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迷宮に入る前のあれこれ

初音さん以外を納得させて何とか大部屋を借りる事が出来た

個室がベストだがこの際屋根付きの部屋で寝られれば文句は言わない


安普請の宿に有りがちなのは外出時の盗難らしく馬車から降ろす荷物は最小限にするのがコツだそうだ

馬車に積んだままの方が危ないんじゃ?と思ったが馬車の荷室には堅牢な鍵がついており

馬車を預ける厩舎にも盗難を想定した防犯設備が備わっているので部屋よりかは安心出来るらしい


馬の世話人も常時監視してるから世話人がグルじゃなければ更に安心だとビルさんが補足した

…やっぱり夢の「魔法の袋」とか「無限収納」とかドラ○もんチックなアイテムが欲しい


ビルさんの即席講座を聞きながら迷宮の入り口に向かう

出来立ての迷宮は管理も甘いので本来ならば入り口付近にある詰所で身分証や入場料を提示したり払ったりするのが普通らしいのだが

此処はギルドで申請して入場証を発行して貰う必要があるらしい


迷宮内で得た利益に応じて関税っぽい手数料を払う所もあるらしく冒険者が迷宮に潜る際は先ず関係機関でその辺の事情をきちんと確認しておくのが吉だそうだ


まぁ現実だとただ潜ってお宝ゲットでホックホクなんてそんな甘い話はないか…

運営側は迷宮とその付近の設備投資費用も稼ぐ必要があるんだしね


ギルドで手数料等の金額を確認した俺達は漸く迷宮の入り口に立った


「ヒロシ、いよいよ迷宮に入る訳だがお前の力量ならそれほど緊張する事はない

一応忠告しておくが拡散する魔法や攻撃は他人を巻き込まない様に細心の注意を払ってくれ」


「はい」


「ヒロシ君、リラックスリラックス♪」


初音さんは俺をリラックスさせようと腕を組んでくれた

柔らかな感触が腕に当たって俺の俺が馬車移動の禁欲状態から解放され瞬時起動を実現してしまった


…ビンッッ!(?)


「ひっっ!?」


ロールスロイスのエンブレムみたいに即座にせり上がった一部分にウィスさんが小さな悲鳴をあげた

若さ故の生理現象なので見て見ぬフリをして頂きたいのだが

何故かウィスさんは初音さんが俺に接近する度に俺に視線を向けている気がする…(?)


ビルさんに爆笑されからかわれながら入り口を通過すると丁度探検から帰って来た冒険者達に


「そんな目立つプロテクターじゃ中でつっかえて身動き取れなくなるぜ?」


という親切なアドバイスを頂きメンバーが呼吸困難になる程笑われたのは闇歴史になるだろう

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