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無人島で50年も修行したら、強くなりすぎた件  作者: ダイス
無人島修行編

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エピソード3:住居と食料

 二週目。


 ちゃんとした家を作ることにした。


---


 岩の間では、限界がある。


 雨が降れば濡れる。


 寒い夜は、耐えられない。


---


「家を作ろう」


---


 前世で見た、サバイバル番組を思い出す。


 木の枝を組んで、葉っぱで覆う。


 それだけの、簡単な小屋。


---


 だが、それでも家は家だ。


 ないよりは、遥かにマシだ。


---


「材料を集めよう」


---


 森に入って、太い枝を探す。


 柱になりそうな、真っ直ぐな枝。


---


 何本も集めて、拠点まで運ぶ。


 重い。


 汗が、滲む。


---


 次に、細い枝を集める。


 横に渡す用だ。


 これも、たくさん必要だ。


---


 そして、大きな葉っぱ。


 屋根を覆うための、葉っぱ。


 何十枚も集めた。


---


「さて、組み立てるか」


---


 太い枝を、地面に立てる。


 四本。


 四隅に、一本ずつ。


---


 だが、すぐに倒れる。


 安定しない。


---


「地面に、埋めないとダメか」


---


 石で穴を掘る。


 手が、痛くなる。


 だが、諦めない。


---


 穴に枝を埋めて、土をかける。


 固める。


---


 これで、倒れなくなった。


---


「次は、屋根だ」


---


 柱の上に、横の枝を渡す。


 蔓で、縛る。


 しっかりと。


---


 骨組みができた。


 家っぽくなってきた。


---


「あとは、屋根と壁だ」


---


 葉っぱを、骨組みに乗せていく。


 何枚も、何枚も。


 重ねて、重ねて。


---


 一日がかりで、完成した。


---


 小さな小屋。


 一人で入るのが、やっとの広さ。


 天井も、低い。


---


 だが、自分で作った家だ。


---


「……できた」


---


 感慨深い。


 前世では、家なんて作ったことがなかった。


 誰かが作った、既製品に住んでいた。


---


 だが、これは違う。


 自分で、一から作った。


 自分の手で。


---


「俺の家だ」


---


 中に入ってみる。


 暗いが、温かい。


 風も、入ってこない。


---


「いいじゃないか」


---


 その夜、初めて家の中で寝た。


---


 以前よりも、遥かに快適だ。


 安心できる。


 守られている、という感覚。


---


「やっぱり、家は大事だな」


---


 三週目。


 食料の確保を、安定させることにした。


---


 魚だけでは、栄養が偏る。


 肉も、欲しい。


---


「狩りを、始めるか」


---


 森を歩いて、動物を探す。


 ウサギのような、小さな生き物を見つけた。


---


「あれを、狩ればいい」


---


 だが、どうやって?


 槍で突く、か。


---


 そっと、近づく。


 音を立てずに。


---


 だが、すぐに気づかれる。


 逃げられる。


---


「難しいな……」


---


 何度も挑戦するが、失敗ばかり。


 動物は、警戒心が強い。


---


 四週目。


 ようやく、一匹捕まえた。


---


 槍を投げて、命中した。


 ウサギが、倒れた。


---


「やった……!」


---


 初めての狩り。


 成功した。


---


 だが、複雑な気持ちだ。


 命を奪った。


 自分の手で。


---


「……ごめん」


 ウサギに、そう言った。


---


 だが、生きるためだ。


 俺も、生きなければならない。


---


「ありがとう」


 感謝の言葉を、告げた。


---


 家に戻って、解体する。


 やり方は、分からない。


 だが、やるしかない。


---


 手が、血で染まる。


 気持ち悪い。


 だが、目を背けずに、続ける。


---


 肉を、火で焼く。


 じゅうじゅうと、音を立てる。


 いい匂いがする。


---


 一口、食べる。


---


「……美味い」


---


 魚とは、全然違う。


 肉の味がする。


 力が、湧いてくる。


---


「これだ」


---


 一ヶ月。


 無人島に来て、一ヶ月が経った。


---


 振り返ってみる。


 最初は、何もできなかった。


 水を探すのも、必死だった。


---


 だが、今は違う。


 家がある。


 食料も、確保できる。


 火も使える。


---


「生き延びられる」


 確信が、強くなった。


---


 まだ不安定だ。


 狩りは、難しい。


 失敗することも、多い。


---


 だが、確実に前進している。


---


「このまま、続けよう」


---


 五十年。


 まだまだ、長い。


---


 だが、焦らない。


 一歩ずつ、確実に。


---


「生き延びて、強くなる」


---


 それが、俺の目標だ。


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