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さとみ

作者: しし

朝起きると

隣にいる人間に腕枕をしていることに気がついた


どうやら昨日、拾ってきたらしい

二日酔いで頭も痛い、

記憶がほとんど抜けている

飲みすぎたな

会って家に首尾よく連れ込んだことろまでは覚えている

半年振りではしゃいだせいだな


そっと腕を引き抜く

ちょっと無理な体勢だったな

痺れている


腕を軽く振りながら起き上がり

コーヒーを入れて

昨日知り合った人間をみる


今回はまぁまぁなサイズだな

楽な方だろう


冷蔵庫にある食材をほとんどすべて使い、鍋やグラタン、チャーハンにしていく


ベッドの前に机を移動させ

ベッドを見ながら食事を開始する


ベッドの上の人がどんな人か

どんな声か、どんな性格なのかを想像する


これから知ってゆけば良い

年齢も本名も住所も


あぁ身分証明証とかは見ないようにしておこうか

ネタバレは嫌いだ

焦らず、ゆっくり知ってゆきたい


でもあだ名は必要だな

呼ぶ時もあるだろう


さとみ

はどうだろう


少し古風だろうか?


何も喋らず、動かない

だからこそ俺は君を、

ただ純粋に愛することができる

そう感じている


さとみの持ち物を全て捨てよう

今日からは俺が選んだものだけを身につけて欲しい



「愛してる

これからよろしく」

俺はベッドの上に横たわる人間にそう呟いた。


今日は忙しくなるだろう。

明日も休みで助かった。


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