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地上でいちばん難しいバレンタインの贈り物 〜天使が天使に恋してます!?悪魔と軍師も混ざる秘密の奇跡〜  作者: 久茉莉himari


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6/8

【6】明日へ繋ぐミッション完了。〜天使の誓いと、軍師の勝利設計図〜

そして、翌日。


ルシアンの恵方巻の特訓を、アンジュに見られないように、

ルチアーノが、アンジュを買い物に誘い出した。


もちろん、ロクシーの指令である。


アンジュは、スマホ一つでセレニス州にやって来たので、

「ルチアーノ、ありがとう!」と、にこりと笑って頷いた。


ルチアーノは、

地球に8台しかない愛車の、深緑のフェラーリを走らせながら、

後部座席に座っているアンジュに、脚本通り、話しかける。


「アンジュちゃん!

明日、恵方巻を食す時、パーティにしないか?

ジャパンの節分を、アメリカで素敵なパーティにする……

まさに、ロマンティック!」


アンジュが、青い瞳を輝かせる。


「それは、素晴らしい考えだな、ルチアーノ!」


ルチアーノが、余裕の笑みを浮かべる。


――順調……!!

ロクシー先生、見ていて下さい!

俺様は、やり遂げます!――


「それでさ――

ルシアンに、サプライズパーティにするのは、どうかな?

ルシアン、最近、激務が終わったところらしくて……

お疲れさま会も、かねてさ!」


アンジュが、

冬の青空のように澄んだ、美しい笑顔で、即答する。


「うむ!

確かに、ルシアンは激務であった!

やろう!」


ルチアーノが、歓喜の雄叫びを上げる。


「よっしゃー!

じゃあ、アンジュちゃんの日常着一式と、ドレスも買おう!

一流パティシエを呼んで、スイーツも作らせるからな!」


アンジュも、嬉しそうに言った。


「スイーツも……!?

素晴らしいな!」


「もちろんだよ〜、アンジュちゃん!

じゃあ、ヴィラも飾り付けて……。

ロクシー先生にも、ドレスを買って〜♪

俺様も、お洒落しちゃって〜♪

ルシアンにも、カッコいい洋服を買おう♪」


「ルチアーノ……!

それは、楽しみだ!」


キャッキャと、盛り上がる、フェラーリの中の二人。


一方――

真逆の空気の中のヴィラで、

恵方巻を、黙々と食べ続けるルシアンがいた。


ロクシーが、ストップウォッチに目を落とす。


「ルシアン……真面目にやって?

自分でも分かってるだろうけど、

最速タイムより、53秒も遅いよ?」


声を荒げるでもなく、

淡々と、事実だけを突きつけるロクシー。


ルシアンは、

「済まない……!」と言うと、窓の外を見た。


「アンジュさまが、心配で……。

ルチアーノは、性格は悪くは無いが、

少々、無茶をするところがある」


ロクシーの、口元が上がる。


「……大丈夫。

イレイナに頼んで、見張ってもらってあるから」


ルシアンが、ガバッと、ロクシーに振り返る。


「イレイナに!?」


「そうよ」


そう、静かに答えながら、

次の恵方巻を、ルシアンの皿に乗せるロクシー。


「イレイナに、

アンジュちゃんが、日本の恵方巻を食べるよって言ったら……

撮影許可と引き換えに、

お買い物のガードを、引き受けてくれたの。

イレイナは、

アンジュちゃんと恵方巻の組み合わせを、奇跡の瞬間だって言って、

水晶玉に、一秒残らず記録するって、本気だよ?

ルシアンも、本気を出しなよ。

……魔女に、負けるの?」


ルシアンが、カッと眼を見開き、

恵方巻に、齧り付く。


もぐもぐもぐ……。


その姿を見ながら、

ロクシーは、呟く。


「……ここまでは、脚本通りね」と。




そして――

酢飯の匂いを、完全に消し去ったヴィラに、

アンジュとルチアーノが、帰って来た。


数え切れない程の、ハイブランドのショップバッグを、

ヴィラの従業員達が、運んでくれた。


ルチアーノが、高らかに告げる。


「これは、全部、アンジュちゃんとロクシー先生のぶんです!

俺様とルシアンのぶんは、

隣のヴィラに、運んであります!」


「ありがとう、ルチアーノ!

とても、楽しかったぞ!」


アンジュが、にっこりと笑う。


ルチアーノは、照れたように、

自分の額を、パチンと叩く。


「いやいや〜!

俺様の方が、楽しかったよ、アンジュちゃん!」


そして、視線を感じたルチアーノが、そちらを見ると――

ルシアンが、まるで、軍の偵察員のように、こちらを見ていた。


ルチアーノが、やれやれと、ため息を吐く。


「ルシアン!

お前も、こっちに来いよ!

ここは、平和なヴィラなのッ!

すぐに、戦士の眼になるな!」


「……いや……私は……

そんなつもりは……」


モゴモゴ言っているルシアンの側へ、

アンジュが、軽やかに向かう。


なびく金色の髪は、艷やかに光り、

輝く青い瞳は、楽しげだ。


その美しさ――


恵方巻で、いっぱいの胃に、直撃。


「ルシアンよ!」


ルシアンは、アンジュから目を逸らし、跪く。


「はい!」


「明日の、恵方巻を食す会、楽しみだな!」


「……はい!」


ルシアンの、無表情の顔が、揺れる。


ルシアンは、アンジュの言葉に、誓う。


――私は、アンジュさまに、

完璧な恵方巻を食す姿を、見てもらうのだ……!――





一方――

そんな二人を見ている、ロクシーとルチアーノ。


ロクシーが、ゆっくりと口を開く。


「……明日の、アンジュちゃんのドレス、買えた?」


ルチアーノが、ふわりと、片腕を胸の前に寄せる。


「お任せを!」


「……アンジュちゃん、

あれを“ドレス”だって、納得してた?」


「はい!

『日本文化なのだな!素晴らしい!』と、喜んでおりました!」


ロクシーが、フフッと笑う。

まさに、勝ち筋を見つけた、軍師の笑い。


「よろしい。

舞台は、整った。

明日、ルシアンが、恵方巻を食べる直前に、

ルシアンの失言を、取り消す作戦を、本人に告げる!

あんたは、パーティの準備を、取り仕切って!」


ルチアーノは、敬礼して答えた。


「恵方巻、胸キュン作戦開始!

了解でありますッ!」

ここまでお読み下さり、ありがとうございます(^^)

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