駆け付けるよ」

楠木さんは、言質が取れたことに満足だった。

鉄臣君は、彼女の術中に嵌ったことに気付かなかった。


「せんぱーい」

「魚っ」

「せんぱい!せんぱい!せんぱい!」

橘きゅんが、抱きついてきた。

(うーん、男同士なのに、橘さんはなんか柔らかいんだよなぁ」

「えー、ボク、男ですから、そんなこと言われても喜んだりしませんからね」

破顔して喜ぶ橘きゅんだった。


「ほらほら、音奈ちゃんも抱きついちゃえば?」

「要先輩!わたし、そんなんじゃ・・・」

けしかける弥刀さんに歯切れの悪い否定を返す丸美さんだったが、迷っているようにも見えたのは内緒。


「ほら、行くよ」

「こっちこっち」

「え、おねえさん、どこ行くんですか?」

鉄臣君、アヤおねえさんに手を引かれ、かほおねえさんに背中を押される。

「着替えるのよ。決まってるじゃない」

竹腰さんが腰に手を当て、当然よとばかりに言い放った。


「えーーー。・・・わ、わかりました」

鉄臣君、一瞬不満を漏らしたが、竹腰さんに睨まれ観念する。


「皆さん、かな坊さんを借りていきますね」

丁寧に断りを入れるかほおねえさんだった。


みんなに生温かい目で見送られ、連れられていく鉄臣君。


 = = = = =


「お嬢様、ご指示を」

クリスさんが、何かを思って桃園さんに問いかける。


「多少荒っぽいことも許可しますぅ」

「イエッス!マム!」

桃園さんの言葉には、日本の法律に抵触する行為についての指示が含まれた。

踵を返したクリスさんは、マリンさんとサフラさんに合図を送り、3人が屋台村から消えた。


 = = = = =


「ほらほら、脱ぎな」

「えー、ちょっと恥ずかしいですよ」

鉄臣君、アヤおねえさんにシャツを脱がされる。

抵抗できないわけではないが、竹腰家に負い目があるので最低限しか抗っていない。


「真綾ちゃん、真綾ちゃん。どうしたの?ドアなんかに隠れて」

「か、かほおねえちゃん、ちょ、ちょっと恥ずかしいよ」

部屋には4人いたが、竹腰さんはドアの陰にいた。


「そう?今だけよ。今のうちよ」

「そ、そんなの別にいいもん」

見透かしたように茶化すかほおねえさん。


鉄臣君、手際よく着付けされ和装男子の出来上がり。

竹腰さんもいつの間にか着付けられていた。


「うん、じゃあ、上に上がって記念に写真撮っとこうか?」

「そうですね。真綾ちゃんお似合いよ」

「もう、おねえちゃんたら」

満足そうなアヤおねえさんとかほおねえさん。

竹腰さんは観念したみたいだった。


鉄臣君、竹腰シスターズに言いなりで撮影会をこなすのであった。

着慣れていない着物のせいか、夏の日差しに汗が滝のように流れ始めた。

気の毒に思われたのか、特に何事もなく、解放された。


(着物の洗濯って、生地をばらして洗うんだよな)

アヤおねえさんに言われるように衣紋掛けに着物と襦袢を掛けながら、クリーニング代のことを考えていた。


「かな坊さん、ありがとうね」

アヤおねえさんの言葉にいつもの快活さはなく、落ち着いたものだった。

「アヤおねえさん」

鉄臣君、少ししんみりしてしまった。


「じゃあ、かな坊お待ちかねの水着だよ。じっくり見てもいいからね」

アヤおねえさんは、いきなりワンピースまくりあげ脱ぎ捨てる。

「ヒィーーーーー」

鉄臣君、突然のきわどい水着姿披露という不意打ちをまともに食らってしまった。


隣りの部屋から、その様子を隠し撮りされ、しばらくネタとして揶揄われるのだった。


 = = = = =


「スタッフの皆さんは、休憩室に集まってください」

クルーズ船のクルーに呼ばれて屋台村の調理人以外が臨時の休憩室に集められた。


スタッフが一堂に会し、何事かとざわついていた。


男性と女性に分けられ、壁に向かって座るように指示された。


しばらく沈黙が続いた。

妙な緊張感が漂い始めたその時、呼び出し音が鳴りだした。


作業服の男たちが、その音源の持ち主を有無も言わせず取り押さえる。

黒服がその()から携帯電話を取り上げると電話番号を確かめた。

引き続き、メイドが女を立たせ、身体検査に取り掛かる。


女の代わりに電話を持った黒服がロシア語で話しかける。

「成功したと伝えたまえ」

黒服は女に電話をかざす。


成功(ウスピェーフ)

女が、電話の相手に短く伝えると、黒服は電話を切った。

いかがでしたか?


ゆっくり日常に戻っていきます。


次話をお待ちください。

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