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8章 冬の物語 --1(冬のはじまり)
内田冬彦という 高校生がいた。
空野陽と同じ 北高校の 2年2組で
その体型は カバを思わせるほど
太っていた。動きも 遅くまったく何を
考えているのかも わからないほど
にごりのある 目をしていた。
そんな内田冬彦は アニメオタクで
二次元の キャラクターしか興味がなく
現実の世界では アニメのキャラの
フィギュアを 集めて それを持て遊ぶのが
大好きだったのである。
内田冬彦の部屋の中を 女性が見たら
身の毛がよだつほど 女性にとっては
おぞましい部屋だった。
そして 彼の一番の お気に入りは
[小西ヒカル]
という アニメキャラクターだった。
[小西ヒカル]
の フィギュアは 全部そろえてあるほどの
熱中ぶりだったのである。
それが 彼 内田冬彦という
人間だった。




