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無人島で50年も修行したら、強くなりすぎた件  作者: ダイス
冒険者始動編

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エピソード6:卵の孵化

 都市に戻る途中。


 シオンは、卵を大切に抱えていた。


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「温かいな」


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 卵から、命の鼓動を感じる。


 微かだが、確かに生きている。


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「孵化するまで、世話をしよう」


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 都市に到着する。


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 まず、ギルドに報告する。


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「ワイバーン討伐、完了しました」


 シオンが、受付嬢に言う。


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「証拠は?」


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 シオンが、ワイバーンの爪を出す。


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「これです」


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「確かに、ワイバーンの爪ですね」


 受付嬢が、確認する。


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 その時、受付嬢が卵に気づく。


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「それは……卵?」


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「ああ。ワイバーンの体内にあった」


 シオンが、説明する。


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「討伐後、腹部から見つけた」


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「妊娠していたんですね……」


 受付嬢が、複雑な表情になる。


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「飼うんですか?」


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「ああ。子供に罪はない」


 シオンが、答える。


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「育ててみようと思う」


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「……分かりました」


 受付嬢が、頷く。


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「でも、気をつけてくださいね」


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「ワイバーンは、成長すると制御が難しくなります」


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「大丈夫だ」


 シオンが、自信を持って言う。


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「報酬は、金貨五枚です」


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 シオンが、受け取る。


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「ありがとう」


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 シオンは、宿に戻った。


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 部屋で、卵の世話を始める。


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「どうやって、孵化させるんだ?」


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 シオンが、考える。


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「温度が、大事なはずだ」


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 魔力で、卵を温める。


 適切な温度に、保つ。


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「これで、いいか」


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 二日後。


 卵に、変化があった。


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 ピシッ。


 ヒビが、入る。


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「……孵化する?」


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 シオンが、見守る。


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 ヒビが、広がる。


 卵が、割れ始める。


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 そして――。


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 小さなワイバーンが、生まれた。


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「キュー」


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 可愛らしい鳴き声。


 体長、三十センチほど。


 白い鱗。


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「小さいな」


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 小さなワイバーンが、シオンを見る。


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 そして――。


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 シオンに、飛びついた。


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「おっと」


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 シオンが、受け止める。


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「キュー!」


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 小さなワイバーンが、シオンに甘える。


 まるで、親だと思っているようだ。


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「……刷り込み、か」


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 最初に見た相手を、親だと思う。


 鳥類に見られる、本能だ。


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「困ったな」


 シオンが、苦笑する。


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 だが、嫌ではない。


 むしろ、可愛い。


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「名前を、つけるか」


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 シオンが、考える。


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「白い鱗だから……シロ、か」


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「キュー!」


 シロが、嬉しそうに鳴く。


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「気に入ったみたいだな」


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 シロは、シオンの肩に止まる。


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「これから、よろしくな」


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「キュー」


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 シオンは、新しい相棒を得た。


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 その日の夕方。


 ダリウスから、呼び出された。


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「シオン、ワイバーンを飼うそうだな」


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「はい」


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「大丈夫か?」


 ダリウスが、心配そうに聞く。


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「成長したら、手に負えなくなるぞ」


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「大丈夫です」


 シオンが、自信を持って答える。


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「俺が、責任を持ちます」


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「……そうか」


 ダリウスが、諦める。


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「まあ、お前なら大丈夫か」


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「それに」


 シオンが、付け加える。


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「母親を殺したのは、俺だ」


「せめて、子供は育てたい」


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「……そういうことか」


 ダリウスが、納得する。


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「優しいな、お前は」


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「そうでしょうか」


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「ああ。強いだけじゃない」


 ダリウスが、言う。


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「心も、強い」


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「ありがとうございます」


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 宿に戻ると、シロが待っていた。


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「キュー!」


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「ただいま」


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 シロが、シオンに飛びつく。


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「腹が減ったのか?」


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「キュー」


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 シオンは、肉を与える。


 シロが、むしゃむしゃと食べる。


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「食欲旺盛だな」


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 シオンが、微笑む。


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「大きくなれよ」


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 シオンは、シロと過ごす日々を楽しんでいた。


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 そして、思う。


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「これで、Bランク依頼は三つクリアした」


-----


 あと一つ。


 あと一つで、Aランク昇格試験を受けられる。


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「次で、最後だ」


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 シオンは、決意を新たにした。


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