エピソード4 : ゴブリンの巣、討伐
翌日。
シオンは、ギルドを出て森へ向かった。
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森の奥、古びた洞窟が口を開けている。
入口付近には、湿った土と腐葉の匂いが混じった悪臭が漂った。
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「ここか……」
シオンは呟き、手のひらに小さな光の球を作る。
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手の光が、洞窟の入口をほんのり照らす。
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「明るくなった」
足音を忍ばせながら、洞窟の奥へ進む。
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やがて、巣全体にゴブリンたちの気配が蠢く。
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小さな瞳が光り、牙をむき出しにして襲いかかろうとする。
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「まとめて、片付けるか」
シオンは手を上げ、無言で指示する。
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重力魔法が発動し、群れのゴブリンは宙に浮かぶ。
体が地面に叩きつけられ、叫び声が洞窟に響く。
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それでも一部が反撃しようと飛びかかるが、重力の壁の前に力を奪われ、次々に倒れていく。
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洞窟内は、まるで静止したかのように群れが無力化された。
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その瞬間、巣の奥から異様な気配が迫る。
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ゴブリンジェネラルが姿を現した。
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巨大な体に、筋肉が盛り上がり、牙をむき出している。
片腕には鉄製の爪、両肩には鎧の破片が纏わされている。
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群れを統率するその威圧感は、ただならぬものだった。
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「……本命か」
ジェネラルは低く唸り、突進してきた。
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洞窟の床が振動し、土埃が舞う。
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シオンは動じず、静かに構える。
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まず、氷魔法を足元に展開。
ジェネラルの足は瞬時に凍りつき、動きが止まる。
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凍った床の上で、巨体がじりじりと立ちすくむ。
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次に、両手に氷の剣を形成。
冷気が指先から伸び、氷の結晶が剣として結実する。
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シオンの視線は、ジェネラルの首筋に鋭く向けられる。
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ジェネラルは力任せに振り回す腕を抑えられ、氷の剣がその動きを制御する。
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シオンは踏み込み、体の動きを利用して首に斬撃を繰り出す。
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氷の剣が頸動脈を断つと、ジェネラルは瞬時に倒れた。
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巣全体を守っていた残りのゴブリンも、既に重力で無力化され、全て討伐済み。
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洞窟内には、倒れたゴブリンと凍った床だけが残る。
静寂が支配する空間。
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シオンは、無言で洞窟の奥から光を頼りに歩き出す。
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彼の歩みは淡々としているが、心の奥では、長年の孤独と修行の成果が満ちていた。
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「やはり……自分一人が、ちょうどいい」
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そう呟くと、外の光が洞窟に差し込み、シオンの影を長く伸ばした。
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これで依頼は完了だ。
だが、Aランク試験を受けるには、まだあと一つ依頼をクリアしなければならない。
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まずはBランク依頼の制覇。
それだけで、次への布石となる。
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静かに深呼吸をし、シオンは森を抜けてギルドへ帰還する。




