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解析者

佐渡島に到着した俺達は、まずは荷物を置きにホテルへと向かった。


行き先となるホテルは、協会の方で用意してくれたものだ。というかつい先日まで避難勧告が出ていたので基本的に島内のホテルや旅館は休みになっているので、協会の方で借り上げたホテルしかあいてない。


ちなみに燕三条の時は日帰りしたけど、今回は日帰りはしない予定だ。るーのテレポート使えば日帰りできるけど、見えない場所へのテレポートは一応ある程度マナを消費するからね。俺同様に回復力が落ち込んでいる現状、無駄に浪費する必要もない。協会が用意してくれるなら、俺達としてはわざわざ戻る必要性ないし。


そうしてホテルにて割り当てられた部屋で荷物を置くのと移動用からダンジョン用の服への着替えを行い(どうせいつものコスチュームに着替えるからあまり意味はないんだけど)、それから協会の人の説明を受けるためと同行者の顔合わせの為に、臨時の協会の詰め所になっているホテルの広い部屋(宴会用の場所かな?)へと案内された。房総ダンジョンの時と同じ流れだね。


で、今回は我々含めて総勢6名と聞いていたんだけど……案内された部屋にいたのは一人だけだった。


「やあ、一緒の船だったよね?」


トレンチコートに無精髭、解りやすいトレードマークを身に纏った三十半ばくらいのその男性は、確かに船で会っていた人物だった。ただ、


「貴方、ずっと寝てませんでしたっけ……もしかして起きてたんですか?」


彼は一番最後尾で寝ていた男性だった。波多野さんだったか。俺達は寝ている彼の姿を見ているが、彼は寝ていたからこっちの顔は見ていないハズなんだけど……寝たふりしてた?


「いやぁ、基本的に船に乗ってからは爆睡してたよ。いろいろ忙しくてねぇ」

「……だとしたら、いつ俺達に気づいたんです?」


今こちらに向かうのは手段はあのジェットフォイルだけだったから、同じ船に乗っていたであろうことは予測がつくだろうけどさ。


「起きる時につい術を発動してしまう時があってねぇ。その時に君達の魔力が見えたからね」

「魔力が見えた?」


言葉の意味に疑問を感じ上げた声に、波多野さんは驚いた顔をする。


「あれ、もしかして僕の能力を知らない?」


こくりと頷くと、彼はたはーという感じに額に手を当て、


「僕はあまり表にはでないし、派手な力でもないからなぁ。まぁ、丁度いいし僕の能力を説明しておこうか」

「そうですね。そうしてもらえると助かります」


まがりなりにも一級の探索者に対して申し訳ないが、知らないものは仕方ないので。


「僕の能力は傍目ではわかりづらいから口頭で説明させてもらうけど──僕は他の探索者やリスナーには"解析者"と呼ばれている。得意な事は魔力の質や流れを見る事だ」

「質?」

「魔力は人によってある程度質が違うからね。今は()()()で術を発動してて君達の魔力が見えたから、同じ船に乗っていると気付いたわけだ」

「成程」


探索系としてはかなり強力な能力かもしれない。どれだけの効果範囲があるのか次第にもよるが遭難者の探索などにはピッタリの能力だし、根本はマナで作り上げられているダンジョンならそのルートも見えるかもしれない。今回の調査の主役は彼で俺達は護衛ってことかな。ただ今回は俺達含めて全部で6人でチームを組むって聞いてたけど……、後の3人は姿を見せる様子はない。俺達と同じジェットフォイルで来たのなら、そろそろ姿を現してもいいと思うし、すでに現地入りしているなら先にいるはずだろう。


「残りの三人は、次以降の便でやってくるんですかね?」

「いや、他の三人はすでに潜ってるそうだよ」

「はい!?」


なんで!? という顔で思わず波多野さんの方をみてしまうと、彼は嘆息してから答える。


「新しいダンジョンになると抑えが効かないのが二人いてねぇ。一応上層より下にはいかないという条件付きで先に潜っているそうだ。で、後の一人はストッパー役……多分苦労しているだろうから、さっさと合流してあげようか。君達も準備はいいよね?」

「あ、はい、大丈夫です」


勿論そのままダンジョンに直行できるようにドローンとかも準備済みだけど……なんか不安になって来たんだけど大丈夫か?








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― 新着の感想 ―
そういう勝手をしてしまう人でも使わないとやっていけないぐらい人材不足なんだろうな そら主人公達が割とゆるく高ランク認定されるわけだ
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