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部活動 5-5.3

ここまでお読みいただいてありがとうございます。


鉄臣君の決心は竹腰さんに伝わったみたいですが。


ではでは~


「何にしようかなぁ」

「あの、竹腰さん」

「コースでいいよね。わたし鯛のポワレにしよっと」

「ボク持ち合わせがないんですけど」

鉄臣君、ホテルのレストランにいた。

予約席に案内された。


竹腰さんは水色のワンピースでヒールを履いているので特に問題はない。

鉄臣君、予定していなかったので、カーゴパンツにポロシャツ、夏用にホームセンターで買った安いヤツ。

靴はトレッキングシューズ。

入店を拒否られるレベルのはずだった。


竹腰家の力だろうか、そのまま席についている。


竹腰さんはコースを頼んでメニューで肉料理と魚料理を選んでいた。

鉄臣君、同じモノを注文する。

別の料理を頼むのは憚られた。

食事代は、バイト代から天引きしてもらうしかないと思った。


前菜、サラダを食べ終え、スープが運ばれてきた。


「鉄臣さん、さっきのことなんだけど」

「さっき?」

「もう。・・・わたし、ちょっと不安なの。まだ、高校生だし」

「うん、高校生だけど」

「ずっと見ていてくれる?」

「?・・・あー、それは大丈夫。竹腰さんならいい人に巡り合うから、相談してよ。うまくいくように応援するから。堀田さんとの結婚もボクが関与しないと言い切ったけど邪魔をすることじゃないしね」


「・・・はあぁ、ありがとう。スープ飲も」

大きな溜息をついて、静かに食事を勧める竹腰さんだった。


「はい」

鉄臣君、竹腰さんががっかりしたように見えた。

(やっぱりボクじゃ頼りないよな)


食事は美味しかった。

アヤメさん推薦の味。

鉄臣君、しっかり味わった。


「鉄臣さん、美味しくない?」

竹腰さんが心配そうに鉄臣君に話しかける。


「美味しいです。味付けを真似られないかなって頑張ってるところ」

「そう、よかった。急に黙っちゃったから心配しちゃった」

「すみません」

「そんな風に謝らないでよ。鉄臣さんは悪くないんだから」

「悪いよ。竹腰さんに気を使わせてるから」

また沈黙しそうだ。


「・・・そ、それよりさ、わたしたちってどんな風に見えるてるかな?」

「そうだなぁ。兄妹は・・・無理、見た目が全然違うもんな。一緒に食事をしてるから、いとこ、はとこかな」

「そうなの?」

「ボクがお金持ちに見えないから、親戚以外だと説明できないよ」


「ふーん。なんかヤダ」

「えー、だってその他だと弱みを握って、強請ってるくらいしかないよ」

「幼馴染とかは?」

「漫画みたいなことは考えないと思うよ」


「でも見えなくはないんじゃない」

「竹腰さん、それが事実でも不自然に見えると思うよ」

「どうしてよ?」

「かわいいだけで相手に美男子を選択できるんだから、そっちを選ぶのが普通だよ」


「わたしは外見で選ばないもん」

「一般論だよ」

「どうしてそんなこと言うのよ!」

「ごめん」

鉄臣君、竹腰さんの語気が強くなった理由が解らなかった。


「ごめんなさい。ご飯が美味しくなくなっちゃうね」

「ボク、気にしないから。実は、竹腰さんを見ながら食事をするのって得してる気分なんだよ」

「な、なに、それ」

「竹腰さんみたいにかわいい人を見ながら食事ができる特等席だからね」

「そ、そんなことなら、い、いつもじゃない」

「うん、いつも特等席だよ」


竹腰さんの口元が変わった形になってきた。

「もう、お曾祖母様に言いつけるから!早く食べようよ。ご飯が冷めちゃうから」

「えー、言いつけられるのー?」


「ダーメ。さ、食べよ」

そういうと竹腰さんは、キコキコと和牛のステーキを切って、一口パクッと口に入れると幸せそうな顔で咀嚼していた。

鉄臣君は自分の食事を再開した。

久しぶりの和牛は柔らかくジューシーで竹腰効果で何倍も美味しく感じた。


「竹腰様、ご来店お待ちしております」

「はい。ごちそうさまでした」

「三石様でしたね」

「え?あ、はい三石です」

「ご来店お待ちしております」


鉄臣君、わざわざ名前を憶えらてれいることで一流の店の凄さを実体験した。


 = = = = =


「おいしかったねぇ」

「お金は、バイト代から天引きしておいてください」


「・・・おいしかったねぇーー」

「?」


「おいしかったねぇーーー」

「あー、おいしかった?」

「うんうん。わたしを見ながら食べたおかげなんでしょ?」

「はい、何倍もおいしかったと思う」


「もう、茶化すんだから」

「え、茶化してないよ」

「いいのー。さ、ウチまで送って」

「了解しました」


鉄臣君、電車で竹腰さんととりとめもない会話をする。


改札を出ると竹腰さんが提案をした。


「エコために家まで歩こ。送ってね」

「俺はいいけど、いいの?ヒール歩きにくくない?」

「ど、どうしてよ?」

「脚、庇ってるようだから、靴擦れしてない?」

「・・・もう。傷テープ、持ってないよね」

竹腰さん、コンビニを探す。


「あるよ。どのサイズがいい?」


竹腰さんは、迎えに来てもらうことにした。


しばらくすると迎えのクルマが駅に着く。


窓が開くとアヤメさんが座っていた。

「かな坊、久しぶりさね」

「お姐さん、お昼に会いました」

「年寄りは物忘れするんだよ」

ニコニコするアヤメさんには敵わない。

いかがでしたか?


鉄臣君、色々備えてます。


次話をお待ちください。

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