恐怖!心霊体験
ビルさんとウィスさんが交代で眠りにつくと俺達は焚き火の近くで警戒を始める
「なぁ、こんな話を知ってるか?」
ガイジさんが暇潰しに語りだしたのは深夜あるあるの心霊体験談だった
アンデッドやゴースト系が当然のこの世界でもこの手の話は定番らしい
違うのは誰もが幽霊の存在を疑っていない所だろうか
「…という訳で悪霊に取り憑かれた奴は発狂して死んじまったんだとよ」
「…怖い話っすね…」
「あぁ、それが今いる無人の教会で起こった惨劇だってのがポイント高いだろ?」
「…ええ。何故そんなタイムリーな話を今したんですか?」
「俺も相当ビビりだがヒロシは上をいくと思ってな。」
…パチ…パチ…
「ななななな、何で連想しやすいオカルトをぶち込んで来たンすかーーー!!」
「しぃーーーっ‼皆が起きちまうじゃねーか⁉」
「そそそ、そんなのどうだって良いんですっ‼おおお、俺、その手は大の苦手なんですよっ⁉」
「す、すまなかった‼まさかそんなにビビるとは思ってなかったんだよ‼」
。。。ガタッ…
「はっっ!?」
「い、今の音はな、何だ?」
焚き火の淡い光に照らされて青褪めたガイジさんの顔が見える
そんなに怖いなら話さなきゃ良いのに…
。。。ゴトッ…
「ひいっ!?」
「バババ、バカだなぁ。幽霊なんて石投げれば当たる位いるだろうが…ビビビ、ビビり過ぎなんだよ!アハハハハハ…」
「そそそそそ、そうなんですか?なら…ガイジさんは幽霊が近くにいても…動じません?」
「…何故語尾が疑問形になった?」
「…だだだ…だって…ガガ、ガイジさんの肩に…女の顔がぁ…」
「。。。」
「。。。」
「…潜伏。」
ガイジさんはシーフのスキル「潜伏」で心霊現象からトンズラした
「ひっでえ!ガイジさんだけ身を隠すなんて卑怯ですよって…ギャーーーーー‼」
憑く対象を見失った女の霊はそのまま顔だけが俺に向かって飛んで来た!?
次に目が覚めて見たモノは騒ぎを聞いて飛び起きた初音さんにガイジさんが正座説教を食らっている光景だった
この旅では俺にオカルト話をしない、という新ルールが出来たのは朝も白けガイジさんの顔面がバスケットボール位に腫れあがってからの事だったのは今でも語り草だ




