エピソード7:護衛依頼受注
翌日。
シオンは、シロを連れてギルドに向かった。
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「キュー」
シロが、シオンの肩に止まっている。
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「大人しくしてろよ」
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ギルドに入ると、視線が集まった。
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「あれ、ワイバーンじゃないか?」
「マジかよ」
「ペットにしてるのか」
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冒険者たちが、ざわつく。
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シオンは、気にせず受付に向かう。
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「おはようございます」
受付嬢が、笑顔で迎える。
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「シロちゃん、可愛いですね」
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「ああ」
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「最後のBランク依頼ですね」
受付嬢が、依頼書を出す。
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「こちらは、いかがでしょうか」
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シオンが、見る。
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「護衛依頼、か」
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「ええ。貴族の商人の護衛です」
受付嬢が、説明する。
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「隣国まで、往復一週間の旅です」
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「長いな」
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「ええ。ですが、報酬も高いです」
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「金貨十枚です」
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「十枚……」
シオンが、驚く。
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「それだけの価値がある依頼です」
受付嬢が、付け加える。
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「商人は、貴重な商品を運びます」
「盗賊に狙われる可能性が高いです」
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「なるほど」
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「Bランクでも、三人以上推奨です」
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「これにする」
シオンが、決める。
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「本当に、お一人で?」
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「ああ」
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「分かりました」
受付嬢が、依頼を受理する。
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「商人は、明日の朝、東門で待っています」
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「了解した」
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その時、ダリウスが現れた。
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「シオン、少しいいか」
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「はい」
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ダリウスの部屋に、呼ばれる。
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「座れ」
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シオンが、座る。
シロは、シオンの膝の上。
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「そのワイバーン、大丈夫か」
ダリウスが、心配そうに聞く。
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「問題ない」
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「成長したら、手に負えなくなるぞ」
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「大丈夫だ」
シオンが、自信を持って答える。
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「俺が、責任を持つ」
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「……そうか」
ダリウスが、諦める。
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「まあ、お前なら大丈夫か」
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「ところで」
ダリウスが、話題を変える。
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「護衛依頼を受けたそうだな」
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「ええ」
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「あの商人は、VIPだ」
ダリウスが、説明する。
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「王国でも、有力な商人だ」
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「そうなのか」
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「ああ。失敗は、許されない」
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「分かっています」
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「それと」
ダリウスが、真剣な顔で言う。
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「この依頼が成功すれば、Aランク昇格試験を受けられる」
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「そうですね」
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「頑張れ」
ダリウスが、励ます。
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「お前なら、できる」
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「ありがとうございます」
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翌朝。
シオンは、東門に向かった。
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そこには、立派な馬車があった。
三台。
豪華な装飾。
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「これか」
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馬車の前に、太った中年男性がいた。
豪華な服を着ている。
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「あなたが、護衛の方ですか」
男性が、聞く。
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「そうだ。シオンだ」
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「私は、クラウスと申します」
男性が、自己紹介する。
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「商人です」
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「よろしく」
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「護衛は、お一人ですか?」
クラウスが、不安そうに聞く。
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「ああ」
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「本当に、大丈夫でしょうか」
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「問題ない」
シオンが、断言する。
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「……分かりました」
クラウスが、納得する。
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「ギルドが認めたのなら、信じます」
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「では、出発しましょう」
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馬車が、動き出す。
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シオンは、馬車の横を歩く。
シロは、シオンの肩に。
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「一週間、か」
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長い旅になりそうだ。
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だが、楽しみでもある。
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「どんな旅になるんだろう」
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馬車は、街道を進む。
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護衛任務が、始まった。
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