もうすぐ迷宮
観光で嫌な気分にさせられた俺達は早々に宿に戻り夕食をとって早目に休んだ
一時的な施しは偽善でしかないけどあれだけの貧富の差を見せられると義憤にかられてしまったのだ
当然夢見は悪かった
翌朝誰ともなく早起きをしたメンバー達は手早く荷物を纏めると朝食もとらずに出発した
寒村の怒りとはまた別の怒りが口数を減らしてしまった
恒久的に救えないのは分かっているので立ち去るしか道は残されていなかった
そんな重苦しい空気を打破したのは他でもないガイジさんだった
何と彼はウィスさん会いたさに教会での治療もソコソコに荷車と馬を借りて戸板ごと乗せられてこっちに向かっている様で
その様子を刻一刻とメールで報告して来ていたのだ
このメールが発覚したのはウィスさんが誤ってボタンをタップしたのが原因だが
普段飄々と生きるガイジさんが新妻の為に必死になっている様は申し訳ないけど笑えて昨日スラムを見て沈んだ気持ちを和らげてくれたのだった
ビルさんも思う所があったのだろう
俺を御者席に呼び寄せると顎をしゃくって何かを指し示した
「ヒロシ、左10時方向に賊だ。あの口から出す気弾ってので狙撃出来るか?」
「そうですね…やって見ます」
ん○ゃ砲(仮)は大抵感情が高ぶってツッコミが大きくなっていた時に発動していた
これを逆手にコントロール出来ればビルさんのオーダーに応えられる筈だ
あ。今何となく前世でみた映画を思い出した
あの映画では声を変換して武器に変えて戦ってたっけな…
試しに真似てみようと思ったけど確か掛け声がダサかった様な…
その辺はフィーリングでやってみるか
「ウ~~~~。。。チャア!」
「…ヒロシ?急にどうした?」
し、失敗だ!精神的に大きく削られてしまった
「アレを意図的に放つ為に効率的な掛け声を模索してるんです」
キリッ☆みたいなドヤ顔で言い切ったけど…今度失敗したら悶絶死しそうだ
付け焼き刃な掛け声は暫く封印しよう
そうだ、少し端折ればベタっぽさは薄まるかも?思い付いたら即実行だ!
【。。。(なん)でやねん!】
ゴバッ!。。。ドガーーーン!
おお!?成功した!
「良し、良くやった!」
ビルさんはビルさんで抱えていたストレスを派手目な攻撃を見る事により発散させたかった様だ
ちと恥ずかしかったけどお役に立てて幸いです☆




