ガイジさん、ポンコツになる
2人の門出を祝った翌日、なかなか部屋から出て来ない2人を馬車で待つ事にした
暫くしてやって来た2人に皆が驚いた
「…だからあれだけ注意したのに…」
ビルさんがため息をついている先には戸板に乗せられへっぴり腰のままうつ伏せになっているガイジさんがいた
「ま、まさか肝心な時にぎっくり腰になるなんてよぅ…」
情けない声に思わず吹き出そうになるがグッと堪える
…こりゃウィスさん共々使い物にならないな…
「ビル、ヒロシ君、私は依頼を遂行するわ。」
「えっ!?ガイジさんは?」
「あんなバカ、放っておけば良いのよ。最中に腰が逝った上にイッちゃうとかあり得なくない?」
「「。。。」」
ウィスさんの赤裸々発言に何も言う事は出来なかった
ガイジさん…タイミング悪過ぎ。
「とにかくアイツは教会に頼んでおいたわ。へっぽこ牧師が初級魔法でも使ってゆるゆると治してくれるでしょう
勿論治ったら音速で復帰して貰うわよ」
「…ウィスさんが治せば…」
「はぁっ!?」
「いえ…何でもないです…」
あれ?ウィスさんってもっと奥ゆかしい感じだった記憶が…これが女性の強さって事なのかな…
「まぁ2人で決めた事なら俺達は何も言う事はないさ。じゃあガイジ抜きで先に進もう」
俺達は馬車に乗り込むとさっさと出発した
「…お~ぃ…外に放置は………」
馬車の車窓には戸板に乗せられて放置されたガイジさんが小さくなって行くのが映っていた
野盗達のお陰で予定はずれ込んだが次の経由地で一泊して翌日の昼間には迷宮に到着する予定だ
さっきからウィスさんのスマホには恐らくガイジさんがメールでも送っているのだろう、バイブが鳴り止まない
「ウィスさん、見なくて良いの?」
「は!どうせ泣き言だろうけど見る必要あると思う?」
「…ないです」
ウィスさんがやさぐれてた…
初音さんは怖くて震えてたけど俺に寄り添うとどす黒いオーラがウィスさんから漏れ出て来るのでじっと耐えている
ビルさんは御者席で見て見ぬフリをしている
俺は初音さんを殺気から守りたいんだけど…火に油を注いで刃傷沙汰は避けたいので見えない所で腰に手を回して落ち着かせていた
ガイジの野郎。。。後で折檻だ!




