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無人島で50年も修行したら、強くなりすぎた件  作者: ダイス
無人島修行編

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エピソード2:最初の一週間

# 第1章:無人島修行編


## エピソード2:最初の一週間(生存確立)


---


 二日目の朝。


 目が覚めると、全身が痛かった。


 岩の間で寝たせいだ。


 地面は硬く、石が体に食い込んでいた。


---


「……最悪だ」


---


 だが、文句を言っても仕方ない。


 生きているだけ、マシだ。


---


 立ち上がって、体を伸ばす。


 関節が、ギシギシと音を立てる。


---


「川に、行くか」


 喉が渇いている。


---


 森を抜けて、川に向かう。


 昨日と同じ道。


 迷わず、辿り着けた。


---


 水を飲んで、顔を洗う。


 少し、スッキリした。


---


「今日も、魚に挑戦するか」


---


 槍を握って、水面を見る。


 魚が、泳いでいる。


---


 昨日は、一匹も捕まえられなかった。


 だが、今日こそ。


---


 じっと、観察する。


 魚の動きを、見る。


 パターンは、あるのか。


---


 見ていると、少し分かってきた。


 同じ場所を、行ったり来たりしている。


 予測できる。


---


「次に、ここを通る」


---


 予測して、待ち構える。


 槍を構える。


---


 魚が、近づいてくる。


 もう少し。


 もう少し。


---


 今だ――。


 突く!


---


 当たった。


 魚が、槍に刺さった。


---


「やった……!」


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 初めて、魚を捕まえた。


 小さいが、確かに魚だ。


---


「これで、食える」


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 拠点に戻って、火を起こす。


 石と石を、ぶつける。


 火花を散らす。


---


 何度も試して、ようやく草に火がついた。


 枯れ枝を足して、火を育てる。


---


「できた……」


---


 魚を、火で焼く。


 じゅうじゅうと、音を立てる。


 いい匂いがする。


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 焼けた魚を、一口食べる。


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「……美味い」


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 涙が、出そうになった。


 ちゃんとした食事だ。


 生きている、と実感できる。


---


 三日目。


 また魚を捕まえた。


 コツを、掴んできた。


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 四日目。


 二匹、捕まえた。


 確実に、上手くなっている。


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 五日目。


 寝床を、改良した。


 枯れ葉を敷き詰めて、少し柔らかくした。


---


 六日目。


 雨が降った。


 初めての雨。


---


 岩の間では、濡れてしまう。


 屋根が、必要だ。


---


 木の枝と葉っぱで、簡易的な屋根を作った。


 完璧ではないが、少しは雨を防げる。


---


 七日目。


 一週間が、経った。


---


 その夜、火のそばで考えた。


---


「一週間、生き延びた」


---


 最初は、一日も無理だと思っていた。


 だが、今は違う。


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 水がある。


 食料も、確保できる。


 火も使える。


 寝床も、一応ある。


---


「生き延びられる」


 そう確信できるようになった。


---


 まだ不安定だ。


 魚を捕まえるのは、難しい。


 寝床も、快適ではない。


 夜は、まだ怖い。


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 だが、確実に前進している。


 一日目とは、全然違う。


---


「このまま、続けていこう」


---


 空を見上げる。


 星が、輝いている。


 無数の星。


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「綺麗だな」


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 前世では、こんなに星を見たことがなかった。


 都会は、明るすぎた。


---


 ここは違う。


 真っ暗だ。


 だからこそ、星がよく見える。


---


「孤独だけど……」


---


 誰もいない。


 話し相手もいない。


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 だが、それでも。


「生きている」


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 一週間前、俺は死んだ。


 だが、転生した。


 新しい命を、もらった。


---


「無駄にはしない」


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 この命を、大切にする。


 強くなる。


 五十年、必ず生き延びる。


---


「絶対に」


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 そう、心に誓った。


---


 火が、パチパチと音を立てる。


 温かい。


 心も、少し温かくなった気がする。


---


「明日も、頑張ろう」


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 やることは、まだまだある。


 ちゃんとした家を作る。


 もっと道具を揃える。


 食料を、安定させる。


---


「一歩ずつ、やっていこう」


---


 岩の間に戻る。


 横になる。


 硬い地面。


 だが、少しずつ慣れてきた。


---


 目を閉じる。


 眠りに落ちる。


---


 一週間が、終わった。


 二週目が、始まる。


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