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四話だ~!!ところで4って刀みたいだよね!!ドュンドュン!!

久々に投稿…


この位なら消されないよね…?

と不安に思っております


適度なグロ?が入ってます


では!!


目が覚めると、俺は姉さんと抱き合う形で一緒に寝ていた…


今日は学校が休みの日である…

潮海高校は、入学式や文化祭、

体育祭などの特別な行事の翌日は

殆ど休みになる


姉さんを持っている身とすれば、有り難い話だ…


枕元にあるデジタル式の目覚まし時計をみると、

5時55分…

秒数は55秒だった…


心の底で珍しいなと思いつつ、二度寝をする為に目を閉じる…


ヌルヌルとした眠りの微睡みにスルスルと浸かっていった…




PPPP!!PPPP!!PPPPP!!PPPPPP!!カチッ…


徐々に大きな音になってゆく目覚ましを止める

7時1分…

朝飯の準備をしなくては…


「姉さん…朝だよ」


「すぅ…ふぅ…」


まだ眠いらしく、背中を丸め寝続けている…


姉さんが起きないと朝飯は作れない

少し揺すりながら起こす


今度は起きたようで、朝の寒さで身を少し縮こまる…


「おはよう姉さん」


「ん…おはよう貴由君」




朝ご飯を軽く作る、作っている最中

姉さんが隣にいるので少し広いキッチンは狭くなるのは当然だった…


俺の隣でサンドウィッチの材料を

切っていた姉さんの肩にぶつかってしまう


「痛っ…!!」


「ご、ごめん姉さん!!」

姉さんの手を見ると、

人差し指の第二間接の辺りから

ツゥゥゥ…と血が垂れてきている


俺は即座に近くにあったキッチンペーパーを取り、

姉さんに渡す


「ごめんッ!!すぐ消毒液とか持ってくるから!!」


そう言い、キッチンから出て、リビングにある薬箱から

消毒液とガーゼ、包帯を取り、姉さんの所に向かった…


流石にキッチンペーパーでは血を止められず、

ポタポタとキッチンペーパーを伝って、垂れてきている…


後片づけが大変なので、手で血が垂れるのを止め、

片手で消毒液を使い、傷口に塗る


ジュクジュクと消毒液が傷口に塗られていく


一通り塗り終わったら、ガーゼを当て、テープを貼り

包帯を巻いて出来上がり


巻き終わると、おそるおそる姉さんの顔を見る…

怒っていないか確かめるためだ…


姉さんの顔を見ると…無表情であった…


ピンッ…と張り詰めた糸が、

張られた際に出来る揺れを止め、全く動かないように…


「ね、姉さん?」


「貴由は優しいよね…」


その無表情のまま、言葉を紡ぐ…


「だって、怪我をしたらすぐ心配してくれるんだもん…

私は…貴由の事が好きだよ…

世界で一番…誰よりも…ね…」


その後、暫しの沈黙が流れる…


壁に掛けた時計すらも音を止め、

部屋を沈黙という音が大きな音で流れたようだ…


「と、とりあえずご飯食べよう!!」

俺は沈黙を破りたく、言葉と言う音を出す…

しかし…


「貴由は!!」


「!?」

いきなり大声を出され、息が喉の一番上で詰まる…


「絹お姉ちゃんが…嫌い…なの…?」


言われて考える…

好きか嫌いかは好きで良いのだが…

はたしてそのまま好き…と言ってしまって良いのか…


姉さんは精神病で、俺に依存をしている…

普通は依存しないようにするのだが、俺が好きと言ってしまったら

姉さんの依存はより深みを増してしまう…


なら、嫌いと言うべきなのか?

しかし、嫌いと言えば姉さんの心の支えが折れてしまう…


なら、言う答えは…


「"どうしてそんなこと聞くの?"」


曖昧な答えか、答え以外の言葉…質問だ


「…わ、私は愛してるの!!

"何でも出来る"よッ!?」


…ちがう、姉さんは"何でも出来た"だ…

今の姉さんは何でも出来ない…


「貴由を虐めたあいつ等だって殺したんだよ!?」


そう…親から暴力を受けていた俺を親を殺すことで解決したね…


「…貴由の為なら何でも出来るんだよ…?

殺されたって良い…

身体を滅茶苦茶にされても良い…

私を痛めつけても…

快楽のはけ口に、貴由の精子で私を犯しても…良いんだよ…?」


姉さんはその身体を見せつけるようにして俺に近づいてくる…


「姉さん…」


「なに?貴由…」


姉さんは期待しているのか、普段より少し高いテンションで返事をする…


だが…


「いい加減にしてくれ」


俺が出した言葉は、姉さんを突き放す言葉だった…


「え…?どうして…」


「確かに姉さんは俺を助けてくれたよ…

けど、なにも殺すことはないじゃないか!!

警察に言うだけでも良かったじゃないか!!

確かに俺もなにもしなかったけど、少なくとも殺そうなんて思わなかったよ!!」


今まで溜まってきた不満、不安、ストレスが全て吐き出されるように暴言を吐く…


姉さんはなにが起こっているのかすら分からないようだ…


ただただ、吐き出される言葉に肩を震わしている…


「姉さんが何でも出来る?

じゃあ父さん達を生き返らして見ろよ!!

出来るか…?出来ねぇに決まってんだろ!!」


まだ吐き出される暴言に姉さんの精神は不安定を越して、

壊れ掛けてしまっている…


「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい

ごめんなさいごめんなさいごめんなさい

ごめんなさいごめんなさいごめんなさい

ごめんなさいごめんなさいごめんなさい

ごめんなさい…ごめん、なさ…」


そして、俺は人生の中で一番酷い行為をしようとしてしまった…


立ったまま謝り続けている姉さんを強引に引っ張り倒し、衣服を手で強引に破く…


「そんなに罪滅ぼししたいならさせてやるよ!!」


この時の自分はどうかしていたのだと後に自覚してしまう…

が、今の現状…興奮して何も分からない俺はそんな事も知らず…


ビリビリッ!!と聞き覚えのない衣服の破れる音が部屋を響かせ、

ついに、姉さんの服を全て破く、もしくは脱がし…


俺はズボンとトランクス下ろそうとする…


姉さんは謝りつつも、

それを望むならと歓喜と悲しみを味わい、待っていた


そして俺がズボンを膝まで下ろした時…


「兄さん止めて!!」


佳奈が俺を後ろから抱きつくようにして、動きを止めた


「うるさい!!離せッ!!」


俺は邪魔だった佳奈に平手打ちをした…

パチィッ!!と肌と肌がぶつかり、生々しい音を出したが…

次の瞬間…佳奈は調味料として置いておいた塩を素早く俺の口に流し込んだ


「コォッ…!!!!????」


あまりの刺激に洗面台の方まで走り、蛇口をひねって水を出し

口をすすぐ…



しばらく繰り返し、口の中のしょっぱさが無くなってきたときには冷静さが戻ってきていた…


「…嘘、だろ?」

身体の至るところが熱くなってきた…

汗が吹き出し、さっきの冷静さが、また失っていく…


俺は何をした?

頭の中で何度も自問自答していく…


罪に押し潰される感覚があった…



「姉さん!!」


その瞬間、俺はとにかくその感覚から逃れようと

姉さんの元へ向かった…


キッチンには佳奈が姉さんと一緒に座っていた…


俺は形振り構わず謝った…

土下座なんて一度もした事なんて無いのに、

頭を床にゴリゴリ擦りつけ謝っていた…


何度も何度も何度も…

謝罪に関する言葉を出し続け…



ついには俺が泣いてしまった…

本来泣くべきはずである人を差し置き、加害者が泣いた…


しかし…

「兄さん…顔上げなよ」


佳奈がそう言う…

泣いて酷い顔を上に上げると、

佳奈は優しい笑みを浮かべ、姉さんも同じく優しい笑みを浮かべていた…


「まだ、兄さんは何もやってないよ、だから…

まだ間に合うよ…」


「貴由…私ね、貴由の気持ち…初めて聞いた…

ごめんね…私お姉ちゃんなのに…迷惑だけで何も分かってなかった…」


「そ、そんなわけ無いよ!!

俺が勝手に…!!」


俺が言葉を続けようとすると、姉さんは黙って俺を抱きしめた…


そこから先は言葉なんて必要では無かった…


ただただ、そこに居る存在を、涙を流し、目を閉じ…感じていた…





スッ…と佳奈は立ち上がった…

二人に気づかれないように静かに二人が居る反対側の棚に近付く…


茶色い色の棚に付いている小さな黒い機械を取り外す…


さっき見せた優しい微笑みではなく、口元をそっと歪ませるだけの笑みを浮かべて…

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