部活動 5-6.9
ここまでお読みいただいてありがとうございます。
さあ、ノンストップアクション編の始まりです。
ではでは~
クルーズ船の後方から、V-22オスプレイ、SH-60Fシーホーク各1機が接近してきた。
= = = = =
≪プトゥプトゥプトゥプトゥプトゥ≫
ヘリコプターに似た聞き慣れない飛行音が近づいてきていた。
「ユート君だな。相変わらずコネの広いことだ。横田と横須賀あたりかな」
「フフッ、空から登場ね」
事情を知っている堀田さんと弥刀さんは当たり前のように構えていた。
「うんっ。この音は!」
「そうだ、オスプレイだ」
「上のデッキに行こう」
「だよな、間近で見られるのって滅多にないもんな」
「ささっ、先輩、見に行きましょう」
「おー、そうか?しかたないなぁ」
OBたちが、はしゃぎだした。
= = = = =
「男って、こういうの好きよね」
「可愛いじゃない。大人がはしゃいじゃって」
「何が面白いのか判りませんわ」
「下でお茶にしませんか。うるさくて」
「わたしは、ちょっと見てきます」
OGたちは、概ね興味がない。
= = = = =
「三石君、バイトだよ。エスコート頼むよ」
「え?」
= = = = =
オスプレイが、クルーズ船の速度にぴたりと合わせると後部ヘリポート上空に固定されたようにホバリングを始めた。
後部ハッチが開くとロープが4本投げ降ろされ、ぶら下がる。
4人の作業服姿の人間がロープをつたって降りてくる。
4人が着地と同時にヘリポートの四隅に陣取り、銃らしいもの構えて待機した。
「堀田さん、あの人たち銃、持ってますよね」
「うーん、僕はそういうの詳しくなくて」
鉄臣君の問いにとぼけているような堀田さん。
「大丈夫ですぅ。みんなウチの警備員さんたちです」
「え、そうなの?」
≪ブトゥブトゥブトゥブトゥブトゥ≫
≪バタバタバタバタバタ≫
オスプレイが後方に下がると入れ替わるようにヘリコプターがヘリポートの真上に飛来する。
シーホークには日の丸は描かれていなかった。
シーホークはそのままヘリポートに着船する。
ローターの回転が弱くなると機体側面のハッチがスライドして開くと2人のメイドが降りてきた。
そのあとにスーツ姿の金髪の少年らしい人物が降りてヘリから離れる。
メイドが2人付き添うように後に続く。
ヘリクルーが二つ荷物をヘリポートに降ろした。
「あれ?あのメイドさんたち・・・」
「ウチのメイドさんですぅ」
「やっぱり」
鉄臣君の疑問に桃園さんが即座に答え、鉄臣君は自分の記憶に納得する。
要人輸送を終えたヘリコプターは、スライドハッチが閉じるとローターが力強く回り出し、ヘリポートから浮き上がる。
ユート君の荷物が風圧で転がった。
パイロットがメイドたちに合図を送るとメイドたちは敬礼で応えた。
シーホークは、その大きさに似合わず軽快に機体を反転させ、待機していたオスプレイを伴って、飛び去って行く。
= = = = =
堀田さんは、ヘリポートの方に歩き出した。
鉄臣君、バイトとして後についていく。
「ユート君、久しぶり」
「やあ、マサキ。修羅場と聞いていた割に顔色がいいね」
ふたりは握手をする。
「いきなりだなぁ」
「婚約が白紙になるなんて思わなかったからね」
事情を知らないとかなり重い話を軽快に言葉を交わす。
「まあ、彼のおかげだよ。改めて紹介するよ。三石君だ」
「みついし かなみです」
鉄臣君、堀田さんに紹介されて、挨拶をする。
「会うのを楽しみにしていたよ。僕はユートライヒェン、ユートライヒェン・マーリンベルクだ」
近くで見ると中性的な印象の金髪イケメンは、人懐っこい笑顔で右手を差し出した。
「ど、ども、よろしくお願いします。ユートライヒ・マーリンベルクさん」
鉄臣君、握手しながらお辞儀をする。
「うーん、マサキのおかげでユートライヒの方が浸透してるじゃないか」
「日本人には、そっちの方が言いやすいんだよ」
「うーん、ユートライヒは誤解されるんだけど」
ユート君は、困っているようだ。
「ユート君、オープニングは終わったよ」
「助かったー。まだまだ、会合の挨拶は苦手だ」
「そうか。三石君はもう慣れっこだよ」
「堀田さん、無茶言わないでくださいよ。さっきだって、あのざまなんですよ。もう、勘弁してほしいですよ」
鉄臣君、土下座を思い出すといたたまれなくなる。
「そうかなぁ。みんな感動していたんだけど」
「あんなのに感動なんかしませんよ。バカそのものじゃないですか」
鉄臣君、堀田さんが憐れんでくれてるのはわかった気がしたが、張本人なので語気が荒くなった。
「相変わらず日本はじっとりと暑いな」
「着替えてくるといい」
「マサキ、部屋に案内してくれないかな?」
「ああ、そうだね。三石君、エスコートを頼むよ。部屋は、僕らと同じ階の最後尾にある部屋だよ」
「はい、わかりました。じゃあ、マーリンベルクさんこちらです」
鉄臣君、ユート君の荷物を両手に持って歩き出す。
ユート君は、そのさりげない行動に好感が持てた。
「ミツイシ、ユートでいいよ」
「はい、わかりました。俺も好きに呼んでください」
「ヤー、じゃあ、カナミ」
= = = = =
ヘリポートから降りてくると生徒会メンバーが待っていた。
「やあ、お嬢さん方、久しぶり」
ユート君は、彼女たちに自然体でハグをした。
(やっぱり、外国人って、慣れてるんだな)
いかがでしたか?
新キャラ(名前は前出)の登場です。
留学生なので、このままストーリーに絡みます。
次話をお待ちください。




