1章 -- 2 (放課後 その1)
空野陽は 昼休みの出来事を 何回も
思い返していた。
あんなことになって どうしたものか
なんで あんなことになったのかと
自問自答していた。
なぜか勝手に声を出して 助けることに
なってしまい 本当に どうしたものか
思っていた。
そうしている内に 今日の最後の授業の
終わりのチャイムが 鳴ってしまっていた。
放課後になったので
僕は どうしたものか?
本気で あの高遠真紀が この僕に
お礼を 言うのだろうか?
いくら こっちは助けようと思って
助けた訳じゃ無くても
向こうは 助けられたことに
本気かどうか わからないが
助けられたと思って 恩を感じているらしいので
玄関で 待ってた方がいいのだろうか?
さすがに 向こうに 義理立て 少しの間だけ
玄関で 待とうと 思ったので
すぐに玄関に 向かって歩き出そうと
したのだった。
教室を 出たとたんに 内田こと
内田冬彦に呼び止められた。
その 姿はまさに 動物園の
かばそのものであった。
そしてこう言って 来たのだった。
「ボク 見ちゃったんだ。
キミが あの高遠真紀を 助けるところを。」
相変わらす 嫌な物言いしか出来ないだな。
このアニメオタクの 内田め。と
心の中で 思ったが
「なんだ 内田くんも見てたのか。
それならそうと 早く言ってくれたら
良かったのに。」と
そう返したのだった。
そう 内田冬彦は 熱狂的なアニメ好きの
いわゆるアニメオタクだったのである。
二次元の女の子しか 興味が無く
同じ学年の 生徒に 特に女子に
その 嫌な言い方と かばみたいな
鈍重な 動きと姿で 嫌われているのであった。
そんなことなんて 当の本人は つゆも知らず
いつも通り なんだかわからない
多分 何かの アニメのストラップを
5つか 6つも 色んなとこに付けて
いたのだった。
そして 無駄な贅肉を ふるわせていた。
その内田冬彦が
「だって 空野くんは あれから すごく
考え込んでいて とても
話しかけ難かったんだ。
でも今 言わなかったら もうこの話題は
言い出せないと 思ったからさ。」
と言ったので 空野陽は
「別に 高遠さんを 助けようとして
助けた訳じゃ無いさ。
たまたま 助けた形に なっただけなんだ
その話なら また後日に 話すから
ごめんけど もう行くから。」
内田冬彦とは あまり関わり合いに
なりたくなかったので そう言って
その場を去ろうとしたら
内田冬彦が しつこく 話しかけ続けようと
したので 僕は
「急いでいるから ごめん。」と
はっきりと 言ってそそくさと
その場を 離れたのであった。




